水瓶座冥王星に寄せて

破壊と再生を司ると言われる冥王星が、21日に水瓶座へと移動しました。

この後、行きつ戻りつ、完全に移動を終えるのは11月下旬。

水瓶座、獅子座、牡牛座、さそり座に

太陽・月やアングルがある方々は何か象徴的な

出来事が起こる可能性もあるかもしれませんね。

ただ、冥王星なので突然厄災が降ってかかるというよりは、

これまでに溜め込んできたことが、問題として噴出するような

イメージに近いかと思います。

山羊座冥王星というと強大な権力による管理、支配。

この15年程の間は、そういったものを支える力や

時代精神がほころびを見せ始めた時間とも言えるでしょう。

あらゆるハラスメントの暴露、

年功序列を排した雇用形態の採用（まだ一部だけど）、

ジェンダー関連の問題意識の高まり等々、

象徴的な事象は数多く存在します。

冥王星が山羊座に移動したのは2008年。

ツイッターが日本で普及し始めたのもこの頃。

アラブの春、さらに日本では震災を経て政治の季節へと雪崩れ込み、

SNSを介した世論の高まりという事態も頻繁に目にするようになりました。

そうした流れで、これまでは誰もが黙認してきた問題が、

次々と白日の元に晒されて来た訳ですが、

山羊座冥王星的な問題が、水瓶座的な時代精神によって

暴かれていくというのは興味深い所。

サインの移り変わりというのは、

このようにして表れるものかと思うと感慨深くもあります。

＊　＊　＊

水瓶座の冥王星というと、

権威主義的な価値観は否定され、

より一層フラットなつながりが求めら、

また、そうした発想の元に制度の変革が起こる。

さらに私たちの仕事や生活面においては、

AI等、先進技術を活用したDXが進むことで

より快適・便利な日々が到来する。

そうした未来も考えられるでしょう。

ただ、一方で冥王星はその根源に隠された力を暴くものでもある。

平等や多様性の尊重といった価値観の主張の裏にある、

排他的な動きにも注目が集まり、

その結果ある種のバックラッシュが激化することもあるかもしれません。

平等・自由、そういった価値観が表面上であっても達成された時、

私たちは、本当に幸せになっているのか？

テクノロジーにより便利快適になった生活の裏で、

取り残されてしまうものはないか？

そうした問いに答えてくれるのは、次の魚座的なテーマなのでしょう。

水瓶座に冥王星が移りつつある今、

魚座的なトレンドがどのように表れてくるのか、

注視していきたいと思います。