貯金ゼロでもFIREを目指す人の資産の作り方

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まえがき
 FIREはブームを巻き起こしました。メディアでも扱われる機会が増えたと思います。 
現在FIREできる水準に達した私の感想としては、とっても幸福で、充実感のある人生になっています。
私はまだ会社員を続けていますが、極端な話、いつクビになってもいいので、会社でも強気に過ごす事が出来るし、出世争いで精神をすり減らす事もありません。明日には気が変わって仕事を 辞めているかも知れません。幸い30代にして、この水準に達したので、仕事は無理をせず、もう一社くらい経験した後に会社員は辞めようと思っています。高卒から今の会社に努めているので、後にフリーランスになるにしても、見聞を広める意味合いが強いです。
 本書では、FIREの目指し方、価値観、生き方について書いていきたいと思います。前述の 通り、まだ退職をした訳ではないので、FIRE生活については別の本で読んで欲しいです。 知っている部分は読み飛ばして構いません。目次だけ見て、読みたい部分だけ読んで下さい。皆 さんの人生が少しでも豊かになるよう貢献出来れば嬉しいです。 本文では横書きだと読みにく かったので、一部の英数字は縦書きすることにしました。
また、本文は、だ。である。調にしていますが、偉そうにしている訳ではありません。 まえがき、あとがき以外は、「だ。である。」調に統一しています。
皆さんのセミリタイアへ少しでも役立てれば幸いです。

FIRE達成のために 
 夢のFIRE生活を達成するためには、多少の知識と努力が必要になる。 
とはいえ修行僧の様な極限生活をする必要はなく、少しの工夫と、考え方を変えれば、誰にでも達成出来る水準だ。
年収が400万から、450万になっても、手取りでは37万程度しか増えていない。だが、支出を50万減らせば、使えるお金は50万増える。収入を増やす事ももちろん大事だが、支出を減らす事はそれ以上に大事なのだ。 

まずは支出を減らすテクニックから書いていく 

支出を減らす 〜穴の空いたバケツ〜
 穴の開いたバケツに水をいくら注ぎ込んでも、バケツがいっぱいになる事はない。 蛇口をいくらひねっても、空いている穴の大きさに応じて、水位は減少していくのだ。 お金の支出は、この穴の空いたバケツによく例えられる。

手取りで2000万あっても支出が2000万あれば資産は増えない。極論、支出がゼロなら年収が100万でも資産は100万ずつ増えていく。お金を貯めるにはまず自分のバケツの穴をふさぐことを意識するべきなのだ。 
 以前、テレビ番組でNFL選手の約80%が自己破産しているという特集をやっていた事がある。
NFL選手は生涯で、数10億、数100億という莫大な金額を稼ぐことの出来る職業であるにもかかわらずだ。大半の一般人なら数10人集まっても、この金額を稼ぎ出す事も、使う事も出来ないだろう。 NFLの選手に限らず、スポーツ選手、芸能人、一流のサラリーマン等々、一度大きく稼いだ人は、バケツの穴が大きくなってしまう事がある。

 似たようなケースとして「宝くじで一億円当たった人の末路」という書籍をここで紹介したい。詳細は是非読んで欲しいのだが、高額当選者の80%以上は、のちに当選前より、お金に困る事になる。宝くじは完全に非課税なので、1億円の当選なら、元々の資産より1億円増えているはずだ。
一度空いたバケツの穴をふさぐことは難しい。破産してしまう人がいるくらいなのだから、生活水準を上げると下げる事は難しい。

 スポーツ選手が引退後も現役生活と同じお金の使い方をしていては、さすがに資産は尽きてしまう。以前にテレビの密着番組で引退した元スポーツ選手が、日常的に、コンビニで1食に2000円程度掛けていたが、それが普通になってしまうのだ。

