「去年より難しい」──2年目の壁に、どう立ち向かうか?
1年目のベースアップ評価料に関する改善計画は苦労しましたよね。
初めての制度に戸惑いながらも、届出様式や記載例とにらめっこし、何とか提出にこぎつけた方も多いのではないでしょうか。
私の悩みをNOTEの記事にしたところ、大変大きな反響をいただきました、
そして、2年目。一見すると同じように見えるこの改善計画、実は前年とは”違う視点”が求められています。
令和7年5月28日──改訂版が明確にしたこと
昨年同様、厚労省HPの更新は場当たり的な更新が続きましたが、この日に発行された最新の計画様式および記載例により、「ベースアップ評価料による賃金改善施策の評価の視点が変わりつつあること」が明らかです。
特に注目すべきは、以下の2点です:
ベースアップ評価料を上回る金額が求められる「全体の賃金改善の見込み額」には所定の対象職員以外のベア等も含まれることが明示された。
個々の職種の「基本給等の総額」の賃金増率の達成管理の発射台(分母)は当初の届け出時の始期の賃金改善前の金額と明示された。
これにより、単純な賃金の増加率の評価は優先度が後退し、「全体像として、ベースアップ評価料を全額使って、賃金が本当に改善するつもりなのか?」という視点が評価されるように感じます。
現場で続出する、こんな“モヤモヤ”
実際に2年目の改善計画に取り組もうとすると、以下のような悩みに直面しがちです。
「全体の賃金改善の見込み額」って、どう算出するのが正しいの?
職員の出入りが激しくて、比較対象がバラバラになる
賃金改善の“起点”と“終点”の金額をどう設定するべき?
定期昇給はどこまで含めていいのか迷う
去年の計画値と今年の実績・計画との整合性ってどう取れば…?
評価料が「期中での管理」が必要な制度であることを考えると、
単なる数字合わせではなく、実態に合った、整合性のある計画が不可欠です。
有料記事では何がわかるのか
有料記事では、2年目の賃金改善計画作成のコツを提供します!
2年目の改善計画で混乱を招きやすいポイントを整理しながら、
実践的なノウハウを解説します:
・最新の届出様式・記載例から読み取る「本当に必要な要件」
・「見込み額」とは何か? どこまでを“全体”と見なすか
・定期昇給・ベア等・福利費などの構成要素の扱い
本記事は、制度の原則と実務の“ずれ”を埋めながら、無理なく、そして誠実に改善計画を作るための「地図」となることを目指しています。