良いペット霊園を選ぶポイント

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法律・税務・士業全般
こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

2017年1月末、大阪府枚方市のペット霊園【宝塔】が突然閉園し、供養塔から掘り出された大量のペットの遺骨が野ざらしで山積みされるという事件がありました。

【宝塔】は1991年に開園し、ペット霊園を26年営んでいましたが、霊園は借地であったため、地権者から借地の返還を求められます。
結果、訴訟にまで発展し、宝塔が敗訴したため、霊園土地を地権者に返還せねばならなくなったために起こった事件です。

宝塔は、ペット霊園利用者への霊園閉鎖告知を霊園に設置した看板のみによって行ない、ペット遺族への個別通知をしませんでした。杜撰極まりない対応です。

そのため、ペットの遺族が霊園閉鎖を知ったのは、2017年4月に地権者によって墓石や供養塔が撤去された後でした。
供養塔が撤去され、ペットの遺骨が山積みにされている様子を見た遺族の気持ちは、察してあまりあるものがあります。

この事態に対して【ひらかた動物霊園】が立ち上がり、ペットの遺骨をすべて善意で引き取ったために、事態は収束することになります。

現在、全国には600社を超えるペット霊園があります。
ペット霊園は民間事業者が営んでおり、宝塔のような事件が他の霊園で起こらないとは限りません。

ちなみに、ペット火葬・ペット霊園の開設には何ら資格は不要で、審査もないのが現状です。

良いペット霊園の選び方について、愛知県岡崎市にある【圓福寺】住職の小島雅道さんが、住職としてのペット供養の経験に基づき、次の①~④のポイントを述べていますので、参考にしていただければと思います。

① 動物保護団体に寄付をしている、あるいはボランティア活動をしているか。これは、受付に募金箱があるか、ポスターが貼ってあるか、などから分かるとのことです。
② 霊園の経営者自身がペットを飼っている、もしくは飼ったことがあるか。
③ 火葬のときに火葬炉のところまで行って、ペットの火葬に立ち会えるか。そして、飼主自身でお骨拾いをすることができるか。
④ 「個別火葬」がきちんと行われているか。「個別火葬」を謳っていながら、火葬経費等の節約のために「合同火葬」を行なっている霊園がある。

上記①~④に加えて、宝塔の事件を考慮するならば、「霊園が借地ではなく所有地か」も霊園選びのポイントになると思います。


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