 もちろん、有意義な支出については否定しないし、人生を豊かにする支出については、どんどんするべきだ。 稼ぎ続ける事が出来るなら、蛇口を大きくひねり、水を流し続けても水位は維持できる。ただ私を含めた一般人は、資産を増やしたいなら、まず支出を減らす事に着工するべきだろう。まずは自分のバケツの穴をふさぐことが最優先だ。 
固定費をコントロールする 
 スマホの料金はその最たる例になる。もちろん自分が納得して使用しているなら、全く問題ないのだが、自分は大丈夫と思っている人でも料金を減らせる人は多い。自分はドコモのプランである、ahamoを使用していたが、それよりも安く合理的に使えるプランがある事に気が付いた。
 格安SIMは本当に奥深く、今私は、日本通信SIM、IIJmio、auのpovoを組み合わせて使用している。 
3つ契約しているが、基本的に月額料金は2000円を切っている。(しかもdocomo回線とau回線を使用しているので、いざという時のリスクヘッジにもなっている。)通信速度も大手と遜色ないし、回線が混まない分、他の大手キャリアより早い時間帯もあるくらいだ。格安SIMは種類が多いのも魅力だ。まず、自分が月にどの位、容量を使っているかを知ることが重要である。 
 ほとんどの人は20GB程度に収まっているはずなので、高くても3000円以内にはなるはずだ。私もサブ端末を活用しているが、2台使いながらも、料金を抑えている。 こういう無駄を削っていく作業がFIREの近道になるのだ。 大手の安いプランを使用していても、まだまだ料金は安くなる事は覚えておこう。 

 通信費関連で、インターネットの固定回線もそうだ。光回線は大体同じ様な価格帯なので、固定の光回線なのか、ホームルーターなのか、ポケットWi-Fiでいいのかは見直す余地がある。 光回線は、キャリアと合わせると安くなる事があるのでチェックしておくと良い。 
 他に新規契約は、キャッシュバックキャンペーンがある。2年契約の満了時や解約金よりもお得になるのであれば、積極的に活用していきたい。 インターネットの固定回線はあれば便利なのだが、YouTube等の沼にハマりがちなので、時間を制限する意味でも、契約の見直しはオススメだ。

サブスクの見直し
 意外と使われていないサービスがあったりする。 一度契約している物と金額をまとめてみるといい。
週に1回程度しか使っていないサービスなら解約してしまって問題ないだろう。私はdマガジン、kindle unlimitedを契約し、昼休憩の時や就寝前などほぼ毎日利用している。聴く読書のAudible(オーディブル)やAudio book(オーディオブック)も通勤時に欠かせない存在だ。
なんとなく月額登録をしっぱなしにするのではなく、自分にとって本当に必要なサービスなのか定期的な見直しは欠かせないだろう。

次に光熱費。 
 「電気を細かく消す!」 なんてちんけな事は言わない。もちろん細かく消す事に越したことは無いが、月額にして100円にも満たない。
エアコンや暖房は少し、気を付ける必要があるが、照明やコンセントなどを細かく気にしても、ストレスが増えるだけである。
節約できる金額とそれに掛かるストレスが全く釣り合っていない。光熱費は数100円を気にする事に労力を使わず、数100円以上稼ぐ事にリソースを注ごう。 
物欲をコントロールする 
 お金持ちの人の自宅訪問をみた事がある人は多いと思う。高級腕時計にハイブランドの服。そして幾つもの部屋がある。 
しかし「限界効用逓減の法則」をご存知だろうか。辞書的な回答だと、「一定期間に消費される財の数量が増加するにつれて、その追加分から得られる限界効用は次第に減少する」という法則。 いや、なんともわかりにくい・・・。
 例えば「高級腕時計を買った瞬間」は誰だって嬉しいはずだ。でも時間と共にその喜びは減っていく。
腕時計を手にしている生活が当たり前になり、特別感が薄れていく。そして、2個目の腕時計を買っても、1個目の時の幸福感を上回る事は無いし、3個、4個と増えていく。 

要するに、物欲に振り回される限りは、前述の通り、100個腕時計があっても満たされないし、
高級ブランドのバッグも置ききれなくなって、バッグ専用の部屋が出来ても、まだ新しい物が欲しいのだ。 

 これは車やファッションなども同様である。車も次の1台が欲しくなる。
「限界効用逓減の法則」でよく例えられるのは、ビールの最初の1杯。喉が渇いている時のキンキンに冷えたビールは最高だ。(私は飲まないが・・・)これが2杯目、3杯目は最初の1杯の喜びを上回らないはずだ。ビールじゃなくても、炭酸水でもいい。
最初の一口が一番おいしいはずだ。 「限界効用逓減の法則」をまとめると 最初の経験(1回、1杯、1台、1個)が一番幸福度が高く、2回目以降は幸福感が減っていく。 
 要するに、物欲に支配されていては、いつまでも満たされないし、永遠に幸福は訪れない。 これはミニマリスト的な思考だが、「自分にとって必要で、一番お気に入りの物」を選ぶように心がけよう。詳しくはミニマリストの項でも書こうと思う。 
たまにするから贅沢 
 贅沢という言葉について考える。辞書的な回答はこうだ。
必要な程度をこえて、物事に金銭や物などを使うこと。金銭や物などを惜しまないこと。また、そのさま。 

