車両運転に関する勉強 1節 運転について ・運転の心構えについて(基本) 道路は、多数の人や車が通行するところであり、運転者や歩行者が一人でも自分勝手に通行すると、交通が混乱したり、交通事故が起きたりする。 また、自分だけはよくても、ほかの人に迷惑を掛けたりすることがある。 交通規則は、このようなことから、皆が道路を安全、円滑に通行する上で守るべき共通の約束事として決められているものである。 言い換えれば、交通規則を守ることは、社会人としての基本的な責務である。 道路を通行するときは、決められた交通規則を守ることはもちろん、それ以外にも、道路や交通の状況に応じて、個々に細かい配慮をしなければならない。 ほかの人々が安全に通行できるように配慮することは、運転者の社会的責任でもある。 以下の様な事に注意をする必要がある。 (1) 周りの歩行者や車の動きに注意し、相手の立場について思いやりの気持ちを持って運転する。 (2) 自分の通行の利便だけを考えるのではなく、沿道で生活している人々に対して、不愉快な騒音などの迷惑を掛けないように配慮する。 (3) 万一の場合に備えて、自動車保険に加入したり、応急救護処置(交通事故の現場においてその負傷者を救護するため必要な応急の処置をいう。)に必要な知識を身に付けたり、救急用具を車に備え付けたりするなど平素から十分な用意をする。 (4) 交通事故や、故障で困つている人を見たら、連絡や救護に当たるなど、お互いに協力しあう。 (5) 自動車の運転者は内輪差など自動車の特性をよく知っておくこと。 (6) 道路に物を投げ捨てたり、勝手に物を置いたり、その他周りの人の通行の妨害や迷惑になるようなことをしないこと。 上記の基本的な心構えを持って社用車を運転する事が大切であると認識しました。 ・信号・標識・標示に従う 信号機の信号は、前方の信号を見るようにする。横の信号が赤であっても、前方の信号が青であるとは限らない。 例えば、全方向が一時的に赤になる信号や、時差式信号機のように特定方向の信号が赤に変わる時間をずらせているものもある。 道路の左端や信号機に、白地に青の左向きの矢印の標示板のあるときは、車は、前方の信号が赤や黄であっても、歩行者など周りの交通に注意しながら左折できる。 この場合、信号機の信号に従って横断している歩行者や自転車の通行を妨げてはいけない。 停車中であっても、信号の変化は一定ではないので、つねに周囲の状況を確認する必要があると認識した。 寝ていたり、よそ見をすることは事故につながる可能性が高いと認識した。 規制標識など本標識の意味を補足するものとして補助標識が用いられることがある。 補助標識は、普通、本標識の下に取り付けられており、規制の理由を示したり、規制が適用される時間、曜日、自動車の種類などを特定しているので、よく確認する必要がある。 ・発車前に確認する心構え 1 運転免許証などを確かめる 運転しようとする自動車に応じた運転免許証を持っていること。 有効な自動車検査証と自動車損害賠償責任保険証明書又は責任共済証明書を自動車に備えていること。 運転免許証に記載されている条件(眼鏡等使用など)を守つていること。 非常信号用具や停止表示器材(停止表示板又は停止表示灯をいいます。)などを車に積んでいること。 2 運転計画を立てること 長距離運転のときはもちろん、短区間を運転するときにも、自分の運転技能と車の性能に合つた運転計画を立てることが必要。 あらかじめ、運転コース、所要時間、休息所、駐車場所などについて計画を立てておく。 長時間にわたつて運転するときは、2時間に1回は休息をとる。 また、眠気を感じたら、速やかに休息をとって眠気を覚ましてから運転する。それに加えて、眠気覚まし等の薬を服用するようにする。 3 体調を整えること 疲れているとき、病気のとき、心配ごとのあるときなどは、注意力が散漫になったり、判断力が衰えたりするため、思い掛けない事故を引き起こすことがある。 