双極性障害について〜躁エピソード〜

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皆さんは「双極性障害」についてご存じですか? 「双極性障害」とは、気分の上下が異常に激しくなってしまう脳の病気のことです。それは、何をする気にもならないほど落ち込んでしまう「鬱期」と、休憩することなくハイテンションで動き続けてしまう「躁期」に分かれていて、この二つが繰り返されていきます。また、「双極性障害」は「I型」と「II型」の二つに分類されるのですが、私の診断は「双極性障害II型」でした。「II型」の方が「I型」と比べて、気分の波の振れ幅は小さいようです。

※私は精神病の専門家ではありません。あくまでも、一人の患者としての体験や見解を、ここでお伝えしたいと思っております。

私は、去年の秋に猛烈な腹痛とパニック症状に見舞われ、それがきっかけで心療内科から「双極性障害」と診断されました。診断を受けた当初は、
「まさか自分がこんな病気だったとは…」
と、受け入れられない気持ちも強かったのですが、通院を繰り返していくうちにそんな現状も少しずつ受け入れられるようになりました。

では、そんな私はどのようなエピソードを医師に伝えた結果、「双極性障害」の診断を受けることになったのでしょうか?

まず、自分の人生において、様子がおかしかったと思わざるえなかった時期のことを、医師に伝えることにしました。それは、私が大学院生だった頃のことでした。当時、私は物理学系の研究室に所属していて、そこで学生として研究活動を行なっていました。所属していた研究室は良くも悪くも放任主義という感じで、私は自分の好きなように研究活動を進めることができていたのですが、私はそのような自由な研究活動にやりがいを感じていました。やればやるほど研究をすることがとにかく楽しくなっていき、次第に自主的に休日を返上して研究活動をするようになっていきました。この時、不思議と疲れは全く感じませんでした。なんというか、休まずに研究を続けていることで溜まった疲れを、ハイテンションでカバーしているという感じでした。ただ、実際はカバーしていると思い込んでいただけだったのですが…。

休みなく研究活動を続ける日々は何ヶ月も続いていきました。いつしか私自身も適切な休み方を忘れてしまい、夜も十分に眠れなくなってしまいました。睡眠時間は3〜4時間に減っていき、どんなに寝れていなくても深夜に目覚めることが当たり前になっていきました。しかし、そんな状態でも、私は自分自身の異常性をあまり気にかけていませんでした。「若いから寝なくても平気」や、「今は頑張り時だから起きてた方が良い」などと自分に言い聞かせ、研究活動に没頭し続けていました。そんな状態が苦しくもあり、心地良くもありました。いま振り返ると、この時のような状態が「躁状態」だったのだなぁ、と思えます。「躁状態」の時は、自分で自分自身を追い詰めるようにして生きてしまうものなのです。

そんな「躁状態」も、突然の終わりを迎えます。
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