これもまた分かりにくい・・・
 私は、普段以上にお金や時間のなどリソースを投じる事が贅沢だと考えている。
 毎日500円ランチを食べている人にとって、5000円のランチは贅沢だ。 ただ毎日5000円超のランチを食べている人にとっては、贅沢でも何でもない日常だ。 お金の面だけ見ると、普段500円のランチを食べている人にとって、5000円のランチは10倍の満足度が無いとコスパは悪い事になる。
「ランチだけで5000円はさすがに」とツッコミを入れている人も一日の食事を振り返ってみてほしい。 

 朝は片手にテイクアウトコーヒー、昼はコンビニやランチ、晩ご飯はデリバリーを注文、そんな一日を過ごした事はないだろうか? お金を使う事は全く悪い事ではないのだけど、そんな生活も慣れてしまえば、贅沢していない様にみえて長期的に見るとかなり贅沢な日常を過ごしているのだ。
 私は贅沢をするときは、特別感を味わいたい。だから日常はあまりお金を使わず、自炊をしている。自炊も楽しいし、自分の好きな物を食べられて良い。自炊をするからこそ、外食の喜びが際立つ。1万円の海鮮丼を食べる事もあるし、使うときは全力で使う。普段の生活とのギャップが大きいほど特別感を得られるのではないかと思う。
  旅行なども、普通の生活をしている人が高級ホテルに泊まれば、そのギャップを楽しむことが出来る。でもこの世には高級ホテルに住んでいる人間もいる。そんな人がビジネスホテルに泊まると、生活のクオリティーが下がる。 日常からいい生活をしている人は、贅沢のハードルも高い。 
 もちろん何に幸せを感じるかは、それぞれの価値観によるので、自分に合ったお金の使い方があるはずなので、それを見つけると良いと思う。 私のおすすめとしては、日ごろの生活費はそこそこに、贅沢をするときは全力で。 そのギャップが大きいほど贅沢が楽しくなるはずだ。 
時給1000円ルール 
 お金を支出するときには、「時給1000円ルール」を考えると判断しやすい。 
「時給1000円ルール」とはなにかというと、アルバイトなどの時間労働の対価を時給1000円と考える。そうすると、2000円を使うなら、同じ金額を稼ぐなら2時間のアルバイトをしなければいけないないと考える。これが時給1000円ルールだ。 もちろん、資産が豊富にあり運用益が多いとか、自分のスキルを活かして、時給1000円以上は稼げるという人は、時給5000円ルールでもいいし、3000円でもいい。 

 働きたくない人は、コスパよく、多く稼げる術を身に着けるか、なるべくお金を使わないかという事になる。
もちろん自分の納得できるものには、たくさんお金をかけるべきだ。支出の判断に迷った時には、自分の時給と照らし合わせて、本当に有意義な支出になるのか考えてみて欲しい。この思考法を実践していくと、驚くほど無駄遣いが減る。
 焼肉の食べ放題が4000円として、この食事のためには、4時間の労働分に相当すると考えると、もっといい使い道があるのではと感じてしまう。もちろん前述した「たまにするから贅沢」の項でも書いたが、贅沢はたまにするから贅沢なのだ。大した収入も無いのにちょっとした贅沢を繰り返しているといつまでたってもお金は貯まらないし、生活水準が上がって、稼げなくなったら不幸になってしまう。 

 タクシーに乗るときも、1000円で行ける距離だとするなら、歩く事は1000円貰える事と同等とも言える。
もちろんタクシーに乗っている間に仕事をする事も出来るし、漫画を読んでもいい。タクシーに乗る事は自由と時間を買っているのだ。 
でも急いでいる訳でもないし、オーディオブックを聴きながら歩くことも、健康的で有意義な時間だ。
私は基本的にはタクシーは使わない。もちろん便利だとは思うけど、割と歩く事が好きだし適度な運動になる。
健康への投資と考えれば、数キロの距離なら、歩いてみるのもいいだろう。 

 スーパーの安売りもそう。30分かけて別のスーパーに行って10円安いたまごを買う。 もちろん安く買えて気分がいい。それを趣味的にやっているなら、全く問題ないが、常に時間が無い現代人。その作業の時給はいくらだろう。

