高校時代は朝から晩まで美術室にこもる生活をしておりましたが、思春期の不安定な心を抱え自分の思うような絵が描けず、いつしかスランプに陥り美大に行く夢も潰えてしまいました。結局、浪人して医療系の大学に進学し生命科学を学んでいます。最近になって猫を飼い始めたことをきっかけに、また無償に絵を描きたくなり高校卒業以来8年ぶりに絵を描いてみたところ、長いブランクがあったにも関わらず、現役で油絵に没頭していた時代よりずっと自分の理想に近い絵を描けたことに驚きを隠せませんでした。私が描きたいものは「心」を始めとした美しい精神世界なのではないかと今は感じています。私にその美しさを見せつけたのは紛れもなく我が家の愛猫でした。多くの動物の野性的であり、純粋であり、生きることに貪欲な、そんな力強い美しさを描きながら自分自信の人間性を鍛えていきたいと考え筆をとります。