バセドウ病-壮年期-入院7日目-ゴードン-1-アセスメント-看護計画

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【はじめに】

このブログでは、アセスメントの見本をご紹介していきます。
私が看護学生や新人看護師の時、看護過程の展開をするにあたって、どのように記載したら良いか分からずに困った経験があります。
そんな時、先生や先輩のアセスメントの見本を確認させて頂き、
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と今まで悩んでいた書き方が、
一気に整理できるようになりました。

「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
書き方の見本を参考にすることで、理解が進み、自分の知識も広がります。
また、日本語の使い方や言い回しについて、学習することができるので、文章力をつけることにも役立つと考えています。

ぜひこのブログを参考にして、ご自身のアセスメント力の幅を広げる糧にして頂ければ幸いです。


当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです。ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用するようにしてください。

当ブログの内容を無断で複製・転用することは、許可していません。
著作権侵害に当たるので、他の方に見せたり、コピーして配布することは禁じます。

注意点を守って活用していただければ幸いです。


内容は適宜、最新の内容に更新します。
看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なりますので、確認する方によっては、一部不十分な部分がある場合があるかもしれません。


【サービス紹介】

事例の見本を作ってほしい!
アセスメントの書き方がどうしても分からない!
といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、
興味がある方は、気軽にご相談ください。
※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。



【今回の情報】

〇基本情報

「氏名:C氏」
「性別:女性」
「年齢:40歳代」
「現病歴:バセドウ病」
「既往歴:子宮筋腫」
「身長:158」
「体重:45」
「家族構成:夫と二人暮らし」
「職業:郵便局員」
「性格:明るい、おおらか」
「嗜好:肉類が好き、偏食」
「飲酒:時々付き合い程度」
「喫煙:10本/日」
「趣味:アウトドア」
「食事:朝はコーヒーだけ、昼食はコンビニ、夕食は自炊
数か月前から食欲がなく食事量が減っていた」
「水分:1000ml/日」
「嚥下力:」
「認知機能」
「睡眠:夜間眠れないときがあり、時々市販薬を使っている」
「服薬:自己管理」
「コミュニケーション:良好」
「歩行 移乗:自立」
「排尿:7~10回/日」
「排泄:3日に一回程度、一週間排便がないこともあり市販の便秘薬を時々使用している」
「入浴:自立」
「着脱:自立」
「アレルギー:」
「信仰:」

〇入院経緯

「C氏は、ここ数週間の間に急激な体重減少、動悸、手の震えが増加したため、かかりつけ医を受診した。
かかりつけ医は、C氏のバセドウ病の悪化を疑い、更なる検査と治療のために近隣の総合病院へ紹介状を書いた。
総合病院での検査の結果、C氏の甲状腺機能亢進症が悪化していることが判明し、バセドウ病の治療のための入院が決定された。

〇治療経過

「入院後、C氏は甲状腺抑制剤メチマゾールを内服し始め、1日3回、各5mgを服用した。
C氏は、バセドウ病による不整脈を抑制するため、βブロッカーのプロプラノロールを1日2回、各20mgを内服した。
C氏は、甲状腺ホルモンレベルの検査が定期的に行われ、投薬量や投薬期間が調整された。
入院3日目に、放射線治療(放射性ヨウ素131療法)が提案され、C氏はその治療法に同意した。
入院5日目に、放射線治療が実施され、その後の経過観察のために入院が続けられた。
放射線治療後、C氏は経過観察のため、甲状腺ホルモンレベルの検査が頻繁に行われた。
入院7日目に、C氏の甲状腺ホルモンレベルが安定し始め、症状も徐々に改善されていることが確認された。
現在、C氏は甲状腺機能亢進症の症状が改善されているため、メチマゾールとプロプラノロールの投与量を減量中である。
医師からは、退院後もC氏にメチマゾールとプロプラノロールの内服を継続するよう指導され、定期的な通院と検査が必要であることが伝えられた。
C氏は、治療経過が順調であることから、近日中に退院が可能であることが医師から伝えられ、今後の通院治療について検討している状況である。」