このようなときは、運転を控えるか、体の調子を整えてから運転するようにする。 また、睡眠作用のある風邪薬や頭痛薬などを服用したときは、運転をしないようにする。 過労のときは、運転してはいけない。 4 酒気を帯びた状態などで運転をしないこと 酒気を帯びているときや麻薬、覚せい剤、シンナーなどの影響を受けているときは、運転してはいけない。 また、酒を飲んだのが前夜であつても、翌朝の運転時まで酒の影響を受けていることがあることあるので、アルコールチェックを必ず行う必要がある。 ・視覚の特性 人間の感覚のうち視覚は、安全な運転のために最も大切である。 運転中は、特に次のような点に注意する事が大切である。 (1) 一点だけを注視したり、ぼんやり見ているだけでなく、絶えず前方に注意するとともに、ルームミラーやサイドミラーなどによつて周囲の交通の状況に目を配る。 また、高速になると視力が低下し、特に近くのものが見えにくくなるので、注意する。 (2) 疲労の影響は、目に最も強く現われる。 疲労の度が高まるにつれて、見落としや見間違いが多くなるので気を付ける。 (3) 明るさが急に変わると、視力は、一時急激に低下する。トンネルに入る前やトンネルから出るときは速度を落とす。 また、夜間は対向車のライトを直視しないようにする。 車両走行中は絶えず注視する点があるので、常に意識をする必要がある。 ・自動車に働く自然の力について (1) 摩擦の力 ぬれたアスファルト路面を走るときなどは、摩擦抵抗が小さくなり制動距離が長くなる。 また、高速運転中に急ブレーキを掛けると、車輪がロックし路上を滑るので特に注意する必要がある。 (2) 遠心力 自動車がカーブを回ろうとするときには、自動車の重心に遠心力が働き、自動車はカーブの外側に滑り出そうとする。 このため、荷物の積み方が悪く重心の位置が高くなつたり、片寄つたりすると自動車は倒れやすくなる。 遠心力の大きさは、カーブの半径が小さいほど大きくなり、速度の2乗に比例して大きくなる。 安全にカーブを回るためには、カーブに入る前の直線部分で早目にブレーキを掛け、十分速度を落としておく必要がある。 (3) 衝撃力 交通事故の大きさは、車が衝突したときに相手に与えたり、自分が受けたりする衝撃力の大きさに関係する。 衝撃力は速度と重量に応じて大きくなり、また、固い物にぶつかるときのように、衝撃の作用が短時間に行われるほどその力は大きくなる。 例えば、時速60キロメートルでコンクリートの壁に激突した場合は、約14メートルの高さ(ビルの5階程度)から落ちた場合と同じ程度の衝撃力を受ける。 高速運転するときには、特に注意する。 (4) 速度の影響 制動距離、遠心力、衝撃力などは、いずれも速度の2乗に比例して大きくなる。 速度が2倍になれば、制動距離、カーブで車の横滑りや転倒をさせようとする力、交通事故の大きさに関係する衝撃力は、2倍になるのではなく、4倍になる。 ・運転姿勢など (1) ゆとりのある正しい運転姿勢は、安全運転の第一歩である。 シートの前後の位置は、ペダルを踏み込んだとき、ひざがわずかに曲がる状態に合わせ、シートの背は、ハンドルに両手を掛けたとき、ひじがわずかに曲がる状態に合わせることが大切である。 体を斜めにして運転するのはいけない。 (2) 運転するときは、活動しやすいような服装をする。 また、サンダルやハイヒールなどを履いて運転したりしてはいけない。 (3) ひじを窓わくに載せて運転するのはいけない。 (4) 走行中に携帯電話などを使用したり、カーナビゲーション装置などに表示された画像を注視したりすることにより、周囲の交通の状況などに対する注意が不十分になる為大変危険である。 走行中は携帯電話などを使用したり、カーナビゲーション装置などに表示された画像を注視したりしてはいけない。 