 往復1時間かけて、200円安く買えたとするならば、その時給は200円だ。それを節約のためにやっているなら、1時間を情報の収集や収入を増やすために充てた方が効率はいい。収入を増やすには時間のリソースも必要であるし、無駄に疲労をためてしまうと、疲労の回復のために浪費してしまうかもしれない。 

「時給効率を考えて過ごそう。」 
要らない保険に入らない 
 基本的に保険には入らなくても良い。火災保険や自動車保険は必須だが、それらも吟味した方がいい。

不要なのは医療保険。これらは最小限でいい。
保険の営業トークや資料では「加入しなければ損。加入しておいた方が良い。」と散々説明を受けると思う。
ただよく考えて欲しいのは、保険会社が都心に大きなビルを構え、大量の社員を雇えているのは、保険会社が利益を上げているからである。
利益となっているのは、私たちが払っている保険料に他ならない。 
 医療保険なら、「国民健康保険」という最強の保険があるし、「高額療養費制度」だってあるのだ。月1万円の保険を払っていたら年間12万円。5年で60万円。5年間で60万円以上の支払いがあっただろうか。もちろん加入しておきたい人は加入しても良い。ただほとんどの人は保険に入らずその分のお金を運用しておいた方が、病気やその他のリスクにも備える事が出来る。
 生命保険も同様だ。
あなたが一家の大黒柱であっても、遺族年金などの制度がある。
前述したとおり、その分のお金を運用しておいた方が、多くの場合は得になる。 
今一度 あなたが保険に入る事で誰が得をするのかという事をよく考えよう。 
資産運用型の保険も要注意である。特に外貨建ての保険なんて最悪だ。
保障と貯蓄をごちゃまぜにして保険内容を分かりにくくし、
そこには大きな手数料が掛かっている。その手数料で儲かるのはもちろん保険会社だ。


【覚えておいて欲しいこと】
・保険は最低限でいい 
・保険と資産運用はそれぞれ別で考える 
・保険に入るより運用させておいた方が多くの場合得になる 
保険会社がたくさんあるのは儲かるから。その利益は私たちの保険料からだ。 
コラム1(生い立ちとか) 
 私の生い立ち的な物を書いていく。
私は北海道の人口数万人、まずまずの田舎町で生まれた。高校を卒業し、家を出るまでそこで過ごした。 
小学2年生、8歳までは平均的な、いわゆる普通の家庭であった。収入は全国的な平均よりやや少ないくらいだろうか。

 「平成」という元号もようやく聞き慣れてきた時代、祖父母に買ってもらったテレビゲームを前に時間を忘れて夢中になる少年、
どこにでもいる平凡な子どもだった。 
 だがそんな幸せな日々も長くは続かなかった。父が突然仕事を辞めたのだ。
この出来事が、私の人生、家族の人生を一変させたのである。青天の霹靂とでもいうだろうか。
 零細企業の建設会社で事務職だった父。 家の中では、思いつめた様子もなく、家族の前では気丈に振る舞っていた。
ただ突然離職をしたのだから、それなりの理由があったのだろう。その理由は20年以上たった今も分からないし、聞いてもいない。
  当時は小学校低学年だったので、明確な家計は分からない。でも生活は明らかに変わった事だけは覚えている。
 父の離職後は当然に収入を失った我が家。 しばらくはそれまでの貯蓄や失業保険などで凌いだのだろう。 

 程なくして、母はパートを始める。ただその収入は、妹を含めた家族4人を養える物ではなく、生活は困窮していく。 
母がパートを始めた後も、父はいわゆるニートだった。タバコを吸い、昼間から酒を飲み、その姿は底辺その物であり、そこに威厳なんてものは存在しない。そもそも食費ですら困窮しているのに、どこからタバコと酒の費用が捻出されるのか、子どもながらに不思議だった。 

 我が家は父より母の方が年下だが、立場的には上だった。 炊事は母がやっていたし、洗濯も母がやっていた。今思えば当時の父の存在は何だったのだろうと思わざるを得ない。ときどき短期のアルバイトをするなど、働いている時期もあったが、基本はニートだった。 

小学校2年生から小学校5年生まで、母のパートと父の短期労働のみで支えられた家計。

  ちなみにその後はというと、5年生以降も父がパートになっただけなので、生活レベルは非常に低いまま。4人家族なのに世帯年収が300万にも満たない。そんな家計だった。バイトもできない小学生から中学生までの期間は、“自分のお金”というものがないに等しかった。お年玉は家計に訪れる臨時ボーナスという名目で、いつしか手元から無くなっていた。


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