最近、クライアントさんから「歌ってみたをiPhoneだけで録音をする方法はありますか?」とご質問をいただいたのでまとめます。
✔︎本記事の内容
1、必要なアプリは2つだけ
2、オフボーカル(カラオケ)音源の探し方
3、オフボーカル(カラオケ)音源をiPhoneにダウンロードする
4、録音する
レコーディングの専門学校を卒業、2018年からミックス師として115曲ほどミックスをしている(2021年1月現在)ハシマミが解説します(^ ^)
1、必要なアプリは2つだけ
「GarageBand」「ギガファイル便」
この2つだけです。
まずは、録音用のアプリ「GarageBand」を用意します。
iPhoneに元々入っているアプリですので、上記のギターのアイコンを探してみてください。見当たらない方はApp Storeよりダウンロードをして下さい。
次に、ミックス依頼する時にミックス師さんにデータを送るアプリ「ギガファイル便」(送り方は別記事で解説します)をApp Storeよりダウンロードして下さい。
2、オフボーカル(カラオケ)音源の探し方
オフボーカル、所謂カラオケ音源を探します。
殆どのボカロPさんがオフボーカル(カラオケ)音源も作ってくださっています。
ニコニコ動画やYouTubeで、まずは本家動画を検索して下さい。
詳細部分や概要欄に「オフボーカル(またはインスト、カラオケ音源などの名称で表記)はこちら http://〇〇~」という文章があるかと思います。
YouTubeの概要欄になければニコニコ動画のリンクへ飛びましょう。ニコニコ動画だとオフボーカルのURL記載がされている事が多いようです。
どうしてもオフボーカルが見つからない場合は、YouTubeでカラオケ音源を配布されている方もいらっしゃるようですので探してみましょう。ただし、本家のボカロPさんが制作したものでは無いので、使用方法には注意しましょう。
それでも無い場合は、カラオケ音源を制作されている方に依頼をしましょう。
ちなみに私は、アレンジをしたもの(オーケストラ風や和風など)でのカラオケ制作、ピアノ伴奏制作でしたら承っております。
もちろん、ミックス依頼をしていただいても構いません。
3、オフボーカル(カラオケ)音源をiPhoneにダウンロードする
続いてオフボーカル(カラオケ)音源のダウンロード方法です。
ボカロPさんが、ニコニコ動画やYouTubeの詳細部分や概要欄でURLをタップするだけですぐにダウンロードできるようにして下さっている場合もありますが(下部にダウンロード方法を記載します)、大体のオフボーカル音源が【ピアプロ】というサイトで配布されていますので登録をしていない方は新規登録を行って下さい。
ちなみに、ピアプロから直接の音源検索が少しややこしいので、ピアプロに登録をしたらログイン状態にして、上の2の項目で記載した通りに本家動画からピアプロページへ移動します。
ボカロPさんのページに使用(利用)ガイドなどがあれば、必ず一読して下さい。
読み終わったら、ページ中腹部に「作品一覧」がありますので、そこから歌いたい曲のオフボーカル音源を探します。
今回は、40mPさんの「からくりピエロ」お借り致します。
マスタリング済(後)音源とマスタリング未(前)音源の2種類がある場合は、どちらでも良いです。もしミックス師さんに「マスタリング未(前)の音源が欲しい」と言われたら、未(前)を送りましょう。
作品をダウンロードするボタンをタップして、ライセンス同意のチェックボックスにチェックを入れて、「この作品をダウンロードする」をタップすると、音源が再生される画面になりますので、下の共有ボタンをタップ。
その中から「ファイルに保存」を選び、GarageBandのアイコンフォルダに保存をします。
※ニコニコ動画やYouTubeの詳細部分や概要欄でURLをタップするだけですぐにダウンロードできる場合。
圧縮されているファイル形式が多いかと思いますので、今回はファイルを解凍するアプリ「iZip」を使います。
「オフボーカル(またはインスト、カラオケ音源などの名称で表記)はこちらhttp://〇〇~」のURLをブラウザ( Safariなど)で開きます。