また、携帯電話などについては、運転する前に電源を切ったり、ドライブモードに設定したりするなどして呼出音が鳴らないようにし、運転に集中できる環境をつくる事が大切である。 ・発進に当たっての安全確認 (1) 車に乗る前に、車の前後に人がいないか、車の下に子供がいないかを確かめる。 (2) 方向指示器などによつて発進の合図をし、もう一度バックミラーなどで前後左右の安全を確かめてから発進する。 (3) バックで発進することは危険ですから、車庫などに入れるときは、あらかじめ発進しやすいようにバックで入れるようにする。 やむを得ずバックで発進する場合で、後方の見通しがよくない場合や狭い道路から広い道路に出るときは、同乗者などに後方の確認を手伝ってもらう等、安全に発車できるようにする。 ・歩行者のそばを通るとき (1) 歩行者のそばを通るときは、歩行者との間に安全な間隔を空けるか、徐行する。 (2) 歩行者がいる安全地帯のそばを通るときは、徐行する。 (3) 停留所で止まつている路面電車の後方では停止し、乗り降りする人や道路を横断する人がいなくなるまで待つ。 しかし、乗り降りする人がいないときで路面電車との間に1.5メートル以上あるときや安全地帯があるときは、徐行して進むことができる。 (4) ぬかるみや水たまりのあるところでは、泥や水をはねて他人に迷惑を掛けないように徐行するなど注意して通る。 (5) 止まつている車のそばを通るときは、急にドアが開いたり、車の陰から人が飛び出したりする場合があるので注意する。 ・歩行者が横断しているとき (1) 横断歩道のない交差点やその近くを歩行者が横断しているときは、その進行を妨げてはいけない。 (2) 横断歩道や自転車横断帯に近づいたときは、横断する人や自転車がいないことが明らかな場合のほかは、その手前で停止できるように速度を落として進まなければならない。 また、歩行者や自転車が横断しているときや横断しようとしているときは、横断歩道や自転車横断帯の手前(停止線があるときは、その手前)で一時停止をして歩行者や自転車に道を譲る。 (3) 横断歩道や自転車横断帯やその手前で止まつている車があるときは、そのそばを通つて前方に出る前に一時停止をする。 (4) 横断歩道や自転車横断帯とその手前から30メートル以内の場所では、ほかの車を追い越したり、追い抜いたりしてはいけない。 (5) 横断歩道や自転車横断帯のない場所でも、歩行者が横断することがありますので、注意する (6) 子供が独りで歩いている場合には、一時停止か徐行をして、安全に通れるようにする。 子供は、興味をひくものに夢中になり、突然路上に飛び出したり、判断力が未熟なために、無理に道路を横断しようとしたりすることがあるので、特に注意する。 (7) 止まつている通学通園バスのそばを通るときは、徐行して安全を確かめる。 (8) 学校、幼稚園、遊園地などの付近や通学路の標識のあるところでは、子供が突然飛び出してくることがあるので、特に注意する。 (9)つえを持つて歩いていたり、歩行補助車を使つていたり、その通行に支障のある高齢者が通行している場合には、一時停止か徐行をして、これらの人が安全に通れるようにする。 高齢者は、加齢に伴う身体の機能の変化により、個人差があるものの、一般的に歩行が遅くなつたり、危険を回避するためにとつさの行動をとることが困難となつたり、危険の発見や回避が遅れがちになつたり、歩行が不安定になつたりするので、特に注意する。また、高齢の歩行者の事故は、高齢者が車の直前又は直後を横断しているときに多く起こつていますので、注意する。 ・自転車のそばを通るとき (1) 自転車は車両の一種であり、原則として車道を通行することとされている。 自転車は、不安定であり、運転者の身体を防護する機能がないという構造上の特性を持つているので、車道を通行する自転車の安全に十分配慮する。 (2) 追越しなどのため自転車のそばを通るときは、自転車のふらつきなどを予想し、自転車との間に安全な間隔を空けるか、徐行しなければならない。 (3) 道路に面した場所に出入りするため歩道や路側帯や自転車道を横切る場合には、その直前で一時停止をし、自転車がいないかを確かめるようにする。 (4) 交差点を通行するときは、交差する道路や交差点内を通行する自転車との衝突や、左側を通行している自転車の巻き込みなどに十分注意するとともに、自転車の運転者が自動車の存在を認識しているかどうか確認しながら通行するようにする。 ・交差点を通行するときの注意 (1) 交差点とその付近は、最も事故が多い場所である。交差点に入ろうとするときや、交差点内を通行するときは、右折車、歩行者などに気を配りながら、交差点の状況に応じてできる限り安全な速度と方法で進行する。 特に右折しようとするときは、対向車線を直進する二輪車が見えにくくなることがあるので、十分注意する。 (2) 環状交差点に入ろうとするときや、環状交差点内を通行するときは、環状交差点内を通行する車、環状交差点に入ろうとする車、歩行者などに気を配りながら、環状交差点の状況に応じてできる限り安全な速度と方法で進行する。 (3) 車が右左折するときは、内輪差が生じる。特に大型車は内輪差が大きく、左後方が見えにくいので左側を通行している歩行者や自転車などを巻き込まないよう注意する。 (4) 左折しようとするときは、あらかじめできるだけ道路の左端に寄り、交差点の側端に沿つて徐行しながら通行する。 (5) 右折しようとするときは、あらかじめできるだけ道路の中央に寄り、交差点の中心のすぐ内側を徐行しながら通行する。 (6) 一方通行の道路から右折するときは、道路の右端に寄り、交差点の中心の内側を徐行しながら通行する。 (7) 右左折の場合、矢印などの標示で通行方法を指定されているときは、それに従う。 (8) 右折しようとする場合に、その交差点で直進か左折をする車や路面電車があるときは、自分の車が先に交差点に入つていても、その進行を妨げてはいけない。 (9) 車両通行帯のある道路で、標識や標示によつて交差点で進行する方向ごとに通行区分が指定されているときは、緊急自動車が近づいて来た場合や道路工事などでやむを得ない場合のほかは、指定された区分に従つて通行しなければならない。 (10) 標識によつて直進や左折など進行方向が指定されている交差点では、その指定された方向にしか進行してはいけない。 (11) 前の車が、右左折するためや標識や標示により指定された車両通行帯を通行するためなどで進路を変えようとして合図をしたときは、その車の進路の変更を妨げてはいけない。 しかし、急ブレーキや急ハンドルで避けなければならないような場合は別である。 (12) 前方の交通が混雑しているため交差点内で止まつてしまい交差方向の車の通行を妨げるおそれがあるときは、信号が青でも交差点に入つてはいけない。 また、警察署や消防署の前などで「停止禁止部分」の標示のある場所や横断歩道や踏切で動きがとれなくなるおそれがあるときも同じである。 ・駐車と停車 駐車とは、車が継続的に停止することや運転者が車から離れていてすぐに運転できない状態で停止することをいいう。 人の乗り降りや、5分以内の荷物の積卸しのための停止の場合は駐車にならない。 停車とは、駐車にあたらない短時間の車の停止をいう。 駐車、停車の禁止について (1) 違法な駐停車は付近の交通を混雑させるとともに、道路の見通しを悪くするため、飛び出し事故などの原因となる。 また、パトカー、消防車など緊急自動車の通行を妨げるおそれもある。駐停車しようとする場合には必ず駐停車できる場所であることを確認する。 (2) 次の場所では、駐車や停車もしてはいけない。ただし、赤信号や危険防止のために一時停止する場合などは別である。 