■■■ の男(自主規制版)

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小説

※⑵ 過去に掲載したものを、改正して再投稿。【短編集より】

少し早めに着いた僕は
いつもの待ち合わせ場所
ザ・ミュージアムで
絵画を見ていた

今はベルギー展19世紀~20世紀か
象徴主義もいいけれど
僕はベルギーよりもオランダ
17世紀のフェルメールやレンブラント
の方が趣味に合うようだ


やがて彼女が背後から
近づいてくるのが分かった

ここはどちらが先に着いても
時間つぶしに困らない
幸い彼女も絵画に興味があったので
最近の待ち合わせは
いつもここだ




しばらく絵画を観て廻り
文化村を後にする

平日の昼間とはいえ
二人で少し距離を置いて並び
まるで商談でもしているかのように
よそよそしく話しながら
駅と反対方向へと進む

この辺りでも割と新しいそのドアを
無言で僕が先に入り
彼女が後について入る

いつもの部屋は空いていた


ボタンを押して鍵をとり
部屋へと向かう

その部屋のベッドは最近の
僕らのお気に入りのプレイに
うってつけだった
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