WordPressと静的(HTML)サイトの大まかな違い

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現在(2023年1月時点)、世界のホームぺージ(以下「サイト」という)は43.1%がWordPressによって製作されています。

しかしWordPressはいくつかの問題を抱えており、HTMLでページを作成したシンプルな静的サイトが脚光を浴びています。

WordPressが普及した際は私を含めたWebデザイナーはこぞってWordPressを使用してサイトを作成していたのですが、中小規模のサイトであれば静的サイトで十分なことが多く、もっぱら静的サイトで制作しています。

そこで以下の比較表を基にそれぞれの違いを解説します。
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セキュリティ

WordPressはCMS(コンテンツマネジメントシステム)という複雑なシステムで構成されています。そのため豊富な機能と引き換えにバグやセキュリティホールが生まれやすく、システムやプラグイン、テーマのアップデートを怠った場合はハッカーによるサイトの改ざんや乗っ取りが起こりやすいです。

HTMLとCSSファイルがメインの構成の静的サイトであれば機能追加やページの更新作業はそれぞれの知識が必要でやや敷居が高いものの、システムが存在しないためほぼメンテナンス不要で改ざんや乗っ取りに強く安心なサイト運用が可能です。

表示速度

表示速度はSEOの観点において非常に重要です。
アメリカのWebアクセス解析ツール会社「Kissmetrics」の調査では表示速度が3秒遅いと40%が離脱すると報告されています。
※出典:「How Loading Time Affects Your Bottom Line」(neilpatel.com/blog/loading-time/)

離脱率が高い場合、Googleなどの検索サイトは検索する人にとってそのサイトがいいサイトとは評価せず、検索順位を落としてしまう仕組みがあります。

以前はSEOに強いと言われたWorpressですが、先述のとおり複雑なシステムで構成されており、最近では表示速度が遅いことがSEOの足を引っ張っています。
この問題は最近のバージョンでは改善されてきているものの、システムを使用しない静的サイトと比べるとどうしても時間がかかる仕組みになっています。

記事の更新者

WordPressのメリットはCMSであることです。
CMSはHTMLの知識がない人でも簡単に記事の追加や更新が可能で、Chromeなどのブラウザからシステムにログインすればどこからでも更新できます。

静的サイトの場合シンプルな構成の半面そのような機能がなく、HTMLファイルをメモ帳アプリのようなエディタで開いてHTMLを直接編集する必要があります。
もし公開後にページの更新が必要となった場合はその都度制作者かHTMLが分かる方に記事の更新を依頼してください。

ただし掲載している商品やサービスなど内容に変更がなければサイトの更新自体不要なのでCMSのメンテナンスの手間や月々の費用に悩まされることはないでしょう。

データベース・PHP対応サーバー

サイトを公開するためにはホストサーバー(インターネット上に公開する場所)をレンタルする必要があります。

レンタルホストサーバーは様々なものがありますが、WordPressを使用する場合はデータベース・PHPに対応したホストサーバーやプランが必ず必要になります。
多くのホストサーバーはプランによってデータベース・PHPに対応していますが、不要なプランと比べるとやや割高になってしまいます。

静的サイトはデータベース・PHPは不要なので多くの格安のプランや無料のホストサーバーを選択でき、費用の面でもメリットがあります。

お問い合わせフォーム・予約機能の設置

お問い合わせフォーム・予約機能を設置する場合WordPressではプラグイン(拡張機能)をサイトにインストール設定を行えば利用可能です。
しかし静的サイトの場合はそのような機能がなく、別途CGIを利用する必要がありWordPressより敷居が高いです。

この点であきらめる方が多いのですが、実はGoogleフォームをはじめとした外部のお問い合わせ・予約機能のサービスをサイト内にリンクすることでこの問題は解決します。

GoogleフォームはGoogleアカウントさえあればだれでも無料で利用することができ、LPや企業サイト、飲食店サイトなどの小規模サイトであれば問題なく運用できるでしょう。

大規模サイト

ブログまたはショッピングサイトなど多数のページ(およそ30ページ以上)から構成されるサイトを大規模サイトといいます。
WordPressは記事のエクスポートやインポート機能があり、ページ数が多いサイトの構築も比較的簡単に作成できます。

対して静的サイトの場合、HTMLをページ数分コピーし、すべてHTMLを修正する必要があるため大規模サイトには向いていません。

WordPressより静的サイトがいいと思ったら

今はサイトを持っていない方はレンタルホストサーバーのおすすめなどわかりやすくご案内しますのでお気軽にご相談ください。

すでにWordPressを利用中の方は静的サイトにリニューアル可能か事前調査も行っております。
また、移行できなくてもリニューアルが可能な場合は対応もできますのでぜひご検討ください。

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