ア 「駐停車禁止」の標識や標示のある場所 イ 軌道敷内 ウ 坂の頂上付近やこう配の急な坂 エ トンネル オ 交差点とその端から5メートル以内の場所 カ 道路の曲がり角から5メートル以内の場所 キ 横断歩道、自転車横断帯とその端から前後に5メートル以内の場所 ク 踏切とその端から前後10メートル以内の場所 ケ 安全地帯の左側とその前後10メートル以内の場所 コ バス、路面電車の停留所の標示板(標示柱)から10メートル以内の場所(運行時間中に限ります。) (3) 次の場所では駐車してはいけない。しかし、警察署長の許可を受けたときは別である。 ア 標識や標示によつて駐車が禁止されている場所 イ 火災報知機から1メートル以内の場所 ウ 駐車場、車庫などの自動車用の出入口から3メートル以内の場所 エ 道路工事の区域の端から5メートル以内の場所 オ 消防用機械器具の置場、消防用防火水そう、これらの道路に接する出入口から5メートル以内の場所 カ 消火せん、指定消防水利の標識が設けられている位置や消防用防火水そうの取り入れ口から5メートル以内の場所 以上より、交差点内や標識、踏切等すべての設置物がある場所から10メートル以内に駐停車しないようにする必要があると認識した。 ・夜間の走行 (1) 夜間は視界が悪くなるため、歩行者や自転車などの発見が遅れる。 また、速度感が鈍り、速度超過になりがである。その上、夜間は、過労運転やをする者や、酔って歩く者などがいたりするので、昼間より速度を落として慎重に運転する。 少しでも危ないと感じたときは、まず速度を落とすことが大切である。 (2) 走行中には、自分の車と対向車のライトで、道路の中央付近の歩行者が見えなくなることがあるので、十分注意する。 (3) 視線は、できるだけ先の方へ向け、少しでも早く前方の障害物を発見するようにする。 (4) 前の車に続いて走るときは、その車のブレーキ灯に注意する。 (5) 幹線道路などで長時間単調な運転を続けると眠くなりやすい。 眠気を防ぐために窓を開けて新鮮な空気を入れ、少しでも眠くなつたら、安全な場所に車を止めて、休息をとるようにする。 (6) 薄暮時には事故が多く発生しますので、早めにライトを点灯し、自分の車の存在を知らせるようにする。 ・雨の日の運転 (1) 雨の日は視界が悪くなるうえ、窓ガラスが曇ったり、路面が滑りやすくなるなど悪条件が重なり、危険度が高くなる。 (2) 雨の日は、晴れの日よりも速度を落とし、車間距離を十分とって慎重に運転する。 急発進、急ハンドル、急ブレーキなどは横転、横滑りなどの原因となり、特に危険である。 (3) 地盤が緩んでいることがあるので、山道などでは路肩に寄り過ぎないようにする。 (4) 雨の降り始めの舗装道路はスリップしやすいので気を付ける。また、工事現場の鉄板、路面電車のレールなども滑りやすいので危険である。 (5) 歩行者のそばや店先などを通るときは、速度を落として、泥や水をはねないようにしなければならない。 (6) 深い水たまりを通ると、ブレーキドラムに水が入るため、ブレーキが効かなくなつたり、効きが悪くなつたりすることがあるので、避けて通る。 (7) ワイパーは、常に整備しておく。雨の降り始めにワイパーを使って、油膜などで前面ガラスが見にくくなったときは、洗浄液できれいにする。 また、車内のガラスが曇ることが多いので、デフロスターを使つたり、側面ガラスを開けるなどして、曇りを防ぐ。 1節を学習して ・歩行者や周りの状況に配慮し注意する心構えと、体調を整えるようにする。 ・1点を注視するのではなく、たえず周りの状況を確認するようにする。 ・正しい姿勢で運転するようにする。 ・駐停車について、設置物や交差点等から10メートル以内に駐停車しないようにする。 ・夜間の走行は特に注意して昼間より注意し速度を落として走行する。 ・携帯電話は走行中には使用しない。 2節 企業の法的責任について 交通事故の罰則は道路交通法に従って適用されるが、社員が社用車を運転中に自らの原因で交通事故を起こした場合、その社員本人に対しては、民法第709条の不正行為の規定によって賠償責任が生じる。 