コミュ力があると思い込んでいる上司が、部下に圧力をかけているかもしれない

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コラム
これを読んでいるあなたは働いている方でしょうか。
もしそうだとしたら、あなたには上司がいますか。
その上司のこと、あなたは好きですか。

そよぐ風のように、そっと懐に入ってきて、
私の方から悩みや辛さを打ち明けられる上司。
私の考える間もなく、土足で上がり込むかのようにやってきて、
でも気付けばいつの間にか良い方向へ導いてくれる上司。

いつも穏やかに話せる上司もいれば、
まるでジェットコースターに乗せられたかのように、驚きの渦の中で、
気付いたら良い結果に結びつけてくれている上司もいて。
人として得意かではなく、良い方向へ誘導してくれる上司には
感謝も多いです。

私が苦手とする上司のタイプ。
一見、部下たちともフレンドリーに冗談を交えながら、
時に太っ腹な所を見せたり、体調を気遣ってみたりする。
けれど、どこかに垣間見える
「自分ってこういうタイプなんで、あなたたちも同じように接してきてね」
と言わんばかりの同調を求める強引タイプ。

先程の「ジェットコースターみたいな上司」と似てますが、
ジェットコースター系の人は、
実は気配りはしていて、でも敢えてまず経験させて
得られたポジティブなものを後から優しく教えてくれる人だったりします。
こちらは驚きはしても、その結果に納得をしてしまうのです。

ただ、「一見フレンドリーだけど同調を求める上司」は、
自分目線しかなく、他者目線が無かったりします。
リーダーシップを取る上では、それはプラスに働くことが多いので、
むしろ上司ポジションには向いていたりします。
しかし、部下一人ひとりの心情の変化には気付いても、
そこへのケアを誤ったり、思い違いをしている場合があります。

私の昔ばなしを一つ。
新しい職場に入社したばかりで、
覚えることも多く、緊張が続いて数日経過した時、
「え?まだ緊張してるの?」
とキョトンとした顔で言われたことがあります。

恐らく、この上司は
「自分は毎日欠かさずフレンドリーに接している、
ここはこういう職場なんだから、緊張とかするはずがない」
と自分のコミュニケーション能力を自負しているのかもしれません。

私はむしろ、このフレンドリーな態度が続くことで、
日々プレッシャーが強くなりました。
私は「新しい職場に順応しなければ」「早く仕事を覚えなければ」
…そうやって、焦りが出ていて四六時中緊張状態が続いていたのです。
あのキョトンとした顔は、私の緊張に気付いているのに、
「何故だろう?」ではなく「おかしい」という思考だったようです。

この上司以外は驚くくらいに皆さん穏やかで優しい方々で、
安心できていたのですが、この上司一人のプレッシャーに
若く未熟だった私は潰れてしまいました。
早期退職をした、今は勉強になった思い出です。

私はこの上司を責めているわけではありません。
むしろリーダーとして適切で、
私が合わなかっただけなのはきちんと分かっています。

人のタイプは様々、誰にも相性があるので、
一人の上司の存在が絶対化すると、
合わない人は、仕事の能力と関係なく離れてしまうのです。

この場合にこの上司は、
「この職場にそぐわない、能力が無い人」
という評価を付けたと思います。
これだけは言っておきます。
「それは違います」
活かせる能力を自ら失ったのだと。
フォロワーである直下の部下がいれば状況は変わっていたと思います。


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