転職今昔物語 ~ 年収交渉ってできるの? ~

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ビジネス・マーケティング
このブログは私の人事・転職エージェントとしての経験を元に、私の身近で起きた採用・転職に関わることを綴って参ります。
業界・企業規模など特有のケース・事例が出てくるかもしれませんが、「そんなこともあるんだ」という暖かい目で見ていただけますと幸いです。
皆様の身の回りでは起こりえない事であってもご容赦ください。
採用の現場ではいろいろなことが起きているんです(笑)

前回、『転職で年収が上がるのか?』という事に注目しました。
今回は転職で年収を上げる時の肝になる年収交渉についてみていきます。

みなさん 『年収交渉』って言葉を聞いたことはありますか。
転職エージェントのホームページや広告などでも記載されていることがあるかもしれません。
応募企業に対してご自身の希望年収を叶えるために交渉を持ち掛けることです。
転職エージェント・ヘッドハンターなど仲介者がいる場合は、その方に委ねる形になりますが、直接の応募や友人・知人からの紹介の場合はご自身で交渉を行う必要があります。
長く転職の支援を行ってきて「年収交渉」のことを勘違いされている方が多いように感じます。

年収交渉を行う上で必ず押さえていただきたいことが2つあります。
1.スムーズに交渉を行うにはタイミングが大切である。
2.『簡単に年収が上がる』わけではない。入社後リスクを負う場合がある。

具体的に見てきましょう。

1.スムーズに交渉を行うにはタイミングが大切である。

多くの人が勘違いしていることは交渉を行うタイミングです。
どのタイミングで交渉を行うことが良いと思いますか?
結論から申し上げると、応募(書類選考)のタイミングから交渉を始める必要があります。

「条件を見てから交渉するか考える」という方がいらっしゃいますが、私はあまりお勧めしません。
見てから交渉するのでは遅いです。

ここで少しテーマから逸れるのですが、どのような手順・段取りで年収が決まるかご存知でしょうか?
多くの企業に給与制度・規定が定められており『どんな役割/役職であれば●●円』といった給与テーブルが存在しています。
その為、企業は採用する時には候補者の経験・職種・職位等の組み合わせから、どこに当てはまるのかを考えています。
中には給与テーブルにマッチするか(払うことができる待遇なのか)が合否の決め手になる企業もあります。
『経験がピッタリだけどウチでは払えない年収だからお見送りにしよう』
そんな話を言われたことは1度や2度ではありません。
それだけ合否にも影響を及ぼすことです。

その為、応募(書類選考)のタイミングから、希望年収は明確にお伝えすることをおススメします。
早いタイミングで貴方の希望年収を企業に知ってもらうことが大切です。

なお、条件を見てから交渉を行う場合、『提示された内容では満足できません / 承諾できません』という意思表示になります。
提示する条件を決める過程で企業では、決裁 / 稟議を通していることはほとんど。
面接・選考の中でヒアリングした内容を元に、決裁 / 稟議に臨んだ担当者にとっては面目丸つぶれになってしまうことも。

高い評価を得ている方や人材の奪い合いになっているような職種の場合は、条件を見た後の年収交渉にも応じて貰える場合があります。

2.『簡単に年収が上がる』わけではない。入社後リスクを負う場合がある。

TVやインターネットの広告を見ていると年収アップがとても身近なもののように感じます。
私も転職支援の面談で「TVのCMを見て登録したのに・・・」や「想像よりも大変」といった声を何度も聞きました。
転職で100万円などポンって上がるととても嬉しいですよね。
でも世の中の実態はそんなに甘い話ばかりではありません。

採用企業から提示される条件は貴方への期待です
前述の給与テーブルに当てはめた条件であれば良いのですが、年収交渉に伴って実績・実力よりも高いレベルの条件が提示されたらどうでしょうか。
それだけ入社後の成果・パフォーマンス・責任を問われることになります。

年収に見合うだけの結果を出してくださいね。

といったプレッシャーに晒されることにもなりかねません。

年収交渉を行ったからといって必ずしも希望が通るとは限りません。
高い待遇で雇われたい労働者と、優秀な人を安く雇いたい企業のせめぎ合いです。
貴方の希望年収が叶い企業と共にWin - Winの関係になることを願っています。


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