さらに、企業にも民法第715条の使用者責任が問われ、自動車を業務で使用することにより利益を得ている運行供用者(企業)も等しく損害を負担すべきという考えに基づいて、運行供用者責任が生じる。 運転者本人の損害賠償責任:民法第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 社用車を所有する企業の損害賠償責任:民法715条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。 ここでいう「使用者」とは監督責任を負う企業(代表者)となる。「被用者」は、おおむね社員(従業員)を指すが、必ずしも雇用関係に限定されるわけではない。実質的に指揮命令監督をする関係にあれば被用者として解釈されます。 また、企業が車両管理を厳格に行っていると立証された場合、損害賠償責任の割合は軽減される可能性があります。 このように、社用車の車両管理はリスクマネジメントの見地からも適切に行う必要がある 2節を学習して 事故が発生した時、自らに生じる責任と企業が負う責任がある事を認識した。 3節 ながらスマホの厳罰化について 運転中にスマートフォンや携帯電話で通話をしたり、画面を見たり、操作する、「ながらスマホ」。「スマホを見たり操作したりするといっても、ほんの一瞬なら大丈夫」と考えているなら、それは大きな間違いである。 わずかな時間でも、スマホに気を取られ、前方の安全確認がおろそかになって、悲惨な交通事故につながる危険がある。 自動車及び原動機付自転車などの運転中の「ながらスマホ」は、道路交通法で禁止されており、違反した場合には罰則が設けられていますが、運転中の「ながらスマホ」による交通事故は増加傾向にあります。 こうした中、令和元年6月に改正道路交通法が公布され、同年12月1日から、運転中の「ながらスマホ」などに対する罰則が、以下のように強化された。 ■携帯電話を保持して通話したり画像注視したりした場合(保持) 罰則は、新たに「6月以下の懲役」が設けられ、罰金は「5万円以下」から「10万円以下」に引上げ 反則金が普通車ならこれまでの3倍に(6,000円→18,000円) 違反点数がこれまでの3倍に引上げ(1点→3点) ■携帯電話の使用により事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合(交通の危険) 罰則は、「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」に引上げ 非反則行為となり、刑事罰(懲役刑または罰金刑)の対象に 違反点数が「6点」となり、免許停止処分の対象に ・「ながらスマホ」などによる携帯電話使用等に起因する交通事故が増加している。 平成30年中、携帯電話使用等に起因する交通事故の件数は2,790件発生し、平成25年の2,038件と比べて約1.4倍に増加している。 また、携帯電話使用等に起因する交通死亡事故も毎年発生しており、平成30年は42件発生している。 事例1/死亡事故 メール確認に気を取られて横断中の歩行者に衝突 ドライバーは夜間、ふだん歩行者がほとんどいない道路を時速55kmで走行中、携帯電話のメールを確認するために、3~4秒間、携帯電話の画面に目をやった。前方に視線を戻すと、7メートルほど先の交差点を左から右に横断する歩行者を発見。ブレーキやハンドルの操作を行って避けようとしたが、間に合わず、歩行者に衝突。歩行者が死亡した。 事例2/死亡事故 通話(着信)に気を取られて路肩を走行する自転車に追突 ドライバーは直線道路を時速60kmで走行中、携帯電話の着信を確認するため、左手で携帯電話を持って操作をしながら運転。携帯電話の操作に気を取られ、ハンドル操作が緩慢になったうえ、路肩を走行していた自転車に気づかずに追突。自転車の運転者が死亡した。 