昔ながらの「みどり」

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コラム
 「みどり」というのは、受験向けの英語参考書「基礎英文問題精講」の通称です。昔からある参考書ですが、昨年、第4訂版が出版されて、内容が刷新されました。
 内容の新しさが際立つ改訂でした。例えば構文編の第1問では、タトゥー(tatoo)の文化的・社会的考察が言及される内容になっています。
 その文章では、日本では暴力団等と関連づけられることの多いタトゥーであり、公衆浴場などでは入室禁止の対象となってしまいますが、入れ墨を文化的勲章のようにみなしている民族集団もいる、さらには、そうした文化的ルーツを持つ外国人が、日本での公衆浴場で入浴を拒否されることがあった、という指摘もされています。
 構文的にはそこまで難しいところはなく、内容も現代の若者にとって理解しやすい、推測もしやすいものになっています。考え抜かれた、好文だと思います。
 全体を通して、内容が新しくなっているのですが、構文上は、改訂まえの従来版「みどり」に比べると、やや易しいかなという印象もあります。
 それでも、国公立大を受ける受験生ならば一通りやり込んでおく必要のある一冊であることに変わりはないと思います。
 ちなみに「みどり」の愛称は、写真からお察しの通り装丁が緑色をしていることから付けられているようです。

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