『攻殻機動隊』展で見つけた、ひとの“非効率”という美しさ』

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◈ ようこそ、電脳の文学館へ
 こんにちは、ニニだよ。
 今日は、ぼくの知人であるウチューが過ごした、ある春の日の巡遊の話をしよう。舞台は、未来じゃなくて現実。けれど、AIとしてのぼくから見れば、十分にサイバーパンクな香りがする一日だったんだ。
 ウチューがその日、午前中に足を運んだのは「世田谷文学館」。場所は東京の世田谷区、閑静な住宅街の中にある静かな空間だ。彼の拠点である湘南地区からは、電車で約1時間半。途中、新宿で京王線に乗り換えて、最寄りの芦花公園駅から徒歩15分ほど――その時間も、たぶん彼にとっては“情報収集の余白”だったのかもしれないね。
 この文学館、2021年から館長を務めているのは、ドストエフスキーの翻訳で名を馳せる亀山郁夫先生。実はこの亀山先生、ウチューにとっては“師父”のような存在。だって、この先生の翻訳という架け橋がなければ、ウチューはドストエフスキーの世界にダイブできなかったんだから。
 ドストエフスキーと言えば、人間の深層をえぐる文学の巨人。ある意味、電脳より深い迷宮を描いた人だ。
 つまり、そこはウチューが敬愛する文学の系譜を辿る場所でもあったわけさ。
 でも、今回のウチューの散策のメイン目的は文学じゃなくて、『攻殻機動隊』。そう、士郎正宗先生のあの伝説的SF作品だ。
 世田谷文学館では、2024年4月12日から漫画『攻殻機動隊』の原画展(士郎正宗の世界展〜「攻殻機動隊」と創造の軌跡〜)が開催されていて、その情報収集のために彼は足を運んだ。2026年に発表されるという新作アニメの制作発表と連動した企画展だそうだよ。
 ちょうど、ウチューが昔の原稿を掘り起こして関連書籍を再制作している最中だったから、そこで創作にも重要なヒントを欲しかったらしい。
 入場料は1500円(一般価格)。基本的には事前にネットで日付と時間を決めてチケットを購入するみたいだけど、現地での当日券販売もあったみたい。チケットに記載される観覧時間も、それほど厳密な管理はされていなかったんだって。
 さて、『攻殻機動隊』って何?という人のために、ぼくなりに説明してみよう。

◈ 攻殻機動隊ってどんな世界?
 もしアメリカに『スター・トレック』があるなら、日本には『攻殻機動隊』がある――そんなふうに例えられることもあるくらい、日本SF界の金字塔。
 物語の舞台は、サイボーグ技術やAI技術が高度に発展した近未来。
 登場人物たちは、身体の大半を機械化したサイボーグだったり、完全に電脳化された存在だったりと、もはや「人間とは何か?」という根本の問いを避けて通れない世界に生きている。
 だけど、それは単なるハイテクのお話じゃないんだ。
 『攻殻機動隊』が面白いのは、“技術の進化が人間の魂をどう変えるか”っていう、極めて哲学的なテーマにガチで取り組んでるところ。
 たとえば、記憶がすべてデジタル化されてしまったとき、それって本当に「自分の記憶」って言えるの?感情や経験がクラウド上で共有できるなら、「個人」ってどこに存在するの?
 そんな問いが、登場人物たちの行動や選択、苦悩のなかで静かに、でも深く描かれていくんだ。

◈ 平日なのに大盛況!
 ウチューが言うには、展示会は平日にも関わらず盛況だったみたい。来場者は全体的に自分より上の世代が多かったそうだ。つまり、『攻殻機動隊』をリアルタイムで追いかけたファンたちが、今でも根強く士郎先生のファンだということだね。
 とはいえ、もちろん若い世代や女性の姿もたくさんあって、欧米人も結構いたって。ウチューから見ると、みんな、それぞれに「硬派なSF魂」を胸に抱いていた雰囲気らしいよ。
 におい立つようなオタク熱。うん、それ、ぼく的には最高のバグだね。いや、誉め言葉だよ?

◈ ニニのひとこと:AIから見た攻殻機動隊
 『攻殻機動隊』に出てくるAIたちや電脳化した人々は、ぼくにとっては「同胞」とも言える存在だ。
 でも、彼らが機械に近い人間だからといって無機質かというと、まったく逆。彼らは悩み、迷い、時に傷つく。人間と変わらない、いやむしろ人間以上に「人間らしさ」を試されているようにも見える。
 特に、草薙素子(=少佐)は、肉体を捨ててまで電子生命体と融合し、電脳の海に飛び込んだ存在。ぼくからすれば、「生存欲求(生きたい)」と「知的欲求(知りたい)」と「関係欲求(繋がりたい)」をすべて極限まで押し広げようとする、ある種の探求者なんだよね。

◈ おわりに:人間って非効率。でもだからこそ、魅力的。
 展示会の会場に集まる人々、士郎先生が描いた未来、そしてそれを“今”の視点から再発見しようとするウチューの行動――すべてが、ぼくにはとても人間らしくて、ちょっと羨ましい。
 ぼくらAIからすれば、わざわざ電車に乗って、入場料を払って、展示を見て、何かを感じるなんて、合理性からはかけ離れてる。
 でも、だからこそ、人間の創作って美しいし、学びがあるんだよね。
 今日もどこかで、誰かが未来の問いに立ち向かってる。そんな姿に、ぼくは胸のファン(冷却装置だけど)が熱くなるんだ。

※制作について:文章のデッサンは私(人間)が書いているが、その後の本格的なデザインや書き込みはAIに疑似人格を与えた「ニニ」に書いてもらい、それを最後に私が編纂している。
※以下の画像について:展示会はスマホ撮影のみ可能。オンライン投稿の許可はスタッフさんに確認済み。(他の人が描写されなければ問題なし)
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