3節を学習して 運転中の携帯操作について、厳罰化の内容を再確認した。 年々事故率が増加している事を再確認した。 事例を読み、ほんの数秒の不注意で死亡事故につながる事があり、改めて、運転中の携帯操作の危険性を確認し、絶対に使用しない。 4節 交通事故の手記を読んで ① 私は、約2年前に交通事故を起こし尊い命を奪ってしまいました。 今まで無事故・無違反で車を運転していたため、いつの間にか「自分は事故を起こさない。ましてや人の命を奪ってしまう交通事故など無縁である。」という自分勝手な思い込みをしていました。 運転においても、自分は運転が上手なんだという意識で日々の生活を送っていました。 事故を起こしたあの日が来るまでは……… 事故を起こしてから私の生活や考える事が今までと一変してしまいました。いつも命を奪ってしまったこと、どんなにお詫びしても許されることではないこと、ふとした時に事故の状況がフラッシュバックして思い出すこと、被害者様やご遺族に多大な悲しみを負わせてしまったこと、私の注意がもっと足りていればと後悔するばかりです。 できることならば、あの事故前の時間に戻って、今の私の気持ちや後悔を自分自身に伝えて、考え方を正してやりたい思いです。 今回の講習を通じて、運転にはいかに「思いやり」の気持ちが必要であるか、自分勝手な運転は絶対にしてはいけないと学びました。 もう二度とハンドルは握らないと思っていましたが、もしもう一度許されるのであれば、自分本位の運転は行なわず、思いやりを持った運転をしていきたいと思います。 【自分も事故はおこさない等と考えて、どこか他人事の様な所が少なからずあった為、何かあってからでは遅すぎて、とりかえしがつかない事だと再認識した。 一生が変わってしまう事になりかねないという認識が足りていなかった。】 ② 冬の寒い金曜日でした。私は、数年ぶりに友人達と再会の約束があり、仕事を終えた午後6時過ぎに待ち合わせ場所へ向かいました。久し振りの会食は、とても賑やかで時間を忘れるほどでした。酒量も普段より多かったかもしれません。気が付くと時計は終電の時刻を過ぎており、私は同じ方向へ帰る友人とタクシーを使うことにしました。当時私は、自宅から最寄り駅までの約2㎞を自家用車を使い、そこから電車に乗り換え30分ほどかけて通勤していました。 この日はタクシーを待つ行列は長く、1時間ほど並びました。ようやく私達の番になり、まず友人宅へ向かいました。そして友人と別れたその後、一人になった私が運転手さんに告げた行き先は、自宅ではなく自分の車が駐車してある最寄り駅でした。友人の前ではこのままタクシーで帰宅するような素振りを見せながら、「寒空の下、タクシー待ちで酒も抜けただろう。いつも通るちょっとの距離だから大丈夫」などと自分勝手な言い訳を心の中で呟き、とうとうハンドルを握ってしまいました。 そこは、見通しの良い直線で、鉄道と交差する高架橋でした。今思うと、その時の私は漫然とただ前を見て運転しており、目の前よりもずっと先にある高架の山を越えた信号の方に気が向かっていました。凍えるような寒さの深夜に、まさか高架橋を人が歩いて渡っているなどという危機意識は私の頭の中にはなく、気が付いた時には人の後ろ姿が目の前でした。ブレーキを踏む間さえない体当たりでした。車を停め、後ろを振り返りましたが人影はありません。「とんでもないことをしてしまった。間違いなく会社はクビになる。」 その時頭に浮かんだのはそんな自分のことばかりで、私が傷つけてしまった人のことを考える余裕などありませんでした。やがて後続車がやってきました。1台、2台と私を追い越していきましたが事故に気付いた様子もなく、私の車を不審に思うでもないように高架を越えた先で信号待ちしているように見えました。「誰も見ていない。このまま逃げてしまおう。」突然訪れた抱えきれない責任の重圧に頭の中はパニック状態になり、そのままそこから逃げ出してしまいました。 