【Biology SL】今日5/19の過去問(神経)

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こんにちは。
Biology SL/HLの指導経験がある桜井です。
このブログでは、IBのBiology SL/HLの過去問を紹介し、IB生の勉強をサポートしていきます。
「自分の解答を採点してほしい!」というご希望がありましたら、ぜひご依頼ください。

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では今日は「神経」について、やっていきましょう。

問題①
ネオニコチノイド系農薬が昆虫の神経細胞間の神経インパルスの伝達に及ぼす影響はどれか?
A. シナプス前細胞の細胞膜からのアセチルコリンの放出を阻害する。
B. シナプス間隙を広げるので、アセチルコリンの拡散が遅くなる。
C. シナプス後細胞の細胞膜のアセチルコリン受容体と不可逆的に結合する。
D. アセチルコリンエステラーゼによるアセチルコリンの酵素分解を阻害する。

問題②
ニューロン内には小胞があり、この小胞は細胞膜へ移動する。どのような事象がこの動きを引き起こし、次に何が起こるのかを説明しなさい。[3]

<答えはスクロールしてください>

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<答え>
問題①
ネオニコチノイド系農薬が昆虫の神経細胞間の神経インパルスの伝達に及ぼす影響はどれか?
C. シナプス後細胞の細胞膜のアセチルコリン受容体と不可逆的に結合する。

★解説
ニューロン間の結合部分をシナプスといい、シナプス間で信号が伝わることを「伝達」といいます。
伝達ではニューロン前細胞から神経伝達物質が放出され、ニューロン後細胞にある受容体に神経伝達物質が結合すると刺激が伝わります。
(簡単に言うと、メッセージ物質が届いたら刺激が伝わるということですね)
ネオニコチノイド系農薬は、受容体をふさいでしまうので、ニューロン後細胞に刺激が伝わりません。
これにより神経の働きがなくなってしまうので昆虫は死んでしまう(農薬としてはたらく)ということになります。

問題②
ニューロン内には小胞があり、この小胞は細胞膜へ移動する。どのような事象がこの動きを引き起こし、次に何が起こるのかを説明しなさい。[3]
答え
a.シナプス前細胞の脱分極/活動電位/神経インパルスが到達する
b.カルシウムのくみ上げ/カルシウムイオンの拡散/カルシウムチャネルが開く
c.この構造は神経伝達物質を含む or 小胞は膜に結合/融合する
d.神経伝達物質/アセチルコリンがエキソサイトーシスでシナプス間隙に放出される
 or シナプス後細胞/受容体に結合する

★解説
問題①の基礎的な部分を記述する問題です。
ニューロン関係では3つのイオンが出てくるので、整理して覚えましょう。
・ナトリウムイオン:細胞内に流入して活動電位を起こす
・カリウムイオン :細胞外に流出して電位が下がる
・カルシウムイオン:ニューロン前細胞の小胞を動かす刺激になる

いかがでしたでしょうか?
ブログを読んでくださり、ありがとうございました!
次回もよろしくお願いします。






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