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パーソナルブランディングをすることのメリット
パーソナルブランディングはビジネスをしているすべての人に必要だと私は考えます。
それは、ビジネスのスタートアップの段階でも同様です。
いや、むしろ、スタートアップから取り組んだ方がよいと言えます。
なぜなら、すでに定着しているイメージを変えていく(リ・ブランディング)よりも、ゼロからのスタートの方が戦略を立てやすく、自由度も高いからです。
また、ブランドは認知されるまである程度の時間がかかるので、始めるのは早ければ早い方がよい、というのもあります。
パーソナルブランディングのメリットはさまざまありますが、
最大のメリットは、
「◯◯さんから買いたい」「◯◯さんに依頼したい」
とお客さんから選ばれるための強力な”理由”となることではないでしょうか。
小さな会社が強いところと戦う場合、ブランドがあればセールスは必要なくなります。
「買ってください」とセールスするのではなく、お客さんに「これが欲しかった」「あなたから買いたい」と言ってもらえるからです。
たとえば、パンケーキを食べようと思った時、あなたの頭の中に思い浮かぶものは何ですか?
有名店のふわふわのパンケーキかもしれないし、
恋人との初デートで行ったあの店のパンケーキかもしれないし、
お母さんがつくってくれる馴染みの味かもしれない。
かつて女子たちのハートを鷲掴みにしてブームを巻き起こし、今も安定した人気のパンケーキ。それこそ専門店からカフェやレストランのデザートメニューまで無数の選択肢があります。どこのお店で食べてもよいわけです。きっとどこもおいしいでしょう。
その際に、「パンケーキならここがいい!」と選んでもらうためには、選んでもらう”理由”が必要です。
その”理由”をつくるのがブランディングといわれるブランド戦略です。
ブランドがしっかり確立できれば、たくさんの種類の中から選ばれ、ブランディングによりファンを囲い込むことで、つねに選ばれ続けることができます。
つまり、ブランド化することで、
・価格競争に巻き込まれない
・ファンが増え、リピート率が高まる
・相場より高くても売れる
・広告宣伝費を抑えることができる
・ビジネスが長期安定する
といった状況を実現することができます。
パーソナルブランディングに必要なもの
「ブランドは思いがすべて」
これは、私が大好きなクリエイティブディレクター・永井一史さんの言葉です。
「思い」とは、ブランドの送り手が持つビジョン、魂、理念。
こんなブランドでありたいという理想像。
使う人に何をもたらしたいかという意思。
言うなれば、何よりも根本的で本質的な、「その企業や商品が社会に存在する理由」だ。
思いがあるからこそ人は動く。
共通の「思い」のもとでブランドに関わる人たちが「思い」を実現するために行動する。
また、そんな「思い」に共感した世の中の人々が、ブランドのファンになっていく。
ブランドに一番大切なものは「思い」。
ブランディングとは、「思い」を「カタチ」にすること。
〜〜〜「博報堂デザインのブランディング」より
ブランディングにおいて軸となるのはブランドコンセプトですが、そのコンセプトをつくる際に最も重要なのが、この「思い」の部分です。
経営トップの熱い「思い」、純粋でつよい「思い」が共感を生み、人を動かすのだと私も思います。
現在、成功している企業や商品・サービスには、必ず根っこの部分に「思い」があります。
そして、その「思い」をたくさんの人に共感される「価値」にまで高めることが、愛されるブランドとなる秘訣ではないかと思います。
パーソナルブランディングにおいては、その人の「思い」がそのままブランドになります。
ブランディングとは、本質的には、「人と人とのコミュニケーション活動」です。
人が共感するのは、人の心が動くのは、そうしたブランドの根底にある純粋でつよい「思い」や未来へのわくわくするような「思い」そのものです。
そして、魅力的なブランドは
「思い」×「らしさ」
の掛け合わせから生まれるのだと私は考えます。
その人の「思い」のつよさ、
つまりどれほど確かな「ビジョン」や「理念」を持っているのか
そして、「らしさ」の明確さ、
つまり自分の本質やつよみを理解して明確に伝えることができているか
この2つが掛け合わさせた時に、人の心に響くブランドが生まれるのではないかと思っています。
これからパーソナルブランディングに取り組もうとしている人は、ぜひ一度自分の「思い」と「らしさ」について掘り下げてみてはいかがですか。