あなたの文章が簡単にうまくなる5つの秘訣

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ビジネス・マーケティング
前回の記事では、「コピーライティングは日本人なら勉強するべきだ」という話をしました。

しかしながら、コピーライティングを勉強するには、勉強時間を確保しなければいけません。

そして、何よりも練習する時間。

つまり、文章を何度も何度も書く経験が必要なので、かなりの時間を費やさなければコピーライティングは上手くはなりません。

私も約2,000字の記事をブログに毎日投稿して、200日ぐらい続けることで文章を書く練習をしていた時もありました。

とはいえ、現代人は時間に追われていて、勉強に充てる時間がない人も多いですよね。

さらに、サラリーマンであれば就業時間外でわざわざ時間を作って勉強しなければならないので、他にやりたいことがあると優先順位は下がりますし、新しいことを始めるのは、面倒臭いと感じるかもしれません。

そこで、今回はコピーライティングやセールスライティングとまではいかなくても、文章が上手くなる5つの秘訣をお伝えしようと思います。

この秘訣を実践してもらえば、あなたはコピーライティングを本格的に勉強しなくても、文章がうまくなることでしょう。


1. あなたが文章を書く個人的理由を明確にする

なぜ、あなたは文章を書くのですか?

文章を書く理由をしっかりと自覚するだけで、文章の質は勝手に上がります。特に文章を書く個人的な理由があれば、文章を書きたくて仕方がない状態になるはずです。

例えば、

もし、メージャーリーガーの大谷翔平さんと直接会話できて、サインをもらったとしたら、あなたはどうしますか?

おそらく、その感動や嬉しい気持ちを周りの人に伝えたいので、今ならSNSに投稿したくなりますよね。

このように、文章を書く理由が個人的で明確であればあるほど、「他の人とその情報を共有したい・共感してほしい」という欲求が出てくるのが人間です。

そして、その欲求を満たすために、特段気合を入れなくてもモチベーションは上がりますし、テンションも勝手に上がるのです。

そうすると、

文章を書く時に情熱が生まれ、その情熱が文章に反映されるため、知らず知らずのうちに文章が上手くなるというわけです。

このような、「情熱や想い」というのは文脈や行間を読むことで読み手に伝わるものなので、あなたが文章を書く理由を明確にすることは非常に大切なことです。

特に、会社の社長のように立場的に文章を「書かねばならない」といった人は気をつけてください。

なぜならば「書かねばならない」といった受け身な理由だと、「仕方がなく書いている感」が文章に現れるので、読み手にそれが伝わってしますからです。

そのため、社長ならば事業に対する情熱や想いなど、文章を書く「個人的な」理由が必要なのです。



2. 伝えたい主張を一つに絞る


昔、知人のメルマガの手伝いをしたことがあるのですが、その知人の文章を読んだ時に「何が言いたいのか分からなかった」という経験がありました。

知らない人のメルマガなら、それ以上読むことはしなかったでしょうが、知り合いなので文章のわかりにくさの原因は何か、何度も読んで突き止めることにしたんです。

その結果分かったことは、「1つのメールに伝えたい主張が2つ入っていた」ことが文章のわかりにくさの原因でした。

伝えたい主張が2つ書かれている文章は、読み手の脳を混乱させます。

そして混乱した脳は、拒否反応を起こし「No」という答えを必ず出してしまいます。

その結果、その文章はわかりにくいだけでなく、読んでもらえないことになるのです。

これは、セールスライティングの世界では「One market, One message, One outcome」という言葉で表現されています。

訳すと「ひとつのマーケットに、ひとつのメッセージ、ひとつの出口」という意味で、あの長いセールスレターでも、主張となるメッセージはひとつしか書いてはいけないという事です。

もちろん、伝えたい主張以外に枝葉の部分は書いても良いのですが、幹の部分、つまり伝えたい主張(メインメッセージ)はひとつに絞るべきだと言っているのです。

では、どうしても伝えたい主張が2つある時はどうすれば良いのかというと、

例えば、

メルマガなら2つのメールに分けるべきですし、ブログなら2つの記事に分けるべきです。

しかし、どうしても2つに分けれない場合には「話は変わりますが」のような枕詞を入れて、今までの話とこれからの話が違うことを明確に読み手に伝える必要があります。

そうすれば、「読み手は違う話が書いてあるんだな。」と前もって準備ができているので、読み手の脳を混乱させるのを避けることができるのです。



3. 伝えたい主張を最初にハッキリと書く


日本語は他の言語とは違い、主張を曖昧なまま文章を書き続けることができます。

しかしその場合、読み手は文章を最後まで読まなければ結論が理解できません。そのため、そのような文章は最後まで文章を読ませる力が要求されます。

すなわち、途中の話が面白くなかったり、読みづらいものだと途中で読者は読むのをやめてしまうので、読み手に伝えたい主張が全く伝わらないのです。

そのため、最初に主張をハッキリと述べることは、とても大切なことなのです。

また、きちんと結論で主張が書かれていれば良いのですが、何も主張を書いてなくて、結局何も主張していない文章になっていることもあります。

そのような文章は、読み手からすれば「何が言いたいのか分からない?」という印象になります。

そのような、伝えたい主張をきちんと伝えるためにも、文章の最初に「主張」を書くことをお勧めします。

これは英語などでみられる形式で、最初に主張を述べた後にその根拠となる説明を続けるのです。

例えば、

「マグロやタイやヒラメなど、魚は種類が豊富でいろんな味が楽しめるので、私は魚を食べるのが好きです。」

よりも、

「私は魚を食べるのが好きです。なぜなら、マグロやタイやヒラメなど、魚は種類が豊富でいろんな味が楽しめるからです。」

という文章を書くべきなのです。

なぜなら、今の例のように短い文章であれば読み手も最後まで読んでくれますが、内容的に難しく丁寧に説明をしなければいけないような文章の場合、先ほど言ったような「読み手に読ませる力」がなければ、最後まで読んでもらえないからです。

