中小企業経営のための情報発信ブログ223:非効率で無駄な会議をなくす

記事
ビジネス・マーケティング
今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
コロナ前から「働き方改革」が叫ばれていましたが、そこには日本の生産性の低さを働き方改革で克服しようという目的がありました。コロナ禍でテレワークやデジタル化が進み、働き方が少しは変わりましたが、生産性の低さは変わっていません。日本企業の生産性の低さの原因の一つは、「決める会議ができない」ことにあります。
1.ムダな会議
 日本企業にはムダな会議が多いと言われていますが、その通りです。そのことに、経営者やリーダーも気づいています。それにもかかわらず、ムダな会議が辞められないのです。
 それは、会議で決めることと決める必要がないことの区別ができていないからです。
 会議というのは、みんなが同じ時間、同じ場所に、Webなら同じバーチャルの場に集まって、話をすることで、各人がそれぞれの仕事を中断して行なうものです。そこで話される内容が過去のことであれば、はっきり言って時間の無駄です。確かに、過去の失敗は成功の芽で、過去から学ぶ必要はあります。しかし、過去に学ぶことと過去の事実にとらわれることとは違います。過去の事実にとらわれていても過去が変わることはありません。
 「報連相」という言葉が使われますが、報(報告)と連(連絡)は、既に起きたことについてのものですから、敢えて言えば過去のことです。相(相談)は未来志向、よりよい未来を築くためのものです。
 日本企業の会議で、大半を占めるのが、報と連です。このようなものは、会議を開いてまで行うことではありません。
 データなどはわざわざ会議を開いてまで報告させる必要はありません。リアルタイムで共有できるようにすればいいだけです。連絡事項はチャットで行なえば十分です。
 会議でやるべきは未来志向の話だけです。未来を最大限よくするために、これからどうするのか、その一手は何をなすべきかを話し合うのが会議です。
2.会議には明確な目標が必要
 どんな会議でも、明確に文章化された目標は欠かせません。目標を具体化できなければ会議を開く意味はないのです。
 先ほど、「会議は『未来志向』のために開く」と言いましたが、目標というのは未来志向です。目標は明確であれば、真剣で重大なものであっても、ぶっとんだ目標であっても小さなものでもかまいません。
 戦略計画会議の場合、例えば、「この会議の結果、我々は経営陣一人ひとりが抱いている、新戦略に対する反対意見を洗い出すことができる」といった目標があり、これはEメールには全く向かないもので会議を開いて議論する必要があります。
 明確な目標がない会議は、参加者全員にとって苦痛以外の何者でもありません。非生産的な会議に参加させられる苦痛は、社員の意欲を大きく損なう恐れがあります。その結果益々生産性が低下します。
3.日本企業に欠けている時間概念
 何のために集まったか分からず、とりあえず集まったという会議があります。会議というのは、リアルにしろバーチャルにしろ、参加者は自分の仕事を中断して貴重な時間を使って参加します。時間というのは、企業にとって貴重な資源です。無駄な時間を費やすのは時間泥棒です。
 日本には、諸外国のように「時間は借り物」という意識が薄いのです。欧米企業では、1時間の会議が45分で終われば、「15 minutes back to you」と言って会議を終了します。「借りていた1時間の時間のうち15分を返す」という意味です。こうした時間概念があれば、無駄な時間に人の貴重な時間を浪費しようとは考えないはずです。
具体的な目標がある会議に限定して会議を開けば、ムダな会議に時間を浪費されることはなく、社員の意欲改善や生産性向上にも繋がるものと思います。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す