視線の先にあったもの・・

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※(14) 過去に掲載したものを、改正して再投稿。【日誌便より】




残業を終え、疲れたカラダで電車に乗り込む

生憎、空席がなく、ドア横のスペースに立つ

向かいには、細身の可愛らしい女性が、ドアを背にして立っている

彼女は何故かある方向を見つめ

ニコニコ微笑みを浮かべている

誘われるように目を移す

その視線の先には…

1歳半から2歳くらいの

可愛らしい女の子が

母親の膝の上で

不思議そうな顔をしながら
周りの乗客たちを見ていた
手には地下鉄のフリーペーパーを持ち

時々開いて、大人顔負けに
斜め読みをしている

写真を指差したり

記事をなぞったりして

その姿は

「私だって、これくらい分かるのよ」

と、おすまししているようにも見え

「早く大人になって、もっと難しい勉強をしたいなぁ」

と、小さい自分にもどかしさを感じているようにも見え

なんとも微笑ましい光景があった

やがて最終ページを開いて

地下鉄の路線図を

眉間に皺を寄せるように

じっくり見入り始めた

母親の方を振り返り

「降りる駅はここだよ」

と、教えてあげているみたい

無味乾燥な地下鉄の中の

ココロ温まる光景

やさぐれた気分で電車に乗り込んだ自分に

それではいけないよと

教えてくれた

このタイミング

目の前の女性

そして小さな女の子

絶妙なバトンリレーのよう

次の駅で、彼女は手を降り
電車から降りていった

いろんな偶然に感謝

(^人^)

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