従業員も確定申告!? 河野デジタル大臣が首相になったらどうなる?

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河野太郎さんが衝撃の発言をしました。

「年末調整を廃止して、すべての国民に確定申告をしていただきます」
*「首相になったら」の話です。

SNSでは大荒れのようですが、年末調整を廃止して全国民が確定申告することになったら実際どのような影響があるのか?

考えていきたいと思います!

◆年末調整とは?

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そもそも年末調整とは何のことを指すのか?
おさらいしていきましょう!

年末調整は、給与所得者の年間の所得税額を確定させるための処理を指します。

所得税に関する概要は以下の記事をご参照ください!


役員であろうと正社員であろうとアルバイトであろうと、法人に所属している場合は基本的に年末調整によって所得税額を確定させます!

でも毎月所得税を天引きしてるけど、これはなに?

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これはあくまで概算の所得税になります。

概算で所得税を天引きし、そこから社会保険料、生命保険料、地震保険料、住宅ローン控除などの控除が適用され、税額が修正されます。

そのため、一般的には年末調整では「徴収」ではなく「還付」されるケースが多いです!

年末調整は、税務署への申告や納税の手続きを効率化し、給与所得者の税負担を正確にするための重要な仕組みで、日本の税制における基本的な手続きの一つといえるでしょう!

◆確定申告とは?

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一方、確定申告とはなにを指すのか?

確定申告は、個人や法人が1年間に得た所得に対して税金を計算し、必要な税金を納めるために行う手続きです。

主に自営業者フリーランス投資副業で一定額以上の所得を得た人が対象です!

先述した勤め人以外の人は確定申告によって年間の所得税額を計算して、納税することとなります!

また、確定申告は毎年1月1日から12月31日までの所得を対象に、
翌年の2月16日から3月15日までの間に税務署へ申告します。

申告には、収入や経費を証明する書類を基に所得を計算し、所得税や住民税の額を確定させます!

年末調整とは違って、経費が存在するというのが確定申告の特徴ですね!

また、例外的に医療費控除住宅ローン控除の初年度分特定の寄付金控除など、年末調整で対応できない控除を受ける場合には、勤め人でも確定申告を行います!

年末調整と確定申告の大きな違いは、だいたい以下のイメージで大丈夫です!

年末調整:法人が全従業員の年間所得税を計算する。
確定申告:法人や個人が自身で年間所得税を計算する。

◆年末調整廃止(確定申告義務)のメリット

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さて、ここからが本題といえますが、年末調整を廃止して、勤め人でも確定申告を義務とした場合には、どのようなメリットがあるのか?


【企業の負荷が大幅に軽減されます】


年末調整は極めて負荷が高い業務です。

筆者は給与計算や労務税務業務に従事して9年目になりますが、その中で一番疲弊疲労するのが年末調整です。

年末調整はとにかくそのフローが果てしなく多いです。
もしシステムを使っていないかったら10人程度が対象者でも結構な時間がかかります。

・年末調整申告書の配布
・年末調整申告書の回収
・年末調整申告書の確認
・不備などを対象者へヒアリング
・年末調整申告書の修正
・年間収入金額、天引き済み社会保険料、所得税の集計
・源泉徴収簿の作成
・過不足額の給与への反映
・法定調書の作成、提出
・給与支払報告書の作成、提出

それぞれ最新の注意を払って処理しなければなりません。

税務調査ではおそらく皆さんがイメージしている以上に詳細部分まで見られます。

税務調査で大きく引っかかった場合は、ブラックリストに載ってしまうかもしれませんし、追徴課税や延滞金なども発生する場合があります。

この業務から解放されることは企業にとって絶大なメリットとなるでしょう!

◆年末調整廃止(確定申告義務)のデメリット

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それではデメリットとしてはなにがあるのか?

当然ですが、個人の負担が大きくなります。

先述したフローを自身で行わなければなりません。

誤った申告をする人が続出してしまう可能性が非常に高いことが想定されます。

これまで企業に丸投げだったことを1人でするなんて、現時点でいえばかなり危険かな?
といった印象です。

誤った申告が多ければ税務署の負担もそれだけ大きくなります。


◆税務署の窓口がパンクする?

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SNSで「税務署の窓口がパンクする!」という声が上がっています。
これについては正直ちょっと疑問があります。

マイナンバーカードがあれば税務署に足を運ばなくても確定申告は可能です。

e-Taxという納税システムを使えばスマホで簡単に確定申告できます!

いやーでもマイナンバーは使いたくない、、、

という方もいらっしゃるかもしれませんが、「マイナンバー」と「個人」はすでに国によって紐付けされているため、そのような抵抗は意味を成さないように思えます!

マイナンバーカードがあれば色々と便利なので使っていった方が良いでしょう!

話が少し脱線しましたが、「窓口のパンク」は少し不安視しすぎだと考えています。

◆e-Taxの機能拡充・UI向上に期待!

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とはいえ、e-Taxって現状では結構使いづらい印象です。

使ったことのある方はわかるかと思いますが、全体的に見づらいです!

感覚的に操作するのが難しい!

また、初めて確定申告する人にとっては、e-Taxの操作以前に、確定申告の概要を知らない方が圧倒的に多いかと思います。

現時点のe-Taxはそこまで親切に教えてくれるようなシステムではないです!

そのため、確定申告を義務化とするならば「e-Taxの機能拡充」「e-TaxのUI向上」が必須といえるでしょう!

もちろん、それらを前提とした「年末調整を廃止して、すべての国民に確定申告をしていただきます」発言かと思いますので、今後の動向に期待しましょう!

(前回のブログです)


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