倉庫業界の志望動機を作成するときの2つのパターンとは?
なぜ、金融業や製造業ではなく、倉庫業界に興味を持ったのですか?という質問にどのようにお答えすれば良いのか、解説していきます。
結論から申し上げると、以下の3つの視点から作成します。
①社会的意義から考える
②仕事内容から考える
上記を全て盛り込む必要はなく、ご自身が特に語りたいことを選ぶと良いです。
おすすめは①>②の順です。
①社会的意義から考える
「倉庫業界が社会で果たしている役割に魅力を感じて志望しました。」という具合ですね。
倉庫業は、物流インフラを支えるなくてはならない存在です。
なぜなら、物流が停止してしまうと、人々の生活に必要な食糧も、会社が商品を生産するためのエネルギーも手に入らなくなるためです。
この視点から志望動機を作ると、どんな仕事でも、どんな人と一緒に働くことになっても頑張ってくれると評価されます。
なぜならば、倉庫事業も、港湾運送事業も、国際輸送事業も全て物流インフラを支えることに繋がっているからです。
さらに、不動産事業も安定的な収益を確保することで、会社経営を下支えしているので、間接的に物流インフラを支えています。
経理や人事等も物流インフラを提供する会社になくてはならない存在です。
実際に、同僚でもこの視点から志望動機を作ったという方が一番多いように見受けられました。
具体例
東日本大震災で被災した際、物流の大切さに気付き、物流インフラを支える仕事で社会に貢献したいと考えていました。
身体一つで避難所へ辿り着きましたが、その際、生活必需品を届けて頂いたことで生きていられると感じているからです。
物流インフラを閉ざすことのないように貢献していきたいです。
②業務内容から考える
「〇〇な仕事をしたいと考えていました。倉庫業でなら、そんな仕事ができそうなので志望しました。」という具合ですね。
○○に入る具体例としては、以下が挙げられます。
①陸・海・空の輸送手段を使って最適な荷物の輸送サービスを提案したい。
②海上輸送の実務的な仕事に携わりたい。
①は国際輸送事業のことですが、陸運会社・船会社・航空会社では、自社のサービスをお客さんに提供しようとします。
一方で倉庫会社では、それらの輸送サービスを所有していないため、陸海空の運送手段の中からお客さん視点でサービスをご提案することができます。
②は港湾運送事業のことですが、船会社では船に乗せる荷物の営業や運航スケジュールの調整がメインの仕事です。
コンテナターミナルでの荷物の積み下ろし、国内倉庫とのコンテナの受け渡しは倉庫会社が担っております。
具体例
国際輸送事業に携わりたく、倉庫業界を志望しています。
金融のゼミで金融政策では日本経済の景気を上向かせることは難しいと感じ、最適な物流サービスを日系企業に提供することで、日系企業をサポートすることができると考えたからです。
倉庫会社の志望動機を作成するときの3つのパターンとは?
結論から申し上げると、以下の3つの視点から作成します。
①会社のスタンスから考える
②事業から考える
③働く人から考える
上記を全て盛り込む必要はなく、ご自身が特に語りたいことを選ぶと良いです。
おすすめは①=③>②の順です。
①会社のスタンスから考える
貴社の□□な姿勢に惹かれて、志望しました。という具合ですね。
同じ事業を行っていても、意外と会社のスタンスは異なっています。
具体例としては、以下が挙げられます。
✓新しいサービスを生み出すことが得意な会社
✓他社が生み出したサービスを安く提供することが得意な会社
✓大きなプロジェクトに携わることができる大企業
✓幅広い業務を担当することができる中小企業
会社のスタンスは、どの部署で働くことになっても共通しているため、マッチしているか注意深く聞かれるでしょう。
例えば、財閥倉庫の中でも業界に先駆けて新しいことに挑戦してきた企業に対しては、あるコミュニティで従前のやり方を疑って新しい方法を取り入れて状況を好転させることが好きでした。そのため御社の姿勢に共感しましたと伝えれば良いでしょう。
財閥倉庫各社のスタンスについては、下記の記事でご紹介しておりますのでご覧下さい。
具体例
やる気のある若手が活躍できる場を提供する御社のスタンスであれば、御社も自身も成長していくことができると考え、志望致しました。
野球部に所属しておりましたが、1,2回生でも自由に意見を言うことができるような雰囲気作りを心掛けた結果、リーグ戦での結果が明らかに上昇していった経験があり、御社のようなスタンスの会社を会社選びの軸と考えていました。
②注力している業務から考える
倉庫業界の中でも、自身のやりたい仕事と御社の強い部門がマッチしており、志望しました。という具合ですね。
具体例としては、以下が挙げられます。
✓医療系の荷物を扱いたい
✓不動産に関わる仕事をしたい
その会社が注力している業務をやりたいと伝えると、会社の特徴を良く勉強していると評価を受けるでしょう。
その会社が注力している業務が何であるかは、様々な調べ方がありますが、一例を挙げます。
✓各事業の収益・利益構成を比較する
→三菱倉庫の不動産事業の構成割合が高いことが分かります。
下記の記事のコラム:「不動産部門の収益率の高さ」で解説しております。
✓各社HPの事業紹介を比較する
→三菱倉庫は医療関係に注力していることが分かります。
→安田倉庫は医療関係、ITキッティングに注力していることが分かります。
✓拠点数を比較する
→三菱倉庫の海外拠点が8か国に対して、三井倉庫が18か国、住友倉庫が15か国と、三井倉庫、住友倉庫が海外進出に注力していることが分かります。
進出国は、下記の記事の財閥倉庫各社の比較の記事でご紹介しております。
