鉄筋コンクリート家族

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鉄筋コンクリート家族

昭和30年代、東京。戦後の復興期、焼け野原から立ち上がる街は、コンクリートの塊で覆われていた。その中に、一軒の鉄筋コンクリートのマンションが建ち、そこに、一組の夫婦と二人の子供たちが暮らしていた。
父・平賀健一は、建設会社に勤める堅物で、時間管理が徹底している男だった。仕事への熱意は高く、帰宅後は、机に向かい、設計図や書類に囲まれた生活を送っていた。母・由紀子は、優しく穏やかな性格で、家庭を大切にしていた。しかし、健一の仕事への熱意は、家庭生活に影を落としていた。

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