アウフヘーベン?Aufheben!
高校生の時に、倫理・哲学の時間にこのアウフヘーベンという言葉を知った人は多いと思います。私も、高校生の時の授業でその言葉を初めて知りました。初めて知るということは、そのまま刷り込みが行われてしまい、頭の中でその意味が固定化してしまうという弊害がありますよね。私も、このaufhebenという言葉、どうしてもヘーゲル弁証法の用語「止揚」としてしか認識してなかったのです。そもそもaufhebenは、auf・・・上へheben・・・持ち上げる。辞書によると、aufhebenには他にも様々な意味があります。aufheben1、拾い上げる、持ち上げる・・・→まぁ、フツーに考えてそうだよね。2、廃止する、終わりにする・・・→は?なんでそうなるん?3、相殺する、帳消しにする・・・→なんで打ち消しあっうことになるの?4、取り除ける、保存する・・・→棚上げしておく、という連想でなら、まぁギリ分かる5、止揚する、揚棄する・・・→ヘーゲル用語として認識6、約分する・・・→やくぶんってなんだっけ(算数苦手)7、検挙する・・・→「ホシを挙げる」という刑事ドラマ用語として理解可能実際、aufhebenは「「は?なんでそうなるん?」の「廃止する」「中止する」という意味での方がよく使われるのです。いまだに、ヘーゲルのaufhebenと、普通の文脈でのaufhebenが、同じものとは思えないままです。この「廃止する」という言葉の意味でよく使われるドイツ語のテキスト・・・マルクスとエンゲルスの「共産党宣言」なんです。「私有財産の廃止」という時に、このaufhebenがよく使われています。今から数か月前だったと思うの
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