精神科病棟で働いていた時の出来事

記事
コラム
今から
20年ほど前の話


看護学校卒業後
念願の精神科病棟で
働くことになりました


あの頃の私は
心の事を深く学ぶ前で
ブレブレの自分だったので


職員や患者さんの影響を
ダイレクトに受けて
めっちゃ、しんどかったな~

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患者さんの気持ちに
同感しまくって
ナースステーションで涙したり


患者さんに対する
職員の心無い言葉に
疑問を持ちながらも


新人看護師の私は
何も言えず
歯がゆい思いをしたり


「看護婦さん」
と呼ばれることが多い中


私の事を
「香西さん」と
名前で呼んでくださる
患者さんもいて


「香西さんには、なんでも話せるわ~」


「あんたおもしろいね~」

と患者さんの笑顔を見た時は
とびきり嬉しい気持ちに
なっていた


いつも
妄想がある患者さんに
私が退職のあいさつをしたとき


その患者さんが
いきなり真顔になって

「あんた、本当にやめるのかい?」

「本当に?」

「本当に?」


「今までありがとう」
と言ってくれた時は


最後の最後で
初めて
現実的な会話が成立したこと


私が退職する事が伝わったことに
とても
感動したことを
今でも覚えています
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精神科は
予想もつかない出来事の連発で


排泄物を投げられたり・・・


何度も
常識をひっくり返される出来事がありました


私達に見ている世界があるように
患者さんにも世界がある



私達に過去があるように
患者さんにも過去がある


その一つ一つの
行動や言動に
意味があるんだよね


この世界では
世間一般的に言われている
普通が通用しないから


一般病棟から
なんとなく精神科病棟にきた看護師や


常識に縛られている人は
けっこう
しんどい世界かもしれません


だけど
その世界にいることで
なんだか
ホッとしている自分もいました



常識に縛られない
精神科の世界
好きだったな~


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