セフィロトの樹

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セフィロトの樹(英: Sefirot)は、ユダヤ教の神秘思想カバラにおいて、10個のセフィラと22個の小径(パス)により図式化された世界創世の象徴です。この図像は、2世紀の教典『形成の書』に基づいており、その後の13世紀の文献『ゾーハル』において象徴化され、カバリストたちによって研究されました。

さらに、近代以降の西洋魔術や黄金の夜明け団などにおいてもタロットカードと結びつけて研究が行われました。なお、「セフィロトの樹」と「生命の樹」とは異なる概念であるが、同一視する見解も存在します。

「セフィロト」という言葉は、ヘブライ語の「セフィラ」(Sefirah)から派生しており、この語は2世紀から6世紀ごろに成立したとされる『形成の書』で初めて使用されました。この書には、10のセフィロトと22のヘブライ文字を用いて神が宇宙を創造した過程が描かれています。

13世紀のユダヤ教のラビ、モーシェ・デ・レオンによって書かれた『ゾーハル』は、1280年代のスペインで発見されたものです。この『ゾーハル』の中で、セフィロトは世界の象徴として説明されました。また、ヨゼフ・ギカティラはゾーハルに記されたカバラの象徴的な体系を研究し、その成果を『光の門』(Sha'arei Orah)として出版しました。この研究書は、1516年にパウルス・リキウス(Paulus Riccius)によって一部がラテン語に翻訳され、『光の門:義人が入るテトラグラマトンの門』(Portae lucis: Hecet porta Tetragrammaton iusti intrabunt per eam)としてドイツで出版されました。この翻訳本の表紙にはレオンハルト・ベックによる木版画でセフィロトの樹が描かれています。
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