愛は脳を活性化する(本)

記事
コラム
 もともと、脳科学に興味を持っきっかけになった先生が、この本の著者の松本元先生です。放送大学の過去の特別講義「脳型コンピュータ」というビデオ(VHS)を2000年頃に購入したのがきっかけです。
 2002年の理化学研究所和光地区一般公開に参加しました。そのとき、理研BSI(脳科学総合研究センター)の松本元先生の研究室を来所し、第一世代脳型コンピュータ(ニューラルチップ)を用いた脳の自動獲得アルゴリズムの実験を見学しました。研究室は盛況でした。「脳を創る」領域のリーダーでした。 
 松本元先生は、伊藤正男先生を中心に理研BSIを立ち上げるとき、電子技術総合研究所(現在の産総研)から移られました。
 脳研究を続けていれば、すごい成果を残されていたと思いますが、惜しくも、その翌年の2003年3月9日に病気でお亡くなりになりました。
「愛は脳を活性化する」という本は、松本元先生の成果(仮説を含む)がぎっしり詰まった本です。岩波科学ライブラリー42の中高生対象向けの本なので、脳科学の初心者でも、読みやすい本です。
 書名:愛は脳を活性化する
 著者:松本元
 発行日:1996年9月24日
 発行所:岩波書店
 定価:1000円+税
 故松本元先生のこころに残る言葉:世界一のオンリーワンを目指せ
 岩波科学ライブラリーの紹介文を引用します。
医学・歯学・薬学・看護学(哲学・心理学・宗教学)「愛は脳を活性化する」 松本元
脳で行われる情報処理の過程が明らかになるにつれ,愛や意欲といった「情」のもつ意味が,科学の言葉で語れるようになってきた.本書は,脳を探る最新技術やモデル実験の成果に基づいて,脳の機能に関する全く新たな理解を提示する.さらに,脳に学ぶ革新的なコンピュータの構想,宗教の意味,科学技術の将来像までを多面的に考察.
 これほど、ユニークな科学者はいなかったと思います。科学と宗教も脳科学的に考察しています。岩波科学ライブラリーセレクト100にも選出されています。




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