【Y-Biz】キャリア相談室:サイレント離職 〜社内相談窓口が問題解決に繋がらない理由〜
はじめに人手不足、人材不足の近年、深刻な社会問題となっている「サイレント離職」。表面上は問題なく働いているように見えながら、心の中ではすでに会社を離れている状態のことを指します。気がついたら社員が辞めてしまっていたり、心身に不調をきたして休職や離職を余儀なくされたりというケースが少なくありません。このような事態を防ぐために、多くの企業は社内相談窓口を設置しています。しかし、相談窓口を設置しただけでは十分とは言えません。むしろ、運用方法によっては問題を悪化させてしまう可能性すらあります。本記事では、キャリアコンサルタントの視点から、社内相談窓口の落とし穴と、従業員の心を掴む一つの解決策について解説します。社内相談窓口の落とし穴社内相談窓口には、以下のような落とし穴があります。*形式的な対応になりがち相談対応がマニュアル化され、形式的なやり取りに終始してしまうことがあります。例えば、決まった質問をひたすら行うような対応では、相談者の悩みを理解することができず、問題解決に繋 がることができません。*相談者の不安を解消できない相談内容によっては、社内では解決できない問題もあります。例えば、パワハラやセクハラなどのハラスメント、あるいはキャリアに関する悩みなど、社内の人間だけでは解決が難しい問題も少なくありません。そのような場合、相談者の不安を解消できずに、かえって問題を悪化させてしまう可能性があります。*相談内容が上司に共有される不安相談内容が上司や同僚に共有されることを恐れて、相談をためらう社員も少なくありません。特に、上司からのパワハラや人間関係の悩みなどを相談する場合、相談内
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