【機胡録(水滸伝+α)制作メモ 001】宋江・補足記事

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コラム
『械胡録』では当然それぞれの物語の骨子は変更しないものの、『グリム童話』同様に人物像の肉付けと残虐さの軽減を大胆に図ろうと考えている。特に人物像の肉付けについては、英傑たち108名のうち一部にしか存在しなかった特殊技能(具術・心術・導術)を全員に付与する設定を組み込む事を想定している。三元論に基づき、私はその特殊技能を「具術(ぐじゅつ/jù shù)」「心術(しんじゅつ/xīn shù)」「導術(どうじゅつ/dǎo shù)」という名称で定義を行う。

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<『機胡伝』の人物設定に用いる特殊技能の三要素>
①具術(ぐじゅつ/jù shù):道具を用いる特殊技能。林冲(りんちゅう/lín chōng)や花栄(かえい/huā róng)など武器を用いる英傑が持つもの。
②心術(しんじゅつ/xīn shù):観念を用いる特殊技能。呉用(ごよう/wú yòng)や柴進(さいしん/chái jìn)のように思考を重ねる英傑が持つもの。
③導術(どうじゅつ/dǎo shù):人情を用いる特殊技能。宋江(そうこう/sòng jiāng)や高俅(こうきゅう/gāo qiú)のように人心を操る英傑が持つもの。

※基本的には一人につきひとつの特化された術を持つ事を想定するが、原作で多彩な道術を繰り出している公孫勝(こうそんしょう/gōng sūn shèng)や樊瑞(はんずい/fán ruì)、あるいは武芸にも統率力にも優れた盧俊義(ろしゅんぎ/lú jùn yì)や関勝(かんしょう/guān shèng)のように、複数の術の組み合わせに長けた者もいる事を想定する。
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 前回の記事で最初に取り上げた水滸伝の英傑「宋江(そうこう/sòng jiāng)」は、三元論に基づく個性判定を用いると「33番 **弱い生存欲求**、**とても強い知的欲求**、**とても強い存在欲求** - **『理論的社交家』** - 知識を他者と共有し、理論的な思考を持ちながら社交的に振る舞う」に属するものと考えられ、これに呼応する特殊技能は「③導術」であると考えられる。具体的な導術の内容は以下のように定義する。

「团结的光芒(導術)」
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※イメージ画像

この導術は社会や共同体内での連帯感と協力を強化する為に用いられる。特に、社会的な分断や孤立感が高まっている状況での共感と結束を図る事が出来る。

[効果]
道具性(薄い):この導術は、道具に依存する必要がない。主に対象者の言動より発せられる。
思考性(とても濃い):この導術は、使用者とその周囲の人々に、信念と状況の理解を深め、孤立感を減少させる。
関係性(とても濃い):この導術は、社会的な問題や現状の困難に対する洞察を深め、集団内における共通の解決策を模索する動機付けに寄与する。

※編集協力:彩文華
※画像:DALL-E
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