勝手知らなきゃ始まらない家づくり

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コラム
家づくりにおいて打ち出す要望を家族で話し合う時、
そしてそれを私たち建築士が空間に落とし込む時、
要望を伝える側も
その要望を受け取る側も
どちらの場合もその勝手をわかっていなきゃ
より良いものはできないという話。

例えば
普段からキッチンに立たない人が
キッチンはこうでなきゃと知ったかぶりでどれだけ要望を語ろうと
実際にキッチンに立つ者からしたら
あなたが言うなって感じ。

掃除でもそう。
普段、掃除はお任せしっぱなしの人が
我先に掃除についての要望の主導権握ってしまうと
ではあなたが今後は掃除を手伝ってくれますか?
と疑問を投げかけてみたくなるでしょう。

収納計画だってそうですよ。
帰ってきたら上着をダイニングの椅子に掛けるだけの人が
リビングがいつも散らかって落ち着かないとか文句たらたら。
いつも片付けを押し付けられる者にしたら
イラっとするわけです。

何事もそうだと思うのですが
自分がしていないこと、できていないことを
SNS情報などの受け売りや自分の勝手な想像で語ってしまうのは
ただの机上の空論。

普段、家事をしている人からすれば
自分でできていないことの何がわかるのだと思うわけです。

もちろん住まい手だけでなく私たち設計者も
普段から自分でキッチンに立ち、掃除も片付けもしたことがないようでは
お客様に良い提案なんてできません。
できるはずがないですよね。

家づくりする人もその要望をカタチにする私たちも
そもそも実際に自分がやってみて
勝手を知らなきゃ多くを語れないと思うのです。

ちなみに統計によると
既婚者の家事分担は男性が1割~3割、
女性が7~9割という割合が多いそうです。

共働きが多い若年層の夫婦ほど、その割合が4~6割となり
男女ほぼ平等に分担しているようです。
今どきの若者は、
家事のできない男性はモテないといられるものうなずけます。

この時代に家事は女性がするものという古い考え方なんてナンセンス。

家事もやってみると案外楽しいもの。
何事も経験してみる価値あり。

後悔しない家づくり
心豊かな暮らしの実現のためにも
家事は面倒なことでなはく
暮しを愉しむためのものと捉えてみませんか。

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