恋愛プロセスを営業プロセスに置き換えてみたら分かりやすかった件Part2

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コラム
コミュニケーションアドバイザーの ひろいあしと です。

車で郊外を走っていると群生した秋桜を見かけます。
ピンクや白、黄色といった秋桜の花びらが風にひらひらと揺れている姿を見
ると、そこはかとなく淡い初恋のようなちょっぴり切なさを感じます。

ちなみに、秋桜の花言葉は「調和」「謙虚」「乙女の純真」だそうです。
まさしく、淡い初恋のような気持にぴったりですね。
コスモス.jpg

おーっと、またクサい話になってしまいましたね(-_-;)

それでは、恋愛プロセスを営業プロセスに置き換えてみたら分かりやすかった件Part2をお話していきます。

このシリーズは消費行動の顧客心理「AIDMA」に基づいてお話していますので、改めて「AIDMA」の説明を簡単にしておきます。
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マーケティングに欠かせないAIDMAの法則。消費者が商品などのモノを認知してから購買につながるまでの「消費活動の過程」で消費者が商品などのモ
ノを認知して、そこから実際に購入につながるまでの「消費活動」の仮説
です。

つまり人の消費行動を「モノやサービス」から「あなた自身」へ変えることで、信頼や好意を得ることができます。

前回はAttention(注意)についてお話しましたので、今回はInterest(興味)について説明していきます。

Interest(興味)

消費者に「こんな商品があるんだ」と認知をされても、Attention(注意)の段階では興味関心をまだ持たれていない状態です。
認知できた段階で「どんな商品なのか?」「もしかしたら持っている悩みを解決できるのはないか?」など興味を持ってもらうことが必要になります。人は商品を認知してから興味を持つかどうかは一瞬で決まります。

恋愛プロセスにおいても、Attention(注意)の段階で単純接触効果&ピーク・エンドの法則やギフトの法則などを使って、あなたを認知してもらう方法をお伝えしました。

それでは認知したあと相手に興味を持ってもらうテクニックを説明していきます。

【カタルシス効果】
カタルシス効果とは、焦りや不安、悲しみなどのマイナス感情を解放することで、気持ちが大きく軽くなる現象のことです。
会話の中で悩みを引き出すことに重点を置くと、相手は悩みを語るだけで不思議と心は軽くなり、こちらに感謝の気持ちを持ってもらえれば信頼を得られます。

ただし怒りの感情には注意です。攻撃的な表現は怒りの感情を継続させてしまう可能性があり、その話を聞いているあなたへの印象と怒りの感情が結びつく可能性があるので、気を付けてください。

【バックトラッキング】
バックトラッキングとは、相手の言葉をオウム返しのようにそのまま言い返す方法のことです。
人は自分と同じ考えの人、自分と似ている人に好感を持ちやすく、相手の言葉をオウム返しすることで、信頼関係を築きやすくなります。

〈例〉
相手:「なんだか最近急に寒くなってきたよね。」
自分:「確かに、なんだか最近急に寒くなって来た感じがするね!」
   「急に寒くなったものだから、冬物の洋服が準備できてなくて困っち
ゃう」

このように相手の言葉遣いや仕草なども真似ることで効果は高まります。
ただし、あまりにオウム返しばかりを繰り返すとバカにされているような印象を与えてしまうため、オウム返しした後にしっかりとこちらの意見を言いつつ、さりげなく自分の情報を入れることで、より親近感も増します。

【インタビュー効果】
インタビュー効果とは、相手の話を聞く際に熱心に聞いていることをアピールすることで相手は気持ちよくなり、「もっと情報を与えなくては」という気分になる効果です。

先程のオウム返しも、聞いていることのアピールには適しています。
ただし、ただあいづちを打って話を聞いているだけでは「ちゃんと聞いてるのかな?」という印象を抱かせるので、相手が話したい内容の呼び水的な質問をしてあげると効果的で、慣れてくると自分が知りたい情報の質問をしていきます。

一般的には話術の優れた人がデキる営業マンと思われていますが、実はこのインタビュー効果を最大限発揮できる人が最もデキる営業マンなのです。

例えば、話好きな人は放っておいてもどんどん、話してくれますが自分の話したいことばかりで、こちらが聞きたいことを話してくれない場合もあります。この場合、質問を入れて誘導しなければいけないし、無口な人は質問してもなかなか話してくれないので、相手が口を開くまでじっと待つ忍耐力も必要です。

だから、インタビュー効果を自在に操ることができる人はコミュニケーションにおいて最強なので、恋も仕事も思いのままです。

【ブーメラン効果】
ブーメラン効果とは、「強く売り込むほど相手は強く反発する」という心理効果です。会話では相手のいうことを否定したり要約したりして、結論を急がせないようにしましょう。

〈例〉
相手
「最近ストレスが溜まってるからパッと気持ちを発散できるところにいきた
いな」
自分
×「それじゃ、カラオケでも一緒に行く?」
○「そう、例えばどんなところに行きたいの?」
 「そうなんだ、私も気になっていたから、一緒に行く?」

営業の場合でも、お客様が何となくこの商品いいなと思っているのを察知し
て調子にのり商品説明していると、「やっぱり、いらない」と引かれること
があります。

相手は自分で決定したと思い込みたいものです。恋愛でもあんまりアピール
し過ぎると反発されることになりかねませんので、気を付けてください。


【まとめ】
このあたりの段階までくると、かなり人間関係が構築されていることでし
ょう。

お話してきた心理効果を使いこなせれば、物事を有利に進められるのは確か
ですが、根底にとても大事なことがあります。

その人間関係において大事なことを表わす言葉は
「人の己を知らざるを患(うれ)えず、人を知らざるを患うるなり」です。
この論語の意味は、人が自分のことを正しく理解してくれないことを思い悩んでもしかたない。それよりも、自分が人を正しく理解していないことを心配すべきである、ということです。

人間は、動物ですから、本能に従って行動する場合、自分の利益になるように考え行動します。そうすると、この人と付き合いたい、自分だけのものにし
たいと考えれば自ずと自己中心的な言動になります。

そして、相手が思い通りにならないと悩み嘆くのです。

自己中心的であると自覚したならば、まず、相手の話を聴くことにしまし
ょう。自分が話したくなっても、まず、相手の話を聴くことが大事です。

つづく


byひろいあしと
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