物販ビジネスを始めたばかりの人がよく耳にする助言の中に、
「まずはひたすら商品を出品した方がいい」という助言があります。
私も言われたことがあると思う方も多いでしょう。
私が過去にコンサルした方の中には、
「他の方からとりあえず100商品出品してみてくださいとアドバイスされました」
という方が何名もいました。
こういったアドバイスをした方はおそらく、
「まずはリサーチから仕入れ、そして出品までの流れを経験した方が良い」
という意味でそう伝えたのだと予想します。
これに関しては、少なからず正解の部分はあります。
ビジネスを始めたばかりの方々にとっては商品を仕入れるというアクション自体に抵抗を感じる方も多く、 ましてやそれが中国など海外からの輸入となれば余計でしょう。
仕入れに踏み出せず足踏みしてしまう方も珍しくありません。
そういったケースでは結果として実際に商品を販売するところまで行かず、 「アフィリエイトの方が良さそうだな」
「他に何か稼げそうなものを探してみよう」
と、物販ビジネス自体を投げ出してしまう方も多数存在しますので、
そういった面から考えれば、
「まずは一連の流れを経験しなさい」
というアドバイスには 一定の効果はあるとは思います。
しかし、ここで私が引っかかるのは、
「まずは、仕入れる商品はなんでもいい」
という少し危険なアドバイスです。
もちろん物販ビジネスを始めたばかりの方がいきなり売れそうな商品を見つけるのは非常に難しいでしょう。
あれこれ考えて行動が止まるくらいなら、まずは何でも良いから仕入れてみようというアドバイス自体に悪意はないと思います。
ただ、ここで私が重要だと思うのは、
「例え素人だとしても、ボールに当てるつもりでバットを振れ」
ということです。
もちろん初めて立ったバッターボックスでホームランを打つ可能性は著しく低く、 ヒットすら難しい。
少しでもボールのバットが擦れば良い方でしょう。
三振してしまうのも当たり前といえば当たり前です。
ですが、ここで大事なのは、
「例え三振だったとしても、 本人はボールに当てるつもりでバットを振った」という部分です。
何も考えずバッターボックスに立ち、まともにボールも見ずにバットを振る。
そんな状態では三振は当たり前で、例え当たったとしても、 当たった理由は「たまたま当たったラッキーヒット」でしかありません。
厳しい言い方になりますが、それでは次にバッターボックスに立ってもほぼ同じ結果になります。
そしてそれを続けた結果、バッターボックスにすら立てない状況になっていく可能性は非常に高いでしょう。
その理由はとてもシンプルで、バットに当たったとしても三振したとしても、 「その理由が分からないから」です。
たまたま適当に振った結果生まれたヒットに対して、 なぜ打てたのかという理由を説明することは出来ないでしょう。
なにせあくまで「たまたま」なので。
要するに、初めからこういったやり方に慣れてしまうと、
今後も何かアクションを起こす度に、
その結果になった理由や原因が分からないということになります。
「なぜこの商品が売れたのか」
「なぜこの商品は売れないのか」
「なぜ自分の商品ページは誰からも見られないのか」
「ページは見られているのになぜ売れないのか..... 」
こういった事を考える力が身に付かず、
適当にバットを振り続けた結果、強制退場。
こんなシナリオは実際に多数存在するのです。
もちろんビジネスの世界に限らず、
どんなことでも実際にやってみないと分からないことが大半です。
自分が想定していた結果と違うというケースは多々あるでしょう。
ただし、ここで違いが出てくるのは、
アクションを起こす前に「自分なりの仮説があったかどうか」です。
何も考えずに起こしたアクションの結果で得るものはとても少ないです。
しかし、例えまだ未熟だとしても
「こうしてみたらどうなるだろう」
「自分はこう思うからトライしてみて結果を見てみよう」
と行動するだけで、起こしたアクションから得られる結果には雲泥の差があります。
最初は誰でも経験値はありません。RPGゲーム言えばレベル1の状態です。 それでも、レベル1なりに出した答えが次のレベルに自分を引き上げてくれる大きな経験値になります。
それを続けることで、他の人より早く成長し、どんどんとレベルアップしていくことに繋がります。
ビジネスなんてものは不確実性が非常に高いものです。
100%の勝算など皆無です。
ですが、真剣に勝つつもりでトライするのと、
適当に「やっている感じ」を出すのとでは
得られるものが違うということは説明するまでもないでしょう。
ということで、まずは一連の流れを経験してみる。
しかし、常に今の自分の本気でトライして、
出た結果に対してまた真剣にトライするという気持ちを忘れないで欲しい
と切に願うばかりです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。