3Dプリンタの未来

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3Dプリンタといえば
1.金型では再現できない形状が作れる。
2.金属も造形可能。
3.短時間で試作品製作可能。
などのメリットが挙げられますが、実際の所、裏返せばメリットはデメリットにもなりえる。

1.金型で再現できない形状とは中空形状。中空に浮く形状を作るためにはサポートという製品形状に関係ない部分を作る必要があり、後工程で除去する必要がある。
2.金属も造形の過程で収縮する。収縮は一定ではないので、寸法通りのモノを作るのは困難。
3.短時間で作れるのは1個。量産するのならば別の生産方法の方が早い。

しかしながら技術の進歩とは困りごとから生まれるもの。
1に関しては水に溶けるサポート材など比較的簡単に除去できるものが生まれている。5軸でプラットフォームが傾き、そもそもサポート材が不要な3Dプリンタも開発中。
2はノウハウを蓄積し、収縮を見込むことで解決に向かっている。造形後の加工技術もレベルアップしている。
3は造形時間が飛躍的に向上したプリンタ、連続で造形できるもの、ノズルが複数あるものなど様々な工夫で解決に向かっている。

先日見つけた造形材料が【金属にも負けない強度と耐熱性を持ったプラスチック】と謳っていた。
早速サンプルを取り寄せてみると確かにかなりの強度。これで金型を作って卓上成形機にセットすれば量産までのリードタイムが格段に速くなる。
射出成形品と3Dプリント品では強度が全く違う。射出成形は内部に圧力をかけてギュッと詰め込んでいるからだ。
朝データを渡せば夕方には市販品に負けない強度の製品が出来る。その製品で確認を行い、その間に金型で製品を製作する。
そんなクリーニング屋みたいな速さで試作品が出来る未来も見えてきた。
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