経歴

　大切な方を亡くされたご遺族のグループにスタッフとして参加し、話を聴かせていただきました。 人は大切な誰かが亡くなると、〚普通〛ではいられなくなります。天地がひっくり返ったような、心の緊急事態に陥ることがあります。後悔、自責、怒り、寂しさ…様々な感情が押し寄せて、パニックになることもあります。あまりにも辛すぎて、亡くなったことを認められない場合もあります。ひとりで抱え込むと、視野が狭くなりより悪循環を招いたりします。 　そんな時に、似たような体験をした人達の話を聴くこと、話を聴いてもらうことがどれほどの力になるのか…私はご遺族のグループに参加することで、実感しました。 　最初はあまりに苦しすぎて、泣くことすらできなかった方がグループで、仲間の話を聴いていく内に今度は涙ながらに、ご自身の感情を吐露しゆっくりゆっくりと、カタルシスされていく過程がありました。 　ただ、否定せず批判せず、ありのままのその方の話を肯定して、受け止める。 そのようなことを、心を込めて行ってきました。