今回もWebスクレイピングを用いて集計したデータより分析を行っていきます。
今回は、出品サービスが初心者向けランキングに選ばれる条件を探って行きたいと思います。
ココナラの出品サービスのランキングは「おすすめ順」「新着順」「お気に入り数順」「初心者向け順」「ランキング」の5つですが、この内「初心者向け順」は最近追加されたランキングです。(2021年8月現在)
初心者向け順は、同じカテゴリーの出品サービスの中ですべてが掲載されるわけでないようで掲載にはなんらかの条件があるようです。(カテゴリー「エクセル・VBA関係」では900件中280件が初心者向けに掲載されている。)
本シリーズのその4にて、「初心者向け順」と「おすすめ順」はほぼ同じランキングとなるが、「初心者向け順」に掲載される出品は全体の約3割で、「おすすめ順」からまんべんなく抽出されて掲載される。と結論づけました。
今回は、その「初心者向け順」に掲載される条件を探っていきます。
<集計方法>
今回もカテゴリを絞って集計します。
集計対象のカテゴリは「IT-プログラミング開発→作業自動化・効率化→エクセル・VBA関係」に絞ります。出品数は約900件になります。
<集計と考察>
まず、おさらいも兼ねて本シリーズその4にて示したグラフをもう一度示します。
図1:初心者向け順とおすすめ順の関係
出品サービス全体は900件ほどですが、そのうち「おすすめ順」には700件、「初心者向け順」には280件ほどが掲載されています。また、「初心者向け順」の順位は「おすすめ順」通りになっていますが、決して「おすすめ順」の上位が「初心者向け順」に選ばれているのではなく、「おすすめ順」の範囲でまんべんなく選ばれているのが分かります。
すなわち、「初心者向け順」に選ばれる条件は他のランキングの順位は関係なく、他の条件があるように思われます。その条件を探っていきます。
まず、「出品サービスの販売実績」を条件としてみましょう。
図2には横軸に「新着順」、縦軸に「出品サービス販売実績」として「初心者向け順にない」「初心者向け順にある」2種類の出品サービスを着色して分離してみます。
図2:出品サービス販売実績と初心者向け順掲載/非掲載分離
図2で分かるように、販売実績が多い出品サービスほど「初心者向け順」に掲載される傾向があるようです。しかし、販売実績0~5件あたりを見て分かるように、「初心者向け順」にある/ないの条件の線引はできません。
次に、「出品サービス」ではなく、「出品者の販売実績」で同じようなグラフを表示してみます。
図3:出品者販売実績と初心者向け順掲載/非掲載分離
図3で見ると分かるように、出品者販売実績ではおおよそ10件以上/未満で「初心者向け順」に掲載/非掲載が分かれるようです。出品者の販売実績が10件以上なら「初心者向け順」に掲載される、10件未満なら掲載されないという感じです。
ある程度例外はありそうですが、「初心者向け」≒「ココナラでの取引に慣れている出品者」≒「ある程度販売実績がある出品者」という分類をしているようです。
<結論>
「初心者向け」に選ばれる、すなわち「初心者向け順」に掲載される条件として「出品者販売実績」がおよそ10件以上という条件がわかりました。
例外の出品についての考察は残っていますが、この条件でほとんど線引が可能です。
<前回記事>