金銭的に相当余裕のある方であれば
無理して融資を受ける必要はありません。
ただ、「もし貸してくれるのなら是非借りたい」という方は、
とりあえず目を通しておくと何かのときに役に立ちますので、
お読みいただければと思います。
まず、個人事業主、新規法人問わず、
初めて融資を申し込むなら「日本政策金融公庫」が一般的です。
(次が「保証協会付き融資」という感じですね)
日本政策金融公庫は、女性・若者・シニア問わず、
様々な人達が日本政策金融公庫へ相談や申込みをしています。
以前は、直接「公庫(※日本政策金融公庫)」に足を運び、
必要書類をもらって、記入作成し、郵送後しばらくすると
面接のお知らせが届く流れでしたが、
今はホームページ上から上記のことが出来るので、
かなり楽になっています。
融資金額や内容については、
物件取得費や内装費、設備機器、消耗品、
仕入れ、求人費、人件費、運転資金などの初期費用、
および毎月かかる各経費を事業計画書に記入し、
自分なりの各数字の根拠や、成功させるための方法(戦略)も
記入して提出します。
大抵は1週間程度で公庫から連絡があり、その1週間後くらいで面接となります。もちろん時間厳守で5分前には到着してください。
面接では事業計画書を見ながら質問があり、貴方の熱意や人柄も加味した上で
融資担当者が上司の承認を得て、融資の審査・実行され、
2週間後くらいに連絡が来るという流れです。(大抵は申込から30~40日)
貴方が融資を受けたい金額によりますが、
公庫の各支店で比較的審査に通りやすい新規開業者の融資額は、
大体1000万円位までが1つのラインになっています。
つまり、この金額までは支店担当者と支店長が相談して
スムーズに融資を決めることが出来るようです。
「それは一体どこからの情報なんだ?」と申しますと、
私が起業する前、FC本部に長く勤務していたのですが、
毎年、年間10人程度は私の方で公庫向け事業計画書を作成代行し、
公庫への申込のお手伝いをしていました。
長い年月の間、相当な人数の事業計画書を作成して
その大半のFCオーナーの融資を通してきたので、そのくらい公庫を利用していると、そのうち日本政策金融公庫の課長などが定期的にFC本部に来てくれるようになるんです。
「誰か良いFCオーナーさんがいたらご紹介ください」という営業ですね。
その際にお茶を飲みながら融資に関する裏話や雑談をするなかで、課長に聞いた話が「支店は1000万円の融資まではスムーズなんです」という事なので、ある程度、リアルな話のように思っています。
ちなみに、私も8年前、起業する際、公庫から「無担保・無保証人」で1000万円を申込み、満額実行され、その後も毎年のように追加融資として300万円づつ3回融資を受けました。
(私のように赤字決算でも大丈夫ですし、過去に起業して廃業や倒産をしていてもNGということはありません。つまり、公庫は銀行などに比べると起業家を応援するのが前提になっています)
かといって全員が融資OKというわけでもありませんし、
申し込んだ金額の6割しか借りられないという場合も多々あります。
ですから、減額をされることを見越して、
多少多めに申し込みをすることをお勧めします。
(その辺の方法はまた次回にでも・・・)
最後に、
女性の個人事業主に特に多いのですが、融資を受けることに対して
「出来るだけ借金はしたくない」という発想で、無理に自己資金だけで開業してしまう人がいます。
問題は、開業後に予想に反して経営が厳しい場合、その時点で慌てて公庫に申し込んでも融資を通すのは非常に難しいという事だけ覚えておいて下さい。
それはそうですよね。
開業前なら、成功するか失敗するか公庫の担当者もわかりませんので
事業計画書の内容や面接での貴方のプレゼン次第で融資を通せますが、
既に開業してしまって売上がボロボロの現実を伝えたら、融資する方もかなりリスクのある案件と判断します。
それよりは、最初に融資を受けておき、
資金に余裕のある経営をした方が後々を考えると精神面で楽なのです。
お金を借りても、予想以上に早く軌道に乗ったら、そんなお金はサッサと早めに返せばいいだけのこと。そうお考えになったらいかがでしょう?
むしろ、公庫からすれば「こんなに早く返すなんて素晴らしい経営能力だ!この社長ならまた貸しても大丈夫!」という実績を作ることになり、次回は一度審査に通っているので、審査の時間もスピーディーになります。
したがって、「借金をしてしまった」という考え方ではなく、貴方の熱意、人柄、事業を金融機関が評価してくれたと考えるようにしてみて下さい。
もし、起業や開業でお悩みとか、新しい事業のフランチャイズ本部を作って全国展開したいというような事があれば、お気軽にご相談いただければと思います。
週末は天気も荒れるようですので、お出かけの際はご注意ください☆
それではまた♪