「あなたはなぜ、今朝、パンを食べたのか?」

記事
コラム
あなたは、なぜ今朝、パンを食べたのでしょうか?

それを理論的に証明する方法があります。

物理学の分野では有名な話ですが、「ラプラスの悪魔」というものです。

それによると、全ての事象は予め決定しており、不確定要素などはない、ということになります。
つまり、未来も過去も、もう既に決まっている、ということです。

あなたはなぜ、今朝、パンを食べたのか。
あなたはこう答えるかもしれません。
「最近は朝食にご飯が続いていたから、たまにはパンでも食べようかと思って」

しかし、もしこの通りだとすると、
「最近、ご飯ばかり食べていた」という過去があったから、今朝はパンを食べたということになります。

現在の行動には、その理由となる過去が存在する、ということです。

それをずっと辿っていくと、過去の行動にも、その理由となる過去が存在する、ということになり、それはずっと繋がっていきます。

これを基に、全ての事象にこのことが当てはまります。

この世界には、「物理法則」というものがあります。
この物理法則を全て理解し、この世界の全ての情報を得ることができる存在がいるとしたら、その存在は、全ての未来と過去、現在のあらゆる物体の動きや、変化を知ることができる、というのが「ラプラスの悪魔」という考え方です。

私たちが偶然、とか確率の問題と捉えていることも、実は全て決まっていた、ということです。

例えば、コイントスなどもそうです。
コイントスをして、コインの表が出るか、裏が出るかという問題は、ちょっと考えると確率の問題のように思えます。
しかし、実際は、このコインを弾くときの、速度や高さなど、全ての情報を理解し、計算することができれば、コインのどちらの面が出るか、という結果を知ることができます。
同様に、サイコロを振るときや、くじ引きをするときも、全ての情報が分かっていれば、答えを知ることは充分可能なのです。

この考え方により、全ての未来が予測できるとすると、未来も過去も、予め決定している、ということになります。
これは所謂「決定論」という考え方です。

これに基づいて考えると、私たちの行動も、予め決定しているということになり、私たちの自由意志、というものが本当に存在しているのかどうか、ということも怪しくなってきます。

こういうことを考えていくのも、また面白いですね。

ちなみに、この「ラプラスの悪魔」という話にはオチがあって、実は、ある原子は原子崩壊を起こすとき、その確率が完全にランダムである、ということが発見されて、この「ラプラスの悪魔」という話は、現在は否定されています。

いや~、全てが決まってなくて、本当に良かったですね。
ってなオチで、この話は終了です。

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す