私の好きな高杉晋作の辞世の句

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コラム
                北村敦
私は、歴史上の有名人の中で、
高杉晋作が一番好きです。
晋作は、幕末の長州で、
維新回転の大業を開きました。
幕末乱世、晋作が21歳の時、
敬愛する師の吉田松陰が処刑されました。
晋作は師匠の無念を晴らそうと立ち上がる。
各地の志士と心を結ぼうと、
晋作は、故郷の萩を起点に、
大阪、堺へ、関東、信越、北陸へと、
駆け巡りました。
「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し」
との縦横無尽の行動は、
単日月に歴史回転の礎を築きました。
晋作が自らに課したのは、
「困ったと言わないこと」でした。
「いかなる難局に処しても、
必ず、窮すれば通ずで、どうにかなる」
との確信にたっていたのです。
晋作が結成した「奇兵隊」の隊士となる条件は、
身分の差でも経歴でもない。
志があるか否かでした。
晋作の辞世の句は、
「おもしろき こともなき世を おもしろく」
でした。
「おもしろき こともなき世を おもしろく
すみなすものは 心なりけり」
私の一番好きな辞世の句です。
さて、今私は、
「どうしてあの時、
あんなことをしてしまったのだろう」
という「後悔の気持ち」と、
「今があるのは、なんて有難いことだろう」
という「感謝の気持ち」の二つの気持ちの間で、
揺れています。
「嘆くは、凡夫。悟るは、仏」
と仏典に説かれていますが、
私の死ぬ直前の気持ちは、どちらでしょう。
晋作は、肺結核に倒れ、亡くなる直前に、
「おもしろき こともなき世を おもしろく」
と詠みました。
今、自分の置かれた境遇を嘆いていても、
何も変わりません。
人生はつまるところ「心の持ち方一つ」で、
決まるのです。
そう分かっているのであれば、
今日一日だけは、お互い、楽しく創造的に、
かつ、感謝の気持ちを持って生きたいものです。

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