こんにちは、ほうりです。
長く同人活動をしていると、必ずと言っていいほど訪れるジャンル移動。
そのジャンルを牽引していた神が気づけば新ジャンルに旅立っていたこともあれば、自分が新たなジャンルに旅立つこともある。同人あるあるです。
人の心は移ろいやすく、神が新たに立ち去った際は一抹の寂しさを覚えつつもどうにか受け入れようと心を働かせます。
しかしいざ自分がジャンルを立ち去るとなったら、何だか妙な罪悪感を覚えませんか?
ハマった当時は「一生このジャンルを推す!!」と思っていたジャンルA。
だけど月日がたつにつれあの頃の情熱は薄れつつある。
そしてあの日、彗星のように現れたジャンルBに心を撃ち抜かれ、気づけばジャンルBのことばかりを考えてしまう。
そしてジャンルBの原作やアニメをリピートし、二次創作を漁り、自分もこのジャンルで活動したいと心から思う。
しかしジャンルAの民たちからは「〇〇さん、ジャンルBに移動しちゃうんだ、寂しい…」「ジャンルAにもう飽きたんですね」という周囲の言葉に罪悪感を抱き、本当は心はジャンルBに傾いているのに「まだジャンルAも好きですよ」と心にもないことを言ったりする。
殆どの人が経験済みだと思います。
ジャンルAが嫌いになったわけじゃないしむしろまだ愛はある。
ただそれを上回る勢いでジャンルBが熱いだけ!!
それにジャンル移動は周囲を見渡せば他の人もやっているのに、何故か自分がそうなるととてつもなく罪悪感を感じる…。
心当たりがありまくりですし私もジャンル移動の度に自分が浮気者ではないかとモヤモヤしていました。
ですがコーチングを知った現在、このジャンル移動っていうのは、脳の特性上起こるべくして起こることで、ある意味で仕方がないのでは?と思うようになりました。
※注意…あくまでも仮説です。
人間はゴールを達成したらそれ以上先には進めない
人間は無意識のうちに自分が快適だと定めた空間・コンフォートゾーンから抜け出せないという性質があります。
これは恒常性維持機能のホメオスタシスが働く関係で、暑ければ汗をかく、寒ければ身体を震わせて体温を調節して生命維持を働かせている機能が上手く作用して、快適だと感じる状態を保っているのです。
そしてこれは私たちの心の中にも大きく作用していきます。
今回の例で言えばジャンルAにハマっているというのがコンフォートゾーンで、ジャンルAで活動している自分が自分らしいということです。
しかしあらかたジャンルAで活動し尽くした場合、ゴールは達成されたも同然であり、どんどんとマンネリ化していってしまいます。
そうなった場合、ジャンルBという鮮烈な存在が現れた時、ジャンルAというコンフォートゾーンの外に新たなジャンルBというゴールが設定され、「ジャンルBで活動している自分が自分らしい!」と無意識は感じ、ホメオスタシスが一気にジャンルBに引っ張っていくという感じです。
この場合のホメオスタシスは、例えて言うなら思いっきり伸ばしたゴムです。
伸ばす距離が遠ければ遠いほど勢いよく反動がつくあたり、新ジャンルにハマった時期に迸るように新たなネタがドバドバ出るのもこの影響なのかなと思います。
そのままためらいなくジャンルBへ行くのが一番理想なのですが、長年ジャンルAで仲の良い人が出来たりいっぱい思い出がある場合、ジャンルAに対する罪悪感や、一つのものを一途に思うのが素敵という信念から「まだジャンルAが好き」と言ってしまうのは所謂Have to(××しなければならない)というマインドが働いている状態です。
ですが人間はHave toマインドではパフォーマンスが落ちてしまいます。
お金のためだけにやりたくない仕事をやってもやりがいがないのと同じで、どんなに周囲からどやされてもクオリティが上がらないというのはこういう脳の性質からです。
ちなみに脳には仕事もプライベートも趣味も全く関係なく地続きであり、仕事が楽しくなければプライベートや趣味もやっててつまらないと感じます。
なのでプライベートや趣味を充実させるには心から楽しい仕事をするのが理想なんですよね。
実際私も別にやりたくない仕事を延々とこなしていた頃は、とにかく仕事に対しての不満や怒りや憤りを同人活動のモチベーションにしてそれなりに趣味は充実していましたが、休みの次の日は仕事に行きたくなかったし、仕事自体を楽しいなんて思えたことは一度もありませんでした。
閑話休題。
つまりあらかたのゴールを達成してマンネリ化してしまったジャンルAからジャンルBに移動するというのは、そちらが理想のゴールだと脳が認めている限りは致し方がないことですし、周囲の人たちに寂しいと言われても裏切り者と言われても引き留められたとしても、頭の中ではジャンルBで活動している自分が理想のゴール像となっていて、ホメオスタシスがそちらへ引っ張っていこうとしている状態なので、ハッキリ言ってどうしようもないんですよね。
なので、憧れの作家さんがジャンル移動をすることに寂しさは覚えても割り切れるように、自分がジャンルを移動する際も脳の特性上仕方がないとある程度は割り切ることで罪悪感が薄れるのではないかと思った次第です。
そんなわけでジャンル移動をする際の罪悪感が少しでも薄れる考え方を書いてみました。
とはいってもまた数年後にジャンルAに再燃して戻って来たり、移動しても『ああこのジャンル好きだったなぁ』なんてしみじみ思ったり。
ジャンルは違えど心は同じ。そんな風に気持ちよく二次創作活動をしていきたいものですね。
それでも『仲が良かった人がジャンルを移動して寂しい』『ジャンルを移動したいけど、罪悪感を感じてしまって踏ん切りがつかない』という愚痴や悩みがあれば、こちらのサービスで受け止めますので宜しければご利用ください。
ではまた。