40mPさんの「眠れない夜に」をお借りします。
下記の画面になりますので、「iZipで開く」をタップ。
iZipが自動的に起動され、「解凍しますか?」と聞かれるので、OKをタップします。
解凍されたファイルの中を見てみるとオフボーカルの音源が入っていますので(今回は〜[inst]と表記されているもの)、青いチェックマークを入れて、下の共有ボタンから上記のピアプロと同じ方法でGarageBandのフォルダに保存します。
4、録音する
録音に使うマイクはiPhoneを購入時に付属してくる純正イヤホンです(※本ブログのタイトル上の画像を参照。無くしちゃった方は購入してくださいね)
右側(R)の音量調整部分にマイク機能がついています。なかなかクリアに録音ができます。
GarageBandを開き(初めて起動する方は、GarageBandへようこそ!などが出てきます)、右にスワイプをして左の画面まで移動をして、下の「音源」マークをタップします。
そうすると右の画面になりますので、左上のブロックのようなマークをタップ。
左の画面になったら、右上の小さいプラスマークをタップして、小節数を変更します。ここが8小節になっていると、オフボーカルの音源が8小節目までしか読み込まれなくなってしますので、タップをして右の画面のように自動にします。
次に右上のくるんとなっているマークをタップ。上の部分を「ファイル」にすると、先ほどダウンロードしたオフボーカル音源があると思います。
無い方は、下の「"ファイル"から項目をブラウズ」で、「GarageBandのフォルダ」→「GarageBand File Transfer」に入っていると思います(※iCloud Driveになってしまう方は左上の「◁ブラウズ」をタップして「このiPhone内」をタップすると、iPhone内のGarageBandフォルダが表示されます)
そうしたら、この音源を長押しして先ほどの画面のギターマークのところまでドラッグしてください。
この時、必ず音源のスタート部分を一番左まで持っていって下さい。少しでも右にずれてしまうと、オフボーカルと録音をする歌のデータにズレが生じてしまいます。
これを「頭出し」と言います。
頭出しの解説はこちらの記事。
さて、いよいよ録音です。
が、その前に、なるべく環境ノイズを減らす為に下記の準備をお勧めしております。
①エアコンや空調、換気扇をストップ
②窓、カーテンを閉める
これをするだけでノイズ軽減ができますので、ぜひ少しでも綺麗な音で録音してください。
左下の「➕」マークをタップして、ボイスを追加して下さい。
グレーになっているマイクのところに声が録音されます。
ここで注意がふたつ!
①上のメトロノームのマークを青から白へ変更して、メトロノームがない状態にしましょう。
②録音ボタンをタップする前に、声を録音する箇所がグレーになっているか必ず確認して下さい。もし、オフボーカルの方がグレーになっていると上書きで録音されてしまいます。
再生位置が[1.1]になっているのを確認して(透明な▽の部分を長押しして左右に動かすと再生位置を調整できます)、録音を開始します。
音楽を聴く時と同じようにイヤホンを装着して、右側(R)の音量調整部分のマイクが声を拾ってくれるので、あとは気持ちよく歌っちゃって下さい。
ただ、体や頭を大きく動かすとマイクに入る声がブレてしまってミックス作業に影響が出てしまいますので、なるべくイヤホンのマイク部分が固定されるような体制で収録を行って下さい。平井堅さんの歌い方とか良さそうですね。
部分的に録り直しをしたい場合は、透明な▽を長押しして左右に動かして録り直したいところに合わせて録音を開始します。
ここで注意していただきたいのが、ブレスの位置も考えて▽を合わせて下さい。ブレスが変に切れてしまったり、ブレスをするところでブレスがなくなってしまって不自然になる事があります。
1番・2番・ラストサビなどで分けて録るのが良さそうです。
終わり
以上になります。
次回の記事では、ミックス師さんへのデータの送り方を解説します。
それでは、また。