【文献紹介#30】発達期の脳におけるエラー処理信号
こんにちはJunonです。
本日公開された研究論文(英語)の中から興味のあったものを一つ紹介します。
出典
タイトル:Error-signaling in the developing brain
著者:Mary Abbe Roe, Laura E Engelhardt, Tehila Nugiel, K Paige Harden, 他
雑誌:Neuroimage.
論文公開日:2021年2月15日
どんな内容の論文か?
ミスからの学習は生涯にわたるプロセスであるが、個人のミスの発生率は思春期の後半になると低下する。これまでの成人のfMRI研究では、複数の課題でミスをした場合には、いくつかの制御脳ネットワークが確実に活性化していることが示されている。これまでの研究では単一課題を用いていたため、子供の脳におけるエラー処理の一貫性や局在性についてはあまり知られていない。成人の文献と一致するように、内側上前頭前皮質、背側前帯状体、両側前島皮質を含む応用的な帯状体脳領域の大部分が、複数のタスクにおいて子供のエラー処理へ関与していることがわかった。これらの多くの帯状体-錐体領域におけるエラー関連の活動は、タスクのパフォーマンスと相関していた。しかし、成人の文献とは異なり、背外側前頭前野ではタスク間でエラー関連の活性化が欠如しており、これらの領域ではタスクと年齢との間に関連性は見られなかった。これらの知見は、発達期の脳における課題全般のエラー処理信号は、外側前頭前野を除いて、かなり頑健で、成人と同様であることを示唆している。
背景と結論
過ちから学ぶことは、社会性の発達、学業成績、職
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