南側信仰の呪い?

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コラム
連休ですね~!!
連休は、どこに出かけても混雑しているし
こんな時はお家でBBQ。
やっぱりリビングは南向きが理想よねぇ~~・・・・

これって全ての人にとって本当にそうなのでしょうか?

過去に、とあるお客様のお家づくりの際
その奥様のお父さんが
「南の窓は、掃き出しじゃないと窓じゃない!」と名言??ならぬ迷言で
娘夫婦の希望をねじ伏せてしまったお父さんがいらっしゃいました。

敷地上、道路からほど近い南窓だったので
その窓は小さな採光のみと考え、
L字プランにしプライバシーを確保できる東側に
大きな窓と庭を提案していたのですが
残念なことにお父さんのこの一言で一蹴され
あえなく道路に近い南窓を大きな掃き出しに変更。

そして、その大きな南の窓はプライバシー確保のために
いつもカーテンが引かれたままになっています。

その家で暮らし始めた娘さん夫婦いわく、
お父さんの意見は聞くべきではなかった・・・・だそうです。

特にこのお父さん世代の方は
とにかく南側にはできるだけ大きな窓をつくり
そこには必ずリビングがあるべきと考える人が多いなぁと感じています。

南は他の方角と比べて
一日のうち太陽が差し込む時間が長く
理にかなっているとも言えるので間違いではありません。

かく言う私も、
とりあえずはまず南側にリビングを配置できるかどうかを検討します。

しかし、昨今の温暖化や周辺の立地環境などを考えると
これがマストではないこともあるというのを覚えておいてほしいのです。

前面道路や隣の家との距離が取れない、
大きな窓の前にあまり見たくない物や
不特定多数の人が出入りする建物があるなど
南側に大きな窓やリビングを配置するのは
不向きな場合があるのです。

もしこの状況を考えず、
南面信仰だけを信じ切って家づくりをしてしまうと
よかれと思った南の大きな窓が
不要の見掛け倒し窓になりかねません。

明るく開放的にしようと思った部屋が
結局、日中もカーテンを引きっぱなしだなんて
「後悔」の二文字そのもの。

そんなこと言ったらうちの敷地の南側は絶望的な視界・・・となったとて
肩を落とす必要はありません。
どんな敷地にも必ず良いポイントがあるものです。

ただ、この場合には、南側信仰は頭の中からちょいと取り除いてこそ
快適な家づくりへの道が開けると肝に銘じておいてほしいのです。

例えば、
南向き以外にリビングを配置する、
どうしても南窓が必要なら2階リビングで考えてみる、
コの字プランやロの字プランでプライベートな空間を確保するなどなど
予算や引きの大きさとの兼ね合いもありますが
工夫次第でプラシバシーを守りながら開放的に暮らせる方法は必ずあります。

家づくりに大切なことは
とにかく柔軟な思考をもつことです。
南側信仰におどらされないことです。
お父さんの意見はありがたく聞き、参考にする程度にね。

そうすれば必ず
自分達が満足いく家づくりができるはずです。

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