経歴

学生次第に知り合いと会社を起ち上げました。主な事業は学生起業をサポートする会社でした。有名講師を呼んで学生を集め、起業家精神を持っている人に対してセミナーや経営サポートを販売するということをしていました。 最初は知り合いなどに声をかけまくりそこそこ順調なスタートをしたものの、受講生とのトラブルや集客に苦しみ、大学卒業とともに断念しました。

学生時代の起業に失敗し、自分を見つめ直した結果、足りないのは人を惹きつける営業力と判断。 しかし、コミュ障のため人と対話がまともにできない自分がいました。 この弱点を克服するためにはより厳しい環境に身を置くことで自分が磨かれると思い、営業職の中で一番厳しいと言われていた不動産業に就職し、新規開拓営業を行うことを決意。 現在ではパワハラ、ブラック企業と言われるような環境でした。

不動産会社でそれなりに成功を収め、近いうちに独立したいなと思っていた矢先、震災がありました。 実家の家業である保険代理店が震災の対応に追われ大変な状況というのを親から聞き、悩んだ末家業を継ぐことを決意。地元に戻ることにしました。 しかし、待っていたのは実家の会社ではなく一年間の保険会社への出向。出向というと聞こえは良いですが、簡単にいうと保険会社に所属しながら保険を販売することです。そして在籍し続けるためには四半期ごとの営業数字を達成するノルマが課せられていました。 実家から離れて十数年、知り合いとの縁も遠のいている状態で一から保険の契約を取るのはほぼ不可能でした。親戚、縁故は当然親の経営する代理店で契約をしているので取れないという絶望からのスタートでした。 「親父に騙された。こんなことなら戻ってくるんじゃなかった」毎日親を恨みながらも一度決断した以上はノルマを達成し、代理店に戻ってやるという気持ちも残っていました。 今でも思い出したくないような辛い日々のなか、どうにかノルマを達成し、一年間在籍し続けることができ、無事親の代理店に入社することができました。 しかし、保険代理店業界は自分の想像する以上に転換期を迎えていました。ただ契約を取れば会社が成長するという単純なものではいかなくなったのです。