「明るい部屋」は
・採光があって明るい状態
・日当たりもあって明るい状態
の両方が当てはまります
普通に「明るい部屋」といった時には
日照も採光も含めて考えていることが多いと思います
日当たりと採光を区別して考えることはあまりないかも知れません
ところが
日当たりシミュレーションのオプションに採光シミュレーションがあります
どういう事でしょうか?
部屋内の明るさと日照
「日照がある事と部屋の明るさはまた別でしょうか?」
というお問い合わせがありました
日当たりシミュレーションは太陽からの直達光
採光シミュレーションは大気で拡散された散乱光
を表現するものです
直達光と散乱光
直達光と散乱光については下のような解説があります
地表に到達する太陽光には「直達光」と「散乱光」があります。
・直達光:太陽光のうち直線的に到達するもの
・散乱光:太陽光のうち大気中の水蒸気等の分子や微粒子により散乱した後
地表に到達するもの
空が晴天の時は青く曇天の時は白く見えるのはこの散乱光があるためです
上の写真は日照が無くても明るい空
直達光が無く拡散光だけの明るさという状態です
日当たりが無くても採光がある部屋
日当たりが無くても採光がある部屋とはどんな部屋でしょうか?
マンションの北側の部屋をイメージしてみてください
北側なので日が当たることはありません
けれども窓があれば外廊下の向こうからの光が入ってきます
これが「日当たりが無くても採光がある」状態です
日当たりが無くても採光が欲しい部分
住まいの中で
玄関や廊下や階段などの通路部分は
日当たりが無くてもある程度明るいことが要求されます
最近はセンサーライトがあるので
通路部分の採光用の窓はいらないと割り切る方もいらっしゃいます
災害時に停電している時の避難などを考えると
最低限の採光があった方が良いとも言えます
通路に要求される照度lx(ルックス)は50lxといわれています
センサーライトの設計では50lx以下で点灯するものと
35lx以下で点灯するものとがあるようです
詳しいことは
ココナラブログの
「明るい家の作り方(1)照度ルックス(lx)を体感する 」
をご覧ください
まとめ
日照と採光を明確に意識して
日射取得用の窓と
採光だけを目的とする窓に分けて考えると
窓を考えるうえで合理的な判断が出来るようになると思います