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中小企業経営のための情報発信ブログ504:本の紹介 組織戦略の考え方ー企業経営の健全性のために

今日もブログをご覧いただきありがとうございます。今日は、沼上幹著「組織戦略の考え方ー企業経営の健全性のために」(ちくま新書)という本を紹介します。 著者の沼上氏は一橋大学大学院商学研究科教授で、選考は経営戦略論、経営組織論などです。 日本において、バブル期には「日本型経営は優れている」という基本路線が継承されていましたが、バブルが崩壊すると「日本企業は駄目だ。アメリカに学べ」と言われるようになりました。果たして、本当に日本型経営は間違っているのでしょうか? 著者は「日本の組織が劣化していくことがよくあるのを知っているけれど、日本の組織の本質的な部分を維持しながら、どうにかこうにかダメにならずに経営を続けていくにはどうしたらいいのか」という問題意識に基づいて議論を展開していきます。本書は、流行りのカタカナ組織論とは一線を画し、日本的経営を前提に極めて常識的な論理を積み上げて組織設計の考え方を示してくれていますので、分かりやすく理解しやすくなっています。 組織設計にしろ経営戦略にしろ経営というものは「こうすればうまくいく」というような明確な答えはありません。ビジネスパーソンなり経営者なりがその場その場で自分の頭で考えて答えを導き出すしかありません。「経営学は何の役にも立たない。実践的でなく実務に役立たない」と言われますが、概して社会科学とはそういうものです。政治学や経済学が現実の政治や経済に直接役立っているように見えないのと同じです。 社会科学系の学問は、現実問題を直接解決するものではなく(刻々と変化し続ける問題状況の中でできるはずもありません)、どのようにすれば問題となっている背
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小さな情報共有はしなくても良い?(4)

(昨日の続きです) 「多くの得意時代における思慮は(中略)小事に対しては軽んじる傾向がある。(中略)小事がかえって大事となり、大事案外小事となるなる場合もある。」 渋沢栄一が『論語と算盤』の中で語っていることは情報共有についてというわけではないのですが、原理原則としては通じるものがあると感じます。 「些細なことだから情報共有しなくても良いだろう」という考え方には私は反対です。そもそも、小さな情報共有ができないのに、そこを飛ばして重大な情報を共有するのはバランスが悪すぎです。小さなことこそきちんと共有し、その中で重要な情報を任せられる人物を見極めて育てていくのが、組織の中での情報共有の基本と考えます。 人を育てるには、その人を信じ、小さなことから情報を流して根気強く判断をさせていかなければなりません。些細なことというだけで情報共有を怠ることは、人生育成を怠ることと同じことなのです。毎朝別所に投稿しているものと同じ内容を投稿します。 自前で行う社員研修プログラムの立案のお手伝いをしています。 是非お気軽にご相談ください。
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新人教育トレーナー研修131 組織を操る4

このパレートの法則を最も効果的に使って組織の成長を成功させたのがNetflixです。Netflixの社員の契約書には成績が下位になった場合には退職するという項目が明記されているそうです。その結果、“太下”に入ってしまった人は退職していきます。その分は新しい人が入って来ます。すると新しい競争の中で、今までであれば“常”の中に居られた人も“太下”に落ちてしまいます。するとその人も退職します。そしてまた新しい人が入って来て新しい競争が始まります。このようにしてサバイバルを生き残った人だけが働く会社になりますので、業績が当たり前に伸びる組織となったのです。ただしこの方法は日本の労働関連法の中ではNGです。あくまでもパレートの法則を活かした好例として認識しておいてください。毎朝別所に投稿しているものと同じ内容を投稿します。 自前で行う社員研修プログラムの立案のお手伝いをしています。 是非お気軽にご相談ください。
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新人教育トレーナー研修130 組織を操る3

全員に同じ教育機会が与えられるべきです。しかし実際にそのようにうまくいくことは稀ですし、企業における教育ですから費用対効果の高いところから教育に欠けるリソースを優先的に投資すべきです。 パレートの法則では組織の20%の人が利益の80%を生み出すと言います。パレートの法則の20%に当たるのがまさに“太上”です。 “太上”の人だけで組織が構成されていれば良いのですが、世の中の大半の人は“常”です。大きくは満足しないまでも無難にやれていればそれなりに自分を納得させて生活していく人です。“常”にいる人は心の領域で言えばコンフォートゾーンに居る人です。そこから無理に引っ張り出そうとすれば抵抗されたり、迷惑行為になってしまったりもします。また“太下”は何をやってもうまく行かなかったりして意欲に欠く人です。本来優秀な人でも色々な要因で学習性無力感に陥ればこの“太下”に入り込んでしまいます。まずは意欲が持てるようにすることが先決です。小さな組織では教育に充てるリソースは限られていますから、できるだけ効率よく教育を進める必要があります。従って全員に同じような教育機会を設けることは得策ではないと考えます。 小さな組織における教育研修はどこから手を付けるべきか? 基本は“太上”からだと私は考えます。放っておいても伸びる人なのですが、80%の利益を作る人ですので組織にとってはとても重要な人材です。そして、学習意欲の高い太上を放っておくと「今の組織よりも他に移るほうが自分は成長できる。」と考えて組織を抜けることに繋がります。そうなれば他社が得をし自社が損をすることにしかなりません。だから最優先に教育機会
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新人教育トレーナー研修129 組織を操る2