ただ、その仕事の担当とならなかった場合でもやる気を失わずに頑張れるのか不安に思われるでしょう。
そのため、「どんな仕事を担当することになっても一生懸命頑張ります。」とその不安を払拭できるような言葉を添えたり、倉庫業の社会的使命や会社のスタンスに惹かれたことに加えて、この業務に携わることができることに魅力を感じたという主旨にすると良いでしょう。
具体例
業界内でも特に海外進出に強みを持っているところに惹かれ、志望しました。私は、バックパッカーとして沢山の国を旅してきましたが、スーパーやコンビニでは沢山の日本ブランドの商品が置かれており、製造業の強さを感じました。
さらに、海外では若年層が多く活気があるので、日系製造業の海外での活躍を支えたいと考えています。
③働く人から考える
会社説明会やOB・OG訪問でお会いした方が、とても魅力的だったので、一緒に働きたく、志望しました。という具合ですね。
①の会社のスタンスと相反しない内容だとベターです。
③のメリットは、以下の2点を同時にアピールすることができます。
✓会社のスタンスと合致していること
✓積極的に社員と交流しており、志望度が高いこと
志望動機の書き方から少し脱線しますが、会社説明会で人事の方に積極的に質問したり、OB・OG訪問することを強くお勧めします。
質問しようと話をしっかり聞いたり、調べたりすることで会社について詳しくなるだけでなく、志望度の高さをアピールすることができるからです。
後述しますが、会社は内定蹴りをされることを嫌います。
なぜならば、採用人数の目安が決まっているため、代わりに内定を出す必要が生じますが、目星を付けている方は大抵別企業に囲い込みされています。
そのため、希望する就活生ではなかったり、採用人数に満たなかったりするからです。
具体例
お会いした御社の社員の方々が、お話している最中も、次はどんな工夫をして仕事の効率化を図ろうかと考えてばかりいて、学生の私にも案を求めるくらい仕事が好きで活き活きと働けている様子を見て、一緒に働きたいと考えたからです。
入社後は、仕事に楽しみを見つけて没頭したいと考えています。
志望動機を考えるコツ2選
コツを一言でいえば、前章の倉庫会社や前々章の倉庫業界の「魅力」に「自分の経験・強み・熱意」を掛け合せて、以下を伝えることです。
①どんな人なのか
②志望度の高さ
前章、前々章でも、実体験を加えて理由付けをしましょうということを述べてきました。
そのため、そのように書けるようになっているかもしれませんが、大事なポイントなので、以下で、具体的に解説していきます。
①どんな人なのか
会社は、以下を知りたがっています。
✓ご自身がどのような方なのか
✓この会社とマッチするのか
倉庫業界、採用試験を受けている会社の良さだけを理路整然と語っても、この人と働きたいとは思いません。
会社は、沢山の入社希望者の中から、一緒に働きたいと考える人を探しているからです。
会社には、個人、家族・サークル等のコミュニティと一緒で、性格があります。
例えば、協調性・調和を重んじる会社に、超優秀だけれども、相手を論破するような人は居場所ができませんよね。
まずは、ご自身がどのような人なのか、会社に対して明らかにすることが必要です。
皆さんには、一言では言い表せられない様々な特徴があると思いますが、この際に会社が求めるような人材としてマッチする特徴を明らかにすると良いでしょう。
以下が具体例です。
具体例(会社のスタンス×人柄・性格のマッチング)
社員全員が主体的に行動できる社風に魅力を感じて、御社を志望しました。
そのように考えたきっかけは、バスケ部の主将として、補欠メンバーや後輩とも積極的にコミュニケーションを取ったことで、一体感が生まれ良い成績を残した経験があるからです。
お客さん、同僚、協力会社と様々な立場の人の意見をくみ取りながら、物流サービスを提供したいと考えています。
②志望度の高さを語る
会社は、どれくらいの熱意を持って、入社を希望しているのか知りたいと考えています。
熱意を求める理由は、以下の2つです。
✓内定蹴りをされる可能性が低いから
✓壁にぶつかっても乗り越えられると期待できるから
特にご自身の感情が大きく動いた経験を交えながら、会社に貢献したいと伝えることが重要です。
以下が、具体例です。
具体例(会社の注力業務×行動を伴った志望度)
御社がシステム開発に注力していることに魅力を感じて志望致しました。
私は、IT企業でインターン生として、ECサイトの構築に携わっていましたが、現状に満足せずお客さんのニーズを先回りできるようにシステム改善を繰り返し、高く評価を受けてきました。この経験を御社でも活かしたいと考えています。
また、システム部門以外の配属となっても、業務の効率化によって貢献できればと考えています。
最後に
財閥倉庫から内定を得るための志望動機の書き方について解説致しましたがいかがでしたでしょうか。
履歴書・ESを書いてみたけれどこれで良いのか不安だという方は一度添削を受けてみませんか。
就活生の方の中には、会社HPを見て事実誤認したまま履歴書・ESを書いていたり、人事から好印象を受けないであろう内容に仕上がっていたりすることがあります。
就活生の皆さんでも気軽にご購入頂ける料金設定にしていますので、まずはお気軽にご相談ください。
また、履歴書・ESを書くにあたって知りたいこと、確認したいことがあれば何でも質問に答えるサービスも用意しております。
ブログでは書けないような踏み込んだ内容に関しては、以下のサービスにてご質問頂ければ何でもお答え致します。
特に、就活生や転職希望者の皆さんが人事には聞きづらいと感じるような内容を聞いて頂ければお力になれるのではと存じます。