Excelを使ったWebスクレイピング入門:手順や注意点、実践に役立つテクニックを解説

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【はじめに】
Webスクレイピングは、Webサイトからデータを取得するための方法のひとつです。一方、Excelは、表計算ソフトウェアであり、データの集計・分析・加工を行うことができます。本記事では、Excelを使ってWebスクレイピングを実践する方法を解説します。ExcelでWebスクレイピングを行うことで、手軽に多くのデータを取得し、効率的なデータ分析や可視化が可能になります。また、Webスクレイピングには倫理的な問題もあるため、適切な利用方法についても紹介します。


【Excelを使ったWebスクレイピングの方法】

ExcelでWebスクレイピングを行う方法は、基本的には次の手順で行います。

①データ取得先のWebサイトを開く。

②データを取得する箇所のHTMLタグを特定する。

③取得するデータを指定する。

④取得したいデータをコピーして、Excelに貼り付ける。


手順は簡単ですが、実際にWebスクレイピングを行う際には、HTMLの解析やプログラミングの知識が必要な場合があります。ExcelでWebスクレイピングを行う場合には、以下の手法が代表的です。

A:ウェブクエリによるWebスクレイピング

B:VBAマクロによるWebスクレイピング



【A:ウェブクエリによるWebスクレイピング】


ウェブクエリを利用する方法は、Excelが提供するウェブデータ取得機能を使って、Webサイトからデータを取得する方法です。手順は次のようになります。
1:Excelファイルを新規作成し、シートを追加する。
「データ」タブを選択し、「Webデータを取得」をクリックする。
取得したいWebサイトのURLを入力する。
ウェブクエリのエディタ画面が開くので、取得したいデータを指定する。

2:取得したいデータをExcelに貼り付ける。
ウェブクエリを使う場合、データの取得先のWebサイトが更新されると、取得したいデータを再度設定しなければなりません。また、ウェブクエリに対応していないWebサイトの場合、正しくデータを取得できないことがあります。


【VBAマクロを使ったWebスクレイピングの方法】

VBAマクロを使ったWebスクレイピングを行う方法は、基本的には次の手順で行います。

①VBAエディタを開く。
データ取得先のWebサイトを開く。
データを取得する箇所のHTMLタグを特定する。
②取得するデータを指定する。
VBAマクロを作成し、Webスクレイピングを実行する。
手順は簡単ですが、VBAマクロを使ったWebスクレイピングには、HTMLの解析やプログラミングの知識が必要になります。以下に、VBAマクロを使ったWebスクレイピングの手法を解説します。


【手法1:HTMLDocumentオブジェクトを使ったWebスクレイピング】

HTMLDocumentオブジェクトを使ったWebスクレイピングは、WebサイトからHTMLドキュメントを取得し、VBAで解析する方法です。手順は次のようになります。

①VBAエディタを開き、「参照設定」から「Microsoft HTML Object Library」を選択する。
②データ取得先のWebサイトを開き、HTMLドキュメントを取得する。
③HTMLドキュメントから必要なデータを取得する。
④取得したデータをExcelに貼り付ける。


この手法を使う場合、HTMLドキュメントを取得することができれば、HTMLの解析に必要な知識があれば、データの取得や処理を自由自在に行うことができます。


【手法2:XMLHTTPオブジェクトを使ったWebスクレイピング】


XMLHTTPオブジェクトを使ったWebスクレイピングは、Webサイトからデータを取得する際に、HTTPリクエストを送信する方法です。手順は次のようになります。
①VBAエディタを開き、「参照設定」から「Microsoft XML, v6.0」を選択する。
②XMLHTTPオブジェクトを作成し、HTTPリクエストを送信する。
③取得したHTMLドキュメントから必要なデータを取得する。
④取得したデータをExcelに貼り付ける。

この手法を使う場合、HTMLドキュメントの解析に必要な知識がある場合は、手軽にWebスクレイピングを行うことができます。


【手法3:IEオブジェクトを使ったWebスクレイピング】


IEオブジェクトを使ったWebスクレイピングは、WebサイトをIEブラウザで開いて、VBAからブラウザを操作する方法です。手順は次のようになります。

①VBAエディタを開き、「参照設定」から「Microsoft Internet Controls」を選択する。
②IEブラウザを開き、Webサイトにアクセスする。
③必要なデータを取得するために、HTMLタグを特定し、IEブラウザから取得する。
④取得したデータをExcelに貼り付ける。


この手法を使う場合、Webサイトをブラウザで開くことで、JavaScriptなどの動的なコンテンツを扱うことができるため、高度なWebスクレイピングに対応できます。


【注意点】

VBAマクロを使ったWebスクレイピングには、以下のような注意点があります。
・Webサイトの利用規約に従うこと
・Webサイトの著作権を侵害しないこと
・大量のアクセスをしないこと
適切な利用方法を守ってWebスクレイピングを行うことが重要です。また、Webスクレイピングを行う際には、データの正確性やセキュリティにも十分に注意する必要があります。


【まとめ】

本記事では、VBAマクロを使ってWebスクレイピングを行う方法について解説しました。手順や注意点について理解し、適切に利用することで、Excelを使った効率的なWebスクレイピングが実現できます。ただし、Webスクレイピングには倫理的な問題もありますので、適切な利用方法についても十分に理解しましょう。
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