今見てきた組織論を指導方法に当てはめて考えてみましょう。昔からよくある「見て覚えろ」「技術は盗め」「1回で覚えろ」が通用しない理由もここにあります。これらのやり方にもメリットはあります。「見て覚えろ」「技術は盗め」「1回で覚えろ」という指導方法でも食らいついて結果を出す人はほぼ間違いなく“太上”です。従って、手っ取り早く“太上”かそれ以外かを見極めるのには非常に都合が良いと言えます。さらに言えば、そのようなトレーニーだけを認めて弟子のようにすれば、教える側のスキルはほとんど必要ありません。ですから本当に優秀な人材をごく限られた人数だけ育てれば良い場合にはそれで良いのです。ところが、会社組織ではそうはいきません。“常”が大半なのです。「見て覚えろ」「技術は盗め」「1回で覚えろ」は人を育てる技術ではなく、“太上”=資質のある人を見極めるための技術です。“常”“太下”は「見て覚えろ」「技術は盗め」「1回で覚えろ」では育ちません。ここに気づかず、効果の出ない指導や教育を繰り返し、人的に破綻してしまう組織もあります。“常”“太下”を指導する場面においてトレーナーが「見て覚えろ」「技術は盗め」「1回で覚えろ」を使うことは、この原理原則に背き、自らのスキル不足を誤魔化してトレーニーに対してマウントを取る自分勝手な行動でしかありません。だからこそ、人を育てることには技術が必要であり、それを学び実践していくしかないのです。毎朝別所に投稿しているものと同じ内容を投稿します。 自前で行う社員研修プログラムの立案のお手伝いをしています。 是非お気軽にご相談ください。
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新人教育トレーナー研修128 組織を操る1

人は組織を作って色々な活動をします。その組織が大きくなると少数の上位者、多数の中位者、そして少数の下位者に階層が分かれてくることが知られています。小さな組織であればそのようなことはあまり起きないのですが、大きな組織では非常によく見られる現象です。 高校で例えてみましょう。進学校には地域の中学校の成績優秀者が集まります。でも高校生活をしていくうちに、中学の時のように順調に成績が伸びず、必ず落ちこぼれてしまう学生が出ます。卒業するころには二番手、三番手の高校の上位者の方が成績が伸びて逆転し、進学校の下位の生徒よりも良い大学に進学することもあります。これは会社組織でも同じことです。大きな組織になるとどうしても下位者に目が行き届かなくなり、指導のクオリティーが下がってしまうことも原因の一つと考えられます。これを避けるためにも、一人のリーダーが直接管理するメンバーの人数を8人以内にすべきという話をしましたね。 さてこの割合ですが、一般的に2:6:2に別れると言われます。松下幸之助も組織にはこのような序列が生じるものだと考えていました。 古代中国の法家である韓非子も同様に2:6:2の割合で太上、常、太下(たいじょう、じょう、たいげ)に別れるとしています。 常とは普通の人のことで大半の人がここに属します。“太上”は優秀な人、“太下”は下位グループということで、ここに属するのはどちらも少数です。 “太上”のグループは放っておいても自分で考え自分で伸びていきます。トレーナーとしては手のかからない楽なトレーニーです。トレーニーがこの人たちだけであればマクドナルドのように8人と言わず何人でも育成でき
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新人教育トレーナー研修127 一人のリーダーが抱える人数は

トレーナーは組織人を作る仕事です。人を導くという意味では立派なリーダーとも言えます。そこで組織論にも若干触れておきましょう。 聖徳太子は10人の話を同時に効くことができたと伝わっていますが、私達にそんなことはできません。トレーナーは、トレーニーとコミュニケーションを取り、理解しながら指導をしていく必要があります。ただ話を聞く以上に一人一人と関わっていく仕事です。マクドナルドは人材育成の仕組みが細かく練り上げられていますが、その中で1人のリーダーが受け持つ部下は8人までと決められています。これは、管理の質を保てる人数は8人までという理論を基にしています。1人で8人以上の人数を見ようとしても管理の質が保てず、かえって組織のパフォーマンスは低下するということです。もしあなたが9人以上の部下の管理を任された場合、サブリーダーを作りましょう。会社が公式には認めてもらえない場合は、非公式でも構いません。後継者を育てるつもりで自分の目の届かない人の指導を委任しましょう。 最近は昇進に対して積極的でない人も多いのですが、それには「いきなり役を任されても何をやったらいいのか分からない」「自分にはその力量が無い」とかいう理由が多いようです。であれば、正式に昇進話が来る前に、リーダーの役割の一部でも経験させて不安要素を取り除いでおけば良いのです。会社の公式なものでないならば、むしろ責任がかからない状態で予行演習ができるとも考えられます。これも部下育成のコツと言えます。 毎朝別所に投稿しているものと同じ内容を投稿します。 自前で行う社員研修プログラムの立案のお手伝いをしています。 是非お気軽にご相談く
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