なので、最初に一番大切な「主張」を書くことで、あなたの言いたい事を端的にまず伝える必要があるのです。

さらに、主張を最初に述べることは、読み手の脳が今から何の話を聞くのか準備できるので、話がわかりやすくなる効果もあります。

それは、心理学でいうところの初頭効果という現象を利用しています。

初頭効果は、最初に提示された情報が後の判断・印象・記憶に影響する現象のことです。

例えば、

次のAさんとBさんの性格について読んでみてください。

Aさん:明るい、素直、頼もしい、用心深い、短期、嫉妬深い
Bさん:嫉妬深い、短期、用心深い、頼もしい、素直、明るい

おそらくあなたは、Aさんはポジティブなイメージで、Bさんはネガティブなイメージに感じたことでしょう。

このように、単語の順番を逆にするだけで、並んでいる単語は同じなのに受け取るイメージは変わるのです。

これは、ポーランドの心理学者ソロモン・アッシュ氏が行った初頭効果の実験です。

このように、人は最初に言われた情報によって、その人のイメージが変わってしまうぐらい影響があります。しかも、最初に提示された情報は長期記憶に残りやすいこともわかっています。

そのため、主張を文章の始めにハッキリということは、読み手にとってわかりやすい文章を書く、つまり上手な文章を書くために非常に大切なことなのです。



4. 推敲を何度も行う


あなたは書いた文章をすぐにSNSやブログに投稿していませんか?

書いたばかりの文章は、誤字脱字だけでなく日本語としておかしな文章になっていることがよくあります。このような、おかしな文章を投稿しないためにも「推敲」することが大切です。

「推敲」とは、自分で書いた文章を読み直し、おかしな点を修正したり、足らない点を加筆したり、必要のない文章を削除したりすることです。

この推敲を何度も何度も重ねることで、文章の質を上げていくことができます。

具体的な方法は、

文章を書き上げた後、1週間ほど空けて自分の書いた文章を読み直すのが理想です。これは、文章を書いている時は少なからずテンションが上がっているので、冷静になるために時間をおくのです。

とはいえ、私も時間がない時などは数日後や次の日に読み直すこともよくあります。セールスレターを書いていると納期があるので、1週間も空けることができないことが多いからです。

また、読み直す時に意識していることは、

・日本語の使い方や、つがなりがおかしくないか
・論理の飛躍がないかどうか
・もう少し詳しく丁寧に説明しないといけないところはないか
・読んだ時に違和感がないかどうか
・文章のリズムが良いかどうか

などです。

最後の文章のリズムはあまり意識されることがないのですが、文章のリズムはとても大切です。特に、文章を音読した時の「文章の音のリズム」です。

なぜなら、文章を読んだ時の音のリズムは読みやすさに繋がるからです。これは黙読でも同じで、音のリズムが心地よい方が読みやすく、リズムが悪いと読みにくい印象を与えることになります。

そのため、私は文章に使う単語を迷った時には、読んだ時に音のリズムが心地よい単語を選んでいます。また、リズムの良い文末にしたり、リズムが良くなるように一文を追加したり、削除したりします。

このように、推敲を何度もすることで読みやすく、わかりやすい文章にすることができます。

しかし、どこまで推敲をするのか、あなたは疑問に思うかもしれませんね。

それは、「あなたが納得するまで」です。

最初から最後まで、違和感や引っ掛かりを感じることなくスッと読める文章が書ければ、自信を持って投稿すれば良いのです。

ちなみに、私はセールスレターの時は少なくとも10回は推敲しますし、ブログの記事なら大体5回ぐらいは推敲しています。



5. 他人に読んでもらう


最後にご紹介するのは、書いた文章を「他人に読んでもらう」です。

あなたの周りに書いた文章を読んでもらえる人がいるのなら、読んでもらい「どこがわかりにくいか」「違和感がないか」「おかしなところはないか」などフィードバックをもらうのです。

頼める人がいないのなら、自分で推敲するしかありませんが、他人が読むことであなたとは違った視点で読んでもらえますし、論理が飛躍していれば気づいてもらえます。

特に、論理の飛躍は自分では意外に気付きにくいです。なぜなら、書き手の中では「説明が足らない部分」も頭のどこかにあるので、書き手の中では矛盾しないからです。

そのため、他人に何度も読んでもらい、わからないところを指摘してもらうことで、「自分の文章のクセ」を知ることができます。

それを繰り返せば、他人が読んでもわかりやすい文章を書くことができるようになりますよ。


今回は、「あなたの文章が簡単にうまくなる5つの秘訣」をご紹介しました。

最初から全部実践するのは大変なので、一つずつでも良いので実践してみてください。

最初は意識しなければいけないので難しく感じるかもしれませんが、慣れれば無意識にできるようになるので繰り返し練習して、自分のものにしてください。





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