〇バイタルサイン

「BP140/82mmHg」
「P75回/分」
「R15回/分」

〇言動

「C氏:「最近、体重が急激に減って動悸もひどくなってきたので、病院に行くことにしました。バセドウ病って怖いですよね。」
「放射線治療が提案された時は、不安でしたが、医師の説明を聞いて納得しました。これで症状が改善されることを願っています。退院後も通院治療を続けて、はやく元気になりたいです。」
C氏の夫:「妻がバセドウ病で苦しんでいるのを見るのは辛いです。早く良くなってほしい。私もできるだけサポートします。」

〇内服薬

「メルカゾール10㎎: 1日3回、朝・昼・夕食後
アテノロール25㎎: 1日1回、朝食後
酸化マグネシウム330㎎: 1日1回、夕食後」

〇採血データ

「【C氏の採血データ】
総蛋白 (Total Protein): 7.1 g/dL
アルブミン (Albumin): 4.4 g/dL
BUN (Blood Urea Nitrogen): 15 mg/dL
GFR (Glomerular Filtration Rate): 90 mL/min/1.73m2
K (Potassium): 4.7 mEq/L
Na (Sodium): 140 mEq/L
Hb (Hemoglobin): 13.5 g/dL
WBC (White Blood Cells): 7,000 cells/μL
AST (Aspartate Aminotransferase): 20 U/L
ALT (Alanine Aminotransferase): 18 U/L
CRP (C-Reactive Protein): 0.8 mg/dL
TSH (Thyroid Stimulating Hormone): <0.01 mIU/L
FT3 (Free Triiodothyronine): 8.0 pg/mL
FT4 (Free Thyroxine): 2.5 ng/dL
HDL (High Density Lipoprotein): 60 mg/dL
LDL (Low Density Lipoprotein): 120 mg/dL
Blood Glucose: 90 mg/dL
Platelet Count: 250,000 cells/μL
Calcium: 9.5 mg/dL」


【アセスメント】

1.健康知覚-健康管理

〇健康状態、受診行動、疾患や治療への理解、運動習慣、服薬状況、身長、体重、BMI、飲酒、喫煙の有無、既往歴
 バセドウ病は自己免疫性の甲状腺疾患で、体が過剰な量の甲状腺ホルモンを産生する甲状腺機能亢進症の一種です。この病気は体全体の代謝を速め、心拍数の増加、手の震え、不安感、体重の減少、睡眠障害などの症状を引き起こします。また、特徴的な症状として目の突出(眼球突出)が見られることもあります。治療法は症状の程度により、薬物療法、放射線ヨウ素療法、または手術が選択されます。
 C氏は40代女性で、最近、体重減少、動悸、手の震えが増加したため、かかりつけ医を受診しバセドウ病の疑いのため入院し治療を受けています。入院後より薬物療法が開始となり、放射線ヨウ素治療を施行し現在の経過は良好で今後は内服薬を減量して退院の方向となっています。退院後も薬物治療を継続する予定で、定期的な通院と検査が必要との指導となっています。
 C氏の入院前まえでの健康管理として、飲酒は時々、喫煙は1日10本です。喫煙習慣はありますが、現在のところ呼吸に関する特定の問題は示していません。呼吸数は15回/分で正常範囲、SPO2は99%と良好な酸素飽和度を示しています。しかし、C氏の喫煙習慣は、長期的な呼吸器疾患のリスクを増大させる可能性があります。喘息やCOPDなどの呼吸器疾患の既往や、呼吸に関するアレルギーの存在については確認が必要です。食生活については、肉類が好きで、偏食の傾向があります。現在158cmの身長に対して体重が45kgと、体重がやや低いことが確認されます。これはBMIを計算すると約18.0で、やや低体重の範囲になります。これはバセドウ病による過剰な基礎代謝により体重減少が見られる可能性があるため、栄養状態に注意が必要です。また、郵便局員という職業から、日常的にある程度の運動習慣があると推測されますが、具体的な運動習慣の有無や内容については確認が必要です。生活習慣や食事習慣が健康に悪影響を及ぼし、バセドウ病の病状を悪化させる可能性があるため、生活習慣、特に飲酒と喫煙については、健康への影響を評価して必要であれば生活指導が必要です。
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