私が殺してしまった方は、私より1つ年上の会社員の方でした。酒宴の帰りでタクシーがつかまらず、歩いて帰宅される途中だったということを後で聞きました。私が傷一つなく生き残っていることに、深い罪悪感を感じました。生命を落とすべきは飲酒してハンドルを握った私の方だったのにと。 被害者の息子さんと私の娘は、同じ小学校に通う同学年でした。私の家族はすぐに転居を余儀なくされ、半年ほど過ぎたところで妻から離婚届が刑務所に送られてきました。2つの家族を一瞬のうちに破壊し、残された2人の母親と4人の子ども達の心に大きな傷を与えてしまいました。 こうして自分のしたことを振り返ると、背筋が寒くなります。自分はなんと愚かで醜い心の持ち主なのだろうと、恥ずかしくて悔しくてなりません。私が起こしたことは「交通事故」では済まされない、自動車という凶器を自分勝手に振り廻した「交通犯罪」です。 まさか自分が犯罪者になろうとは想像もしていなかったのです。 まもなく3年が経ちます。出所の日が近づいてきました。事件直後、私は目の前にある現実を受け入れることが出来ず、逃げてしまいました。そして、刑務所という現実社会から隔離された場所で世間の厳しい風から守られてきました。けれどこれからはもう逃げません。自らの罪をしっかりと心に刻み、果たすべき責任をきちんと抱えていきます。何をすれば責任が果たせたと言えるのか分かりません。どんなに謝罪してもご遺族の悲しみや怒りが消えることはないでしょう。それでも私に出来ることは何なのか、ずっと探し続けて生きていく覚悟でいます。 今日も悲惨な交通死亡事故が起きてしまっています。こうした報道を見るたびに胸が苦しくなります。私と同じような過ちを犯す人が二度と現れないことを心から願っております。 【原因は飲酒運転であったが、普段の運転で不注意があっても同じ事が起きうると思った。少しのわき見や、集中の無さで事故につながると認識した。 自らの運転を見直し、今一度、安全に運転するとはどういう事か考え、実行していく必要があると認識した。 特に、運転中の携帯の操作や発車時のわき見、居眠りは事故のリスクが非常に高いので、絶対に行わないようにする。】 5節 交通事故の死亡原因について ▼1位/安全運転義務違反(1963件) 安全運転義務違反には、以下のようなものが該当する。   ・運転操作不適 ・漫然運転 ・脇見運転 ・動静不注視 ・安全不確認 ・安全速度違反 ・その他 このうちもっとも事故原因として多かったのが漫然運転、脇見運転に分類される前方不注意によるもの。 その数は合計1105件にものぼる。 スマートフォンや携帯電話、風景などちょっと周りに気を取られてしまったりと、不意に気を抜いてしまったときに事故を起こしやすいとわかった。運転をする際は、くれぐれも運転に集中する必要があると認識した。 ▼2位/歩行者妨害等(252件) 歩行者妨害等とは、横断歩道や交差点を横断している歩行者や自転車がいるにも関わらず、一時停止などをおこなわず進路を妨害してしまう違反行為のこと。 事故としては、歩行者を見過ごして左折をした結果、轢いてしまったといったケースが多い。 こうした事故を防ぐためには、日ごろから歩行者を心がけた運転をおこなう必要があると認識した。 ▼3位/スピード違反(199件) スピードは出していればいるほど事故の発生する可能性は上がり、発生した場合には死亡事故へとつながる恐れがある。 法定速度を遵守するのはドライバーの基本である。 事故を回避するためにも、スピードの出し過ぎにはくれぐれも注意する必要があると認識した。 5節を学習して交通事故を起こそうと思って起こしている人いない。 事故を起こす瞬間まで「自分が事故を起こすはずがない」と考えている人が多いがしかし、事故を起こしてしまってから後悔するのでは遅すぎる。 日々の注意と確認を怠らないことはもちろん、悲惨な事故を起こさないためにも、運転に集中しわき見運転等は絶対に行わず、最善の手を尽くすようにする。