【コロナ後】出社が減れば長距離通勤もアリ?—「とかいなか」的ライフスタイルの候補地を探る(その1)

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1.はじめに

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、人との接触を減らすため、多くの職場でテレワーク(在宅勤務)が導入されています。働き方改革の一環として、終息後もテレワークを導入する企業は多いと考えられます。

 テレワークが定着して出社する日数が減ると、「高い家賃を払ってでも職場へのアクセスが良い場所」から「職場まで多少遠くても、環境が良く、休日はすぐに自然にアクセスできる場所」というように、居住地を選ぶうえで優先順位が変わってくる可能性があります。「とかいなか」のように、都市と郊外のいいとこ取りをするようなライフスタイルが一層見直されるかもしれません。

 そこで、都心にも郊外の観光スポットにも容易にアクセスでき、着席通勤が可能な首都圏の周辺エリアをピックアップして、東京都心へのアクセス事情を探ってみます。
(「その1」では東京都心から普通列車で1時間程度の場所を中心にピックアップしています。「その2」では、新幹線や特急利用を前提に、都心から60~90分程度の場所を取り上げます。)

2.各エリアと東京都心へのアクセス事情

 朝は都心のターミナル駅に9時ごろ到着、夕方は18時ごろの電車で帰宅すると仮定し、都心までの所要時間、着席可能な電車や料金などについて記載しました。
(時刻・料金については2020年4月現在。運賃はICカード利用の場合です)

鎌倉(逗子)(JR横須賀線)   
  朝:59分
  (鎌倉8:04→東京9:03、普通)
  夕:61分
  (東京18:01→鎌倉19:02、普通)
  運賃:片道935円
     片道1935円
    (グリーン車利用)

 東京までギリギリ1時間圏内といったところ。上記に5分足せば、JR逗子からの所要時間になります。1000円追加してグリーン車に乗れば、(自由席なので保証はないですが)おそらく座って行けるはずです。

逗子・葉山(京急逗子線)
 (快特利用)
  朝:62分
  (逗子・葉山8:02→品川9:04)
  (金沢八景で乗換)
  夕:58分
  (品川18:05→逗子・葉山19:03)
  (金沢八景で乗換)
  運賃:片道650円

 (ライナー利用)
  朝:64分
  (逗子・葉山8:15→品川9:19)
  (金沢八景で乗換)
  夕:58分
  (品川18:45→逗子・葉山19:43)
  (金沢八景で乗換)
  運賃・料金:片道950円

 京急は運賃が安いです。乗換えが必要ですが、ホーム対面のため楽です300円追加すれば、座席指定のライナーに乗車できます。

片瀬江ノ島(小田急江ノ島線)
  朝:65分
  (片瀬江ノ島8:22→新宿9:27、
   特急ロマンスカー)
  夕:75分
  (新宿18:15→片瀬江ノ島19:30、
   特急ロマンスカー)
  運賃・料金:片道1269円

 小田急も運賃・料金が安く設定されています。ロマンスカーを利用しても片道1300円ほどです。ただし、片瀬江ノ島から通勤時間に利用可能なロマンスカーは上記の1往復しかないため注意が必要です。

茅ヶ崎(湘南/JR東海道線)
 (ライナー利用)
  朝:56分
  (茅ヶ崎7:52→東京8:48)
  夕:54分
  (東京18:30→茅ヶ崎19:24)
  運賃・料金:片道1510円

 (普通列車利用)
  朝:61分
  (茅ヶ崎8:00→東京9:01)
  夕:57分
  (東京18:06→茅ヶ崎19:03)
  運賃・料金:片道990円
        片道1990円
       (グリーン車利用)

 鎌倉と同様、東京までギリギリ1時間圏内といったところです。ライナーは座席指定で確実に座れます。普通列車のグリーン車は、自由席のため保証はありませんが、おそらく座れるはずです。

高尾(高尾山/JR中央線・京王線)
 (JR利用)
  朝:54分
  (高尾8:10→新宿9:04、
   特急かいじ)
  (八王子で乗換)
  夕:48分
  (新宿18:00→高尾18:48、
   特急あずさ)
  (八王子で乗換)
  運賃・料金:片道1321円

 (京王利用)
  朝:55分
  (高尾8:21→新宿9:16、
   京王ライナー)
  (北野で乗換)
  夕:55分
  (新宿18:00→高尾18:55、
   京王ライナー)
  (北野で乗換)
  運賃・料金:片道777円

 JR・京王とも、特急やライナーに乗るためには乗換えが必要ですが、同じホームでの乗換えなので楽です。金額は京王が圧倒的に安いですね。JRのほうが特急車両で快適ですが、この差は大きいと思います。

大網(九十九里浜/JR外房線)
 (特急利用)
  朝:52分
  (大網8:09→東京9:01、
   特急わかしお)
  夕:48分
  (東京18:00→大網18:48、
   特急わかしお)
  運賃・料金:片道2116円
       (自由席)

 (通勤快速利用)
  朝:70分
  (大網7:15→東京8:25)
  夕:62分
  (東京18:16→大網19:18)
  運賃:片道1166円

 特急か、料金不要の通勤快速があります。上記の中で朝の通勤快速はおそらく座れないですが、夕方は東京始発なので待てば座れます。

つくば
(筑波山/つくばエクスプレス)
  朝:58分
  (つくば7:59→秋葉原8:57、
   区間快速)
  夕:51分
  (秋葉原18:00→つくば18:51、
   通勤快速)
  運賃:片道1205円

 つくばエクスプレスは2005年に開通した新しい路線です。最高時速は130kmで、新幹線や特急を除くと最も速いです。

3.まとめ

 ここでは都心まで1時間程度でアクセスできる場所を7か所ピックアップしてみました。週に何回かは都心へ出社し、そのほかの日は地元でサーフィンやハイキングなどを楽しむ。そんなライフスタイルが、これからもっと身近になっていくかもしれません。
 続いて「その2」では、新幹線通勤なども想定してもう少し遠いエリアを検証してみます。
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