司書のつぶやき:中学生への読書支援

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ずいぶんとご無沙汰してしまいました。
実はコロナに罹ってしまいまして…。
1週間ほどお休みさせて頂きました。
その後も咳がひどくて、まだ若干声がかすれ気味です。
みなさまもどうぞお気を付けくださいね。

さて、仕事に復帰してから、中学生への読書支援の打ち合わせを始めました。
学校図書館では利用者に来てもらうのを待っているだけでなく、先生と打ち合わせをして読書に親しんでもらう工夫をすることがあります。
もうすぐ夏休みですので、夏休みの宿題で読書感想文を書かせたいから中学生が読みやすい本のコーナーを作ってほしい…なんて依頼もあります。
今回は、授業の時間を使って本を借りに来る中学1年生向けに「ブックトーク」を実施する予定です。

ブックトークとは、司書がおすすめ本を数冊選び、それを紹介していくものなのですが、ただ好きな本を「これ、めっちゃ面白いよ!おすすめ!」というのではありません。
紹介する本にテーマを設け、ぶつ切りにならないよう、紹介する本と本のつながりがスムーズである必要があります。
本の一部を読み聞かせたり、あらすじを説明したり、質問をふってみたりして興味を持たせるように紹介していきます。

テーマも時期や聞く人に合わせる必要があります。
あまりにマニアックなテーマだと本を探してくるのに苦労してしまいます。
今回は中学1年生で夏休み前ですので、「夏」をメインテーマにして、ブックトークをする司書がそれぞれサブテーマを決めることにしました。

紹介する本の種類もできるだけ多岐にわたる方がいいのです。
小説なら、日本のもの、海外のもの。小説以外のノンフィクション。絵本や写真集など。
どんな生徒にも気になる本ができるように、簡単なものから少し難しめの本まで幅広く紹介します。

そこで絵本を読むことがあるのですが、久しぶりに読み聞かせの時の本の持ち方などをレクチャーしました。
持ち方やページのめくり方などを実践していたのですが…。
ひとつ気が付きました。
老眼が進んでしまって字が読みにくいのです。
昔なら横目でチラリと見ながら読めていたのに、全然ピントがあわなくて(笑)
これは数ページ分覚えるしかなさそうです。

私は昔、おはなしボランティアの活動をしていました。
入っていたのが何も見ないでおはなしを語る「素語り」のサークルだったのですが、小学校や図書館でのボランティア活動では、おはなしの間に絵本の読み聞かせもありました。
こどもたちが目を輝かせて見入っている姿はとても素敵です。
長いおはなしも静かにしっかり聞いてくれていました。

司書仲間から「最近の生徒はイベントをやっても本を借りてくれない」と聞きました。
スマホで動画をサクサク倍速で流してしまうような環境では、イベントの仕掛けも、「本」というものですら面倒に感じるのかもしれませんね。寂しい事です。

でも、大人が本を楽しんでいれば、きっと子ども達も本の面白さに気付くはずです。
本屋さんや図書館で本を探している時、あなたの目はきっと輝いています。
絵本に見入っている子どもたちのように。

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