セミナーやワークショップに参加した後、絶対に必要なことがあると思っています。
「一歩、動けたかどうか」
どんなに良い話を聞いても、動かなければ何も変わらない。
投資等でよく使われる言葉ですが
1.01の法則という言葉があります。
毎日1%改善すると、1.01の365乗で1年で約38倍になる。
逆に0.99、毎日1%さぼると、0.99の365乗で0.0255
97.5%減
つまり1年でほぼゼロになる。
言語化ワークショップ 製造業の社長さん 2回目。
どんな形でも1.01を達成することで
「ぼやっと考えるだけ」を前に進めたい。
だから第2回のテーマを
「一歩でも動く大切さ」に設定しました。
言語化ワークショップ、第2回を開催しました。
参加してくれたのは、前回に続いて製造業の社長さんと、弊社の若手営業。
前回から約2週間。
社長さんが宿題をしてきてくれているかの確認からスタートでした。
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前回のおさらい
前回のワークショップでは、製造業の社長さんが持ってきた
テーマがありました。
「しおりを作りたい」
問いを重ねていくうちに、それが
「本への恩返し、そして本屋への恩返し」
というミッションに変わっていった回でした。
社長さんは本が大好きで、月に7冊読まれる読書家。
書店が次々と消えていく現実を、どこか寂しく思っている方でした。
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手作りのしおりを持ってきた
「前回から、何か動きましたか?」
そう聞くと、社長さんはカバンから取り出しました。
手作りのしおりを。
歴史好きが高じて、
表は好きな武将の言葉が載っている
裏は刀剣モチーフの画像を使って自作したもの。
「作ってみたわ」と笑いながら、市販のしおりも並べて見せてくれました。
有名な神社で買ったもの、流木を削ったもの、本屋でもらったもの。
ちゃんと動いていました。1.01達成していました!
「しおり」、差し戻し。
ただ、社長さんの顔に、どこか違和感がありました。
作ってみてわかったことがあると言います。
「自社技術を知ってもらう、ビジネスの種を見つけるのが元々なんだよね」
「しおり単体で進めるには、色々と難しいね」
「それと、あのあとじっくり考えたけど、本屋さんと商売でつながるのは、ちょっとしっくりこなかったかな」
「お客さんとして行く場所でいたい、となったんよね。これもあとで考えたことやけど。」
社長さんは正直に言葉にしてくれました。
「その違和感が見えたことが進んだ証拠ですね!ではもう一度最初に戻りましょう!」
「本屋への恩返し」は、差し戻すことにしました。
やってみたから「違う」とわかった。
動かなければ、ずっと「しおりを作りたい」で止まっていた。
1.01の法則は、正しい方向に進む時だけ有効なんじゃなくて、
「違う方向に進んだことに気づける」ことも含めて1.01なんだと思います。
差し戻しを決める前に、まず全員の宿題発表を聞くことにしました。
そこで思わぬ展開がありました。
弊社の若手営業が出したあるアイデアが、社長さんの目を引きました。
「学生向けに、言語化を教えるワークショップができないか」
というものでした。
社長さんはそこに興味を持ちました。
「それ、面白いな。そこから何か考えてみたいわ」
その言葉をきっかけに、社長さんの中で何かがつながっていきました。
「本当にやりたいこと」が出てきた
改めて聞きました。
「社長さんが本当にやりたいことって、何ですか?」
少し間がありました。
「学生向けに興味があることで、やっぱりやりたいのは本よな、本の良さを広めたいからまた考えてみるわ」
「そもそも、なぜ人に本の良さを広めたいと思うんですか?」
そのあと原体験がでてきました。
若い頃、頑張ったのに結果が出なかった経験があると言います。
その時に感じた悔しさや、心のありようを随分と探ったそうです。
考える力があれば、あの時の自分は違う選択ができたかもしれない。
本は知識や考える力を養えるもの。それは後々わかったこと。
だからこそ、本の良さを広め、自分が経験したような思いをする人減らしたい。
「だから、本の良さを広めたいんかもしれませんね」
「特に、まだ心が固まっていない子どもたちに。考える力を届けたいよな」
社長さんは毎年、小学校に出前授業している話も出てきました。
「本を読めば、いじけなくなる。語彙が増えると、怒りをコントロールできる。だから本を勧めたい」
しおりはその「手段」だったんです。
目的は、読書を通じて「子どもたち」に考える力を届けること。
しおりが、戻ってきた
「そこから考えていくと、今まで読んだお薦めの本をまとめるためのしおり、どうですか?」
「あるかもしれんな」
社長さんが読んできた本の知識と経験を、推薦図書リストという形にまとめる。
読書メモを書く習慣を届けるための、小さなしおりを作る。
それを、これから社会に出ていく学生たちへ配る。
「製造業社長流 本の良さがわかるしおり」
しおりが戻ってきました。
ただ、形が変わっていました。
本や本屋への恩返しではなく、若い人への贈り物として。
近日また出前授業があるそうです。
しおりの形はまだできていないと思いますが
そこで小学生に推薦図書リストを配ってみる、
と社長さんは言いました。
1.01を実現するステップ、決まりました。
今日わかったこと
問いはゴールを決める道具じゃない。
ゴールを見つける道具だった。
「しおりを作りたい」→動いてみた→「違う」とわかった→差し戻した→本当にやりたいことが出てきた。
この一連の流れは、全部「問いの成果」だったと思っています。
違和感を黙殺しなかった社長さんがすごかった。
そして、違和感を言葉にする場があったから、正直に言えた。
言語化は、軌道修正を早くする。
それが今日の一番の気づきでした。