小説を書く時のお役立ちサイトのご紹介3「東京外国語大学言語モジュール」

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こんにちは、鴨なんばんです。
今回は小説を書く時に役立つサイト「東京外国語大学言語モジュール」をサッとご紹介します。

※※ここにURLを張ることはできないので気になる方は
「東京外国語大学言語モジュール」
で検索してみてください。※※
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「東京外国語大学言語モジュール」とは

「東京外国語大学言語モジュール」は、 TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)が正式名称であり、インターネット上に公開されている言語学習教材になります。

現在は英語や日本語などを含む17の言語が公開されています。
「主として大学生が初めて新しい外国語を学ぶための教材を想定」されています。

小説を書く時どう役立つのか

「東京外国語大学言語モジュール」はずばり「日本語」を学び直すのに役立ちます。
すると小説執筆にどう役に立つのか?
機械的な添削がやりやすくなるのです。

このページをお読みの方も、日本語で小説を書かれている方も、ほとんどの方は日本語が母語だと思います。
だから割と簡単に日本語で文章を紡ぐことができているはずです。しかし、それは、子どもの頃から自然と親しんできた言語だから書ける、という点が大きいのではないでしょうか。

かくいう私もその一人で、日本語の細かい文法をちゃんと理解しているから、日本語で文章を書けているわけではありません、
一発でまともな文章を書けることなど、ほとんどありません。

特に自分で書いた小説の場合、後から読み直して「なんとなく言いたいことはわかるが……文章としてはなんとなく破綻している」ような文章に遭遇します。

例えば以下の文章

いつも朝は新聞を読むが、この日は雨だった。

……。
上記の文章は冷静に読めば文法的には完全におかしいのですが、創作中というのは頭の中の絵だとか伝えたい内容が先走ったりして、割とこういう文章を書きがちです。
そのため、書いた時には特に問題ないと感じてしまいます。特に自分で書いた文章はそのおかしさに気づきにくいものです。
ちなみにこの文章、文法的には何がおかしいのでしょうか。
正解は、文法としては「逆接」の文章なのに、前後の文章で対立や矛盾が起きていないことです。
「逆接」とは矛盾・対立の関係でつないで作られた複文のことです。
「東京外国語大学言語モジュール」にはこのように例文付きで説明が書かれています。
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つまり上記の文章を「日本語」として滑らかに成り立たせたければ最低でも、

いつも朝は新聞を読むが、この日は読まなかった。

などと書くのが文法ルールに則った文章になります。

もちろん、小説とは基本的には自由な書き方が許されています。きっちりとした文法よりも書き手の文章のテンポが優先される場合もたくさんあります。
例文も、単体としては「?」な状態ですが、あとに続く文章によっては「なるほどお!」と光る意外性のある名文にもなり得ます。

しかし、正しい日本語文法で書かれた文章というのは一種の安心感を読者に与えます。
あとから機械的に添削をする場合も、文法知識がないとフラットな判断が出来ません。

創作をする時は雰囲気でだーっと書いてしまったとしても、後から読んで、本気で文法的に変な文章を書いてしまっているのか、それとも、「これは文法的に変だけど、前後と合わせると意味のある文章だな」と考えられるかで、その作品の質は大きく変わります。
書き手自身がきちんとその表現を使った意味を理解しているかいないかは、意外と読者は気づきますので。

そういう基礎知識を学び直すのに「東京外国語大学言語モジュール」は役立つサイトです。

前回の「お役立ちサイトのご紹介」で紹介させて頂いた「用例.jp」「日本語表現インフォ」とは違い、執筆中には役立たないかもしれませんが、普段から目を通しておくことで、文章に対する意識がワンランクアップします。

※前回の記事はこちら



「東京外国語大学言語モジュール」の「日本語」から検索できる「文法モジュール」で誰でも基礎の日本語文法を学ぶことができます。
添削や校正もやりやすくなりますので、非常におすすめです。
是非一度、覗いてみてほしいサイトです!

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鴨なんばんの添削サービスはこちら。

ただ文章を添削、校正するのではなく、どんな言い回しがほかにできるか、どうすればさらによい作品になるか、を考えたアドバイスをさせて頂いております。
「9ページ目の8行目の表現を~~したいのだけど、なかなかうまく表現できない。表現の書き換え案や追記が欲しい」
「この時のキャラの~~な気持ちを伝えるための、もっと他にいい言い回しがないか」
といった詳細なご質問も大歓迎です!あくまで一読者の一案ではありますが、誠心誠意お答えさせて頂きます!
だいたいこんな感じの添削です。


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