【投資・業界分析】医療機器

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マネー・副業
医療機器は日常で使うものからMRIなど非常に高価なものまで様々なものが該当する。
本日は、医療機器の業界についてみていく。

医療機器業界の規模は??

まず、医療機器業界の規模は国内で約3兆円(医療機器売上高(国内製品と輸入製品の合計)、2018年度、厚生労働省「医薬品・医療機器産業実態調査」参考)となっている。
2020年前半は新型コロナウイルスの影響で人工呼吸器や人工肺(ECMO)など関連医療機器需要が増加した一方、医療機関への外来・入院患者が減り、経営難から設備投資を控える動きがあった。
しかし、中長期的な市場の拡大傾向は継続しそうである。
先進国では高齢化や医療の高度化が進み、新興国でも医療水準向上のニーズが大きい。コロナを経て各国が医療体制強化のため予算を増やすとの期待もある。

日本の強みは??

オリンパスが世界シェア7割を占める消化器内視鏡や、テルモのカテーテルなど、日本勢はいくつかの分野で高シェアを握っているが、全体では輸入超過が続いている。
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国内の医療機器メーカーは、伝統的に画像診断システムや検体検査機器・モニターなどの診断機器に強く、同分野の海外依存度は低い。一方、人工呼吸器を含む開発リスクの高い治療機器は欧米を中心とした海外メーカーが優勢で、輸入金額の6割以上を占める。
多くの医療機器は代理店や専門商社を通して医療機関に販売される。新型コロナで外来・入院患者が減少したことで経営が悪化した医療機関が多く、医療機器の需要も減っている。

代表企業例

・7733オリンパス
 売上高:6,417億円 部門利益:1,355億円(内視鏡と治療機器事業の
 合計)
 消化器内視鏡で世界シェア7割を誇る。医療部門が収益の柱。

・4543テルモ
 売上高:6,288億円 純利益:852億円
 カテーテルなどディスポーザブル機器で国内首位。心臓血管分野が強い。

・4901富士フィルムHD
 部門売上高:5,041億円 部門利益:331億円
 画像処理などの医療IT、内視鏡、超音波診断を強化。

・7751キャノン
 100%子会社であるキャノンメディカルシステムズを抱える。
 同社はもともと東芝子会社だったが、2016年にキャノンが買収した。
 CTやX線診断装置などで国内首位となっている。

・8086ニプロ
 売上高:4,425億円 営業利益:264億円
 人工腎臓などディスポーザブル機器大手。後発薬やガラス関連事業も
 積極展開している。

・7780メニコン
 売上高845億円 営業利益:70億円
 日本初の角膜コンタクトレンズ開発。

・7716ナカニシ
 部門売上高:306億円 部門利益:122億円
 歯科医療用製品で世界首位級。

医療業界の今後は?

医療業界はパソコンやスマホを通して患者の診断や薬剤処方をリアルタイムで行うこと。医療機器メーカーはアプリやクラウドサービスを提供する。新型コロナで脚光を浴びた2020年4月に厚生労働省が初心から利用可能にするなど時限的にルールを緩和したため、今後のIT技術の導入